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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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動物園を学問の場と捉え探究 /村田浩一(02/nx) _学究達=407

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年03月03日<ⰧⰊⰧ

☆★ 女子の健やかな成長を祈る雛祭り。さりとて、東京都葛飾区亀有の厄日。1976年以来の伝統。☆★ 武田信玄ゆかりの松が蒸気機関車の煙で枯れたことから、国が異例のエクストリーム・謝罪をさせられる(1919年=信玄公旗掛松事件)。☆★ 絶滅しかねない動物や植物の取引を取り締まる国際条約が締結される(1973年ワシントン条約の調印)が、その後もこの条約を掻い潜る不届き者がいたりする。・・・・!!?

本日記載附録(ブログ)

「動物園」は福澤諭吉が『西洋事情』ではじめて使った言葉だ

英語は”Zoological Park”/“Zoological Garden”であり、 忠実に訳せば「動物学公園」

「横浜動物園ズーラシア」の 村田浩一園長は学者であり教育者である

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

人はいかにして大切な価値観に気づき、人生の軸を見つけるのか

村田浩一(02) ◇◆ 第1回 「動物園」は福沢諭吉の誤訳だった? =2/2= ◆◇

 動物園には家畜化されていない動物が飼育されている。家畜化されていない動物は、一般に飼育方法がそれほど確立されていないし、よくわかっていなことが多い。飼育し、健康に生かし続け、繁殖までもっていくには、関連諸分野の知識を結集させる必要があるのだ。

 動物園特有のニーズを満たすために様々な関連分野が集まって学術的な議論をするなら、動物園を求心力にした応用科学的な1分野として「動物園学」という発想はたしかに合理的だ。

 これは、同じく、動物を飼育しなければならない畜産学のことを考えるとイメージしやすいかもしれない。畜産そのものは産業だ。ただ、それを支える応用科学的な探究として畜産学がある。家畜の飼育、繁殖、育種といったことに、非常に大きな実績を積み重ねてきた。「動物園学」は、一部、それと重なりつつも、やはり、独自ジャンルだ。だいたい家畜ではない野生動物を扱うところからしてまったく違う。

 リーフイーター(葉食)のサルの前を通りつつ、村田さんはこんなふうに述べた。

「フランソワルトンとか、アカアシドゥクラングールとかは粗食で、葉っぱばかり食べているんですね。昔はこういう動物には、フルーツとか野菜とか、モンキーペレットとかをやっていたんですが、本来はそういうものに適した胃の構造とか消化機能を持ってないんです。それで今は主に葉っぱを与えて、消化のために長い間休憩させるような環境づくりをしようとしています。それが本来の姿なので。さいわい、ここの動物園はかなり緑が多いので葉っぱをとってこれますので」

 モンキーペレットというのは、もとはといえば実験用のサルのために開発された、犬猫にとってのドッグフード、キャットフードのようなものだ。リーフイーターのサルは、胃の中に共生菌を持っていて、本来は消化できないはずの葉っぱのセルロースを消化している。フルーツ、野菜、モンキーペレットといったものは、野生で食べているものではない。

「それで飼育できたとしても望ましくないんですね。人間だってラーメンだけ食べて生きていけるかもしれないけれど、健康ではないですよね。彼らがモンキーペレットなんか食べると、すぐ消化されちゃうんで、せっかく反芻動物に似た複胃を持っているのにそれが機能しなくなる。腸管の中の細菌叢も変わってしまって、よく下痢を起こしたりする。だから、ただ葉っぱを与えるわけです。ただし、葉っぱなら何をやってもいいわけじゃないので、そこもこれから調べなければならない。葉っぱによっては、強い毒性のある植物アルカロイドを多く含んでいるだろうから、そのあたりも調べていかなければなりません」

 こういったことは、単に獣医学や、動物の栄養学ではないかと言われれば、まさにそうだ。ただし、それを動物園という場で必要な知見を蓄積するものとして、統合する観点がまさに大事なのだと感じた。それが動物園学、なのであろう、と。

次回は“第2回 村田園長が動物園に科学が必要と思いいたるまで”に続く

…… …… 参考資料: チャンスをつかむかどうかは自分次第(2/4) …… ……

動物園から伝える環境保全の大切さ
【よこはま動物園ズーラシア園長/日本大学生物資源科学部特任教授・村田浩一】

女神の前髪をつかむかどうかは覚悟次第

動物園で働き始めて知ったのは、欧米の先進的動物園と日本の動物園との違いでした。
日本の動物園はレクリエーションを中心に発展してきましたが、欧米の動物園は1800年代から博物学という学問領域を基盤に発展し、研究的側面や学術的側面を持ちあわせていました。 日本の動物園も欧米を見習わなければ将来がないだろうと感じ、まずは自分自身に野生動物の研究を課しました。 近くにある医科大学の研究生となり、仕事が終わった19時ごろから研究を行い、論文を書く生活を送り始めたんです。 やるからには、個人として最大限の努力をすべきだと思っていました。

しかし、研究視点で動物を見る私を皆が理解してくれていたわけではありません。 ある上司からは「動物園は研究をする場ではない」と苦言をもらったこともありました。 それでも私は研究がしたい。
世界に飛び立ちたい思いが残っており、動物園勤務を続けることに迷いを抱く瞬間もありながら、仕事と研究の両立を続けました。

動物園で働き始めて17年が経ったころ、阪神淡路大震災が発生。 地元が甚大な被害に遭ったことで、地域に貢献したいという地方公務員を志した初心に立ち返り、公務員としての自覚が芽生えました。 それが市民のために生きる決意に繋がりました。

勤務23年目、ある先輩公務員から「君は動物園から異動になりそうだ」と聞かされました。 実は、園長の取り計らいにより動物園で働き始めて以降、周囲の人たちは私が異動させられないよう陰で守ってきてくれていたのですが、それがもう限界にきてしまったとのことでした。

同じ時期に、日本大学にいる知り合いの研究者から「うちに来ないか」と誘いを受けました。 悩みましたね。 公務員は25年間働けば満額の退職金がもらえるので、そこから新たな挑戦をする人はいますが、当時の私は23年目。 半分に減額されると家計に影響が出るので、妻や娘のことを考え、血を吐くほど悩みました。

しかし、公務員を選べばもう動物園にはいられず、保健所などへと異動になります。 このタイミングでの大学への誘いは、もしかしたら「チャンスの女神」なのかもしれないと感じ、悩みに悩んだ結果、女神の前髪をつかんでみようと決心。 その結果が失敗だったとしても、覚悟して選んだ道なら構わないと思い、大学へ転職することを決めました。

担当したのは野生動物学や動物園学です。 教壇に立つのは初めてで、最初はかなり緊張しました。 新しい挑戦は大変でしたが、面白さもありました。 学生からは、動物園で働いていた経歴を評価してもらえました。 実体験があるからこそ、伝わるものが大きいと実感しましたね。 これまで常に現場主義でしたが、汗と涙を流しながら現場で生きる大切さをより強く感じました。

あるとき、国内で一番新しく誕生した動物園の「よこはま動物園ズーラシア」を含めた横浜市立動物園の将来を議論する「あり方懇談会」や「運営体制検討会委員会」が設けられ、そこに委員として招かれました。

・・・・・・明日に続く

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=3時間で回る! よこはま動物園ズーラシア=

https://youtu.be/NO3kJrIIq2o  

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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前節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/5dc6b0bc1c69e61f9970c3f46f60a77d

後節へ移行 : http://blog.goo.ne.jp/学究達=408=/xxx

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森のなかえ

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