睡眠はとても日常的な「行動」だ。誰だって毎日眠る。
当たり前の睡眠なのに、日本人の5人に1人が問題を抱えている
何が問題なのか。どうすればぐっすり眠れるのか ??⁈
その答えを国立精神・神経医療研究センター三島和夫が明かす
【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた】 を基調に編纂
(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・s資料編纂=涯 如水)
◇◆ 三島和夫(06) / 第2回 体内時計25時間はウソだった!=2/3 = ◆◇
たしかに、体内時計は25時間であるという話は聞いたことがある。今、ウェブで検索すると、まことしやかにそう書いてあるサイトがある。ただ、これは、今の知見では否定されているというのだ。実は、ぼくは三島さんとの対話の中で、いくつも俗説が単なる「神話」だと知らされることになるのだが、第1弾がこれだった。
「体内時計の1日の周期の平均は、実は24時間10分(※)で、24時間にかなり近いんです。ただ、これも平均より長い人も短い人もいて、やはり正規分布しています。ですので、とりわけ24時間に近い体内時計を持ってる人は、毎日苦労しなくてもおなじ時間に眠たくなって、目覚ましなしでも起きられるわけです。
でも、体内時計が長い人は、ちょっと気を抜くとどんどん夜更かしのほうにずれていってしまう。だから、もともと苦労しないでも寝起きができる人と、なんとかカツカツで体内時計の調整してる人がいるんですよ。逆に体内時計の周期が短すぎてひどく早寝早起きになってしまって、社会生活上困るという遺伝病もあります」
ここで非常に素朴な疑問を抱く。
体内時計というのがあるなら、なぜきちんと24時間にしておいてくれなかったのか。これがしっかりしていれば悩みも少なかっただろうに。ぼくは文筆業で自宅で仕事をしており、おそらく体内時計の周期が長い方だと思われる。気を抜くとどんどん宵っ張りどころか、朝っ張りになって困るので、なおさらそう思う。
しかし、進化の歴史の中で、24時間ぴったりではない様々な周期の体内時計を持った人たちがいることは、それなりに意味があったようだ。例えば、周期の長い人は、夜勤や睡眠不足に強かったり、周期の短い人は朝からバリバリ能力を発揮することができる、といったふうに。とするなら、周期の違いは社会に必要な「個性」だ。
いずれにしても、ほとんどの人が体内時計の周期が多かれ少なかれずれているのだから、それを24時間のリズムにシンクロさせる必要がある。
鍵となるのは、「光」だ。
「今のように人工照明で夜も明るい世界になる前は、みんな早く寝て、早朝5時、6時くらいに陽が出ると起きていたわけです。それから光を浴びることで午前中に思いっきり体内時計を巻き戻して朝方にして、それが行き過ぎなら夕方になって暗くなってきた時に体内時計を少し遅めにしてやって、足し引きでうまく調節できていたんです」
24時間ぴったりではないことが多い体内時計の周期は、朝昼晩の明暗の違いに反応して1日の周期にシンクロするようになるのだという。
より詳しく述べておくと、すべての細胞に、体内時計を駆動する遺伝子(時計遺伝子)のセットは備わっているのだが、外部からの刺激がなくても永続的、自律的にその周期をリズミカルに発現するのは脳の視交叉上核(しこうさじょうかく:両耳をつないだちょうど中点くらいのところにある)という部分だけなのだそうだ。
そのほかのすべての細胞は、親時計(マスタークロック)である視交叉上核からの時刻シグナルがないと時を刻まない。ただ、この親時計にしても、周期は24時間から外れているので、外界の明暗サイクルに反応し、なんとか周期を合わせる、ということらしい。ちなみに、海外旅行した時などの時差ぼけは、親時計である視交叉上核が現地時間にすぐ同調するのに、ほかの細胞が親時計に追いつくまでの時間がばらばらなために起こる現象なのだとか。
・・・・・・明日に続く・・・
■□参考資料: 睡眠健康講義 =眠りは脳をつくり、育てる (1/2)= □■
赤ちゃんが眠っているときに、まぶたの下で眼球がキョロキョロと動いたり、まぶたをパチパチして、にっこりと天使の様に笑うこと(新生児微笑)がありますね。さらに手を伸ばしたり、ものを握ろうとする様子も見られます。
赤ちゃんは、出生後すぐに泣いて母親を呼んだり、お乳を飲んだりすることが必要です。この様な動作ができるように、神経回路を生まれる前につくるのがレム睡眠の役割と考えられています。睡眠には2種類の睡眠があります。一つは夢と関係の深いレム睡眠、もう一つは、脳がゆっくりと休むノンレム睡眠です。
大脳ができて、まず現れるのが「レム睡眠」です。この睡眠は胎児や乳幼児では「動睡眠」と呼ばれます。なぜなら、この眠りの状態では中枢神経系や筋肉系を始動させる信号が出され、
胎児が盛んに動くからです。
レム睡眠は、大脳の機能を発達させ、大きく成熟させる役割をレム睡眠が担っています。
生まれたばかりの赤ちゃんは未熟です。とりわけ大脳は成熟するまで、十数年を要します。脳内の神経回路づくりは乳幼児期にも継続されます。赤ちゃんが良く眠ること、レム睡眠が多いこと、レム睡眠の割合が発育とともに劇的に減っていくのはこのような理由によります。
図形の認知でも
静岡のある幼稚園で、3歳から5歳までの園児に、図のように、 /、×、△を描いてもらいました。3才児では、/は描けるものの、×や△はその大半で描けませんでした。5歳児になると全員が、正しく模写出来ていました。
△を描けるのは平均的な5歳児の知能発達段階と考えられています。和洋女子大学の鈴木みゆき先生が、東京の保育園児226名を対象にした睡眠の規則性と脳機能の発達についての調査結果は興味深いものです。(Fig-1)
規則正しく早寝・早起きをしている5歳児188名と、遅寝、遅起き、長時間の昼寝をしている子34名に三角形を描かせた研究では、睡眠リズムの乱れている子どもの44%が三角形を正しく認知できず描けなかったのです。早寝・早起きのリズムが脳機能の発達に重要であることがうかがわれます。 ・・・・・・明日に続く
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◆ 睡眠の科学の2 睡眠の意味を考える ◆
動画のURL: https://youtu.be/6kxz5SvAorY
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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