ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成4年10月22日<ⰧⰊⰧ
☆★ ピアノの魔術師とまで渾名された毒キノコ・リストが誕生(1811年)。未だに産地をめぐってドイツとオーストリアとハンガリーで言い争っている。☆★ ソ連がキューバにワシントンを狙うがためのミサイルを持ち込んでいたと知るや、アメリカ合衆国が第三次世界大戦の準備に入る。これ以降13日間にわたってジョン・F・ケネディとニキータ・フルシチョフが、発射ボタンに手をかけて睨み合う事態に(1962年=キューバ危機)。☆★ 野球の神様・イチロー降誕(1973年)への細やかなる反逆からか、この日が全世界各国共通の祝日「鉄人誕生日」に制定される(1987年)。
本日記載附録(ブログ)
表向きは生物統計学の上席研究員にして大学教授。しかし、その裏では体系的な認識のルーツと本質を探求/宗教、写本、はては「百鬼夜行絵巻」など
曰く、日本の進化学者/国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構農業環境変動研究センター環境情報基盤研究領域 統計モデル解析ユニット専門員にして、農学博士(東京大学)
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
統計学を駆使してさまざまな対象に切り込む“系統樹ハンター”=系統樹思考の世界=
三中信宏(05/13) >◇◆ 第二回 / 私たちはなぜ系統樹が好きなのか =後節= ◆◇
前回、20世紀半ばに描かれた「人種」間の混血を表示する系統ネットワークを紹介した。これは系統樹ではない。いったん分岐したものが、またくっついたりする系統ネットワークだ。最近では、分子生物学の発展で、違う「種」であるとされるネアンデルタール人との混血についても話題になる。
系統樹、ツリーは、人間の頭では非常に分かりやすくありがたいが、系統関係は、細かく見ていくとネットワークで理解しなければならない部分が出てくる。
「動物よりも、植物の方が例として分かりやすいですね。近縁群の中だけではなく、遠縁であっても交雑(ハイブリッド)が生じることがあって、系統ネットワークがぐちゃぐちゃになることがあります。さらに、生命の樹の根本で原核生物から真核生物が生じたときの細胞内共生のような、もっと大規模な交雑を究明するという研究の方向はもちろんあるんです。
1個1個、枝の行く末をたどって、ツリーがネットワークになって、というのを丹念に追っていく研究ですね。今の情報技術ですと、分子レベルの膨大なデータから、いきなり複雑な系統ネットワークをバッと推定できます。おまけに、可視化技術も発展しているから、それをビジュアルで表現もできる。でも、そこから読み手が何を読み取れるのか、かなり懐疑的なんですよ。見て美しいし、絵として面白いんですけど」
数十万もの分岐を持つ系統樹をコンピュータグラフィクスで表示できるソフトウェアが公開されている。それを使って、球状に描かれた複雑な系統樹を見せてもらった。これはネットワークではなく、ツリーを3次元的に表示したものだ。しかし、数十万もノードがあると、もう何がなんだか分からない。しかし、美しい。
ぼくは、90年代、日本でのインターネット草創期に購読していた「インターネットマガジン」の付録を思い出した。95年6月号では、自分の使っているプロバイダがどこにどうつながっていて、回線の太さはどれくらいで……というのを目で追うことが出来た。
「おおっ」という感動があった。実際にこうなっているのだという知識を得た 喜びは大きかった。それが、1年半後96年10月には「何が何だか分からないけど、なんか複雑ですごいもの」になっており、3年後の98年6月には、もはやぼくの目にはアートとしか見えなくなった。
人間は、複雑なものを、そのままでは理解できない。
理解を助けるために、図像の言語が工夫されてきた。三中さんは、系統樹(ツリー)を「オブジェクトの持つ多様性を整理するための図像ツールとして、われわれ人間のツールボックスに常備されてきた」とする。世界が人間の認識できる範囲を超えて混沌としているように見えても(そして、その実、背後には複雑な系統ネットワークがあったとしても)その複雑さを抑えて「効率的に要約できる道具」なのである。
今後、とりわけ分子生物学の分野などで、巨大なデータの中に潜んでいる複雑なネットワーク構造を複雑なまま相手にすることが多くなると容易に想像できる。その際に、いかにそれを切り取って、把握し、何を語り得るか、三中さんの「系統樹」についての考察がヒントを与えてくれるかもしれない。
次回は“ハヤブサがタカよりインコに近かったことが示すもの”に続く
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