ゲリラ豪雨・竜巻・落雷・ひょう_大きな被害をもたらす突発的な悪天候
狭いエリアで起こる激しい天気は、“雲の王”とも呼ばれる積乱雲が原因だ
“気候変動に伴う極端気象に強い都市創り”という防災対策上、切実で現実的な研究
主にゲリラ豪雨や竜巻の予報技術の確立に取り組む真木雅之
【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた】 を基調に編纂
(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)
◇◆真木雅之(01) / 第1回 ゲリラ豪雨、竜巻、ひょう、雷は予報可?=1/2=◆◇
今年7月に、気象をテーマにした伝奇的ファンタジー的科学小説(ややこしくてすみません)、『雲の王』を上梓した。ここで言う「王」とは、様々な雲の中でとりわけ空高く成長し激しい雨を降らせる積乱雲のことだ。
積乱雲は、豪雨や雷、竜巻などを引き起こし、時には人が亡くなるような事故をもたらす。しかし、勇壮で雄大で力強く、荘厳さすら感じさせ、人を惹きつけてやまない。その両義性を、小説の中では表現したつもりだ。
ぼく自身、積乱雲に魅せられた者の一人である。特に空の広い旅先などで(東京の空は狭すぎる)、成長中の積乱雲を見つけると、そいつがどんどん高くなり最後は崩壊するまで観察したくなる。雲のてっぺんをほんの数10秒見ていれば、まさに「見る見るうちに」変化していく本当にダイナミック(動的)な気象現象なのだ。
最近、観測技術のブレイクスルーもあって、積乱雲についての知見が日進月歩で深まっている。積乱雲がもたらす「極端気象」のメカニズムがかなりのところ解明され、監視・予報システムも開発整備されつつあるそうだ。観測面での鍵となる最新の気象レーダでは、雲の中で雨粒が成長した「降水コア」が形成されて、地表に落ちてくるところまでリアルタイムに分かるというから凄い。
=3次元アニメーション= https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20120830/321347/ph02.gif
こういった研究で、中核的な役割りを果たしている防災科学技術研究所をたずねた。茨城県つくば市にあり、前述の作品中でも舞台となった気象庁の気象研究所も近い。木々の多いゆったりとした敷地の中にある建物のひとつで、観測・予測研究領域の真木雅之領域長(筑波大学連携大学院教授を兼務)が語ってくださった。
話題の中心は、科学技術戦略推進費による「気候変動に伴う極端気象に強い都市創り」(2010~2014年)という研究プロジェクト。多くの研究機関が参加し、防災科学技術研究所がとりまとめる。真木さんは、「観測・予測研究領域」という所属の通り、観測方法の開発や、観測結果をもとにしたメカニズムの解明、さらには予測のための研究を手がけている。
さて、ここでいう「極端気象」とは何を指すのか。
「厳密な定義があるわけではないんですが、私たちが扱っているのは、ゲリラ豪雨、竜巻、ひょう、落雷などです」と真木さんは、すっぱりと対象を限定した。
「ゲリラ豪雨は特に力を入れています。竜巻は時々話題になりますが、日本ではひょうの被害はあまり目立たないかもしれませんね。でも、アメリカなんかですと、農作物だけでなく、自動車までやられたりします。さらに、落雷。これは毎年、日本で何人かの方が亡くなられています。こういう現象がなぜ起きるかというと、発達した積乱雲によるものなんですね」
というわけで、やはり、ぼくの興味のど真ん中である雲の王、積乱雲にかかわるものが、ここでいう「極端気象」なのだ。なお、極端気象と異常気象はどう違うのか、という疑問も生まれるのだが、「異常気象」は気象庁の定義で30年に1度以下のかなり希な現象とされるのに対して、「極端気象」は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の評価報告書で使われる表現で、降水量100ミリの大雨など、比較的頻繁に起こるものまで含まれているようだ。
・・・・・・明日に続く・・・
■□参考資料: 異常気象とは?猛暑や大雨・洪水と地球温暖化との関係 □■
こんにちは。気象予報士の小西です。
日本列島、記録的な大雨洪水に続いて、今度は40度に迫るような熱波猛暑・・・
「異常気象」ってよく聞くようになったけれど、これって地球温暖化のせいなの?
だとしたら温暖化が進んだ未来はどうなってしまうの? 不安に思う方も多いと思います。
そもそも「異常気象」とは何でしょうか?
一般的には、大雨や暴風等から、数か月も続く干ばつ、極端な冷夏・暖冬など過去に経験した現象から大きく外れた現象のことを言います。気象庁では原則として、「ある場所(地域)・ある時期(週、月、季節)において30年に1回以下で発生する現象」を異常気象としています。
「30年に1回以下の現象」といいますが、実は平年の値というのは、10年ごとに変化していきます。過去30年の平均の値を平年値とするのですが、これは10年ごとに更新されます。すなわち現在は1981~2010年の観測による平年の値を使用していますが、2021年からは、1991~2020年の観測値による平年値に変わるのです。
ということは、異常気象という捉え方も10年ごとに変わることになります。地球温暖化が進むにつれて、今の異常気象が、将来には通常の気象となっていくことがありえるのです。
もちろん、一つ一つの異常気象を温暖化のせいだということはできません。自然に揺らぐのがもともと地球システムに備わった性質です。しかし大気中の温暖化ガスの増加で、世界的に平均気温が上昇しています。すなわち「平年値」が昔に比べて高くなっているので、今の異常気象は、いわば温暖化によって、「かさ上げ」されていると言えるのです。
産業革命以降、地球の平均気温は人間活動によってすでに1度上昇しています。日本においても、すでに大雨の回数や降水量が増加、夏には暑い日が増えて期間も長くなっています。私たちが今以上の温暖化対策を取らなければ、21世紀末には世界の平均気温は4度程度も上昇すると予測されています。
そうなると、さらなる猛暑はもちろん、大雨・暴風・干ばつも激甚化し、海面が上昇、氷河が融解するなどの多大なる悪影響が及ぶことを、国連の科学の報告書IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は指摘しています。
温暖化対策は待ったなしです。2015年末に世界が合意した温暖化対策の国際協定「パリ協定」では、長期的な気温上昇を2度未満に抑えることを目標としています。そのためには2070年頃には世界の温室効果ガスの排出量を実質ゼロにしなければなりません。
ゼロですから、私たち全員が取り組まないととても実現できません!!!あなたのアクションは・・・とっても有効で必要なのです!
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◆ 地球の未来を予測する 気候変動シミュレーション ◆
動画のURL: https://youtu.be/331J2aTvKhI
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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