仮面ライダー? 月光仮面? なまはげ? それともプリキュア?
連想ゲイムで並んだ語彙の共通点は、顔面に装着する仮面であろう……
アフリカの仮面に魅せられて、ザンビアの秘密結社に参加したレアでディープな体験から、
アフリカの仮面の魂と真実にたどりついた吉田憲司
【この企画はWebナショジオ_“日本のエキスプローラ”/研究室にいって来た”を基調に編纂】
(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)
◇◆ 吉田憲司(07) / ついにわかった仮面結社の秘密とは =2/3= ◆◇
博物館のコレクションだと木製仮面が中心になっているが、実は仮面(かぶり物も含め)一般には、「仮面」と言う言葉からすぐにイメージされるような木製のものでなく、樹皮などで作られたもののほうが多い。ニャウ・ヨレンバの場合はトウモロコシの皮だ。
その割には、なぜ木製の仮面ばかりがよく知られているのか。理由は……吉田さんが仮面結社に入会した後であきらかになる。
とにかく吉田さんは、仮面結社に入りたくて、仮面が登場するありとあらゆる機会を欠かさずに見に行くようにした。
「公開の場で女たちとか子どもたちが一緒に行けるときには必ず行って、徹夜の儀礼も最初から最後までずっと一緒にいるうちに、『おまえ、そんなにニャウが好きか。おまえも入るか』って言ってくれる人がふえてきました。もちろん、私としてはその言葉を待っていたわけです。『入りたい!』と答えました。それでチーフが近隣の長老200人以上を集めて会議を開いてくれました。議論の結果、加入させてもらえることになりました」
これが、調査のメドが立たず「かみさん」に、ごめん、と謝ってから1カ月ほど後の時点の話だ。
「1985年5月25日です。おまえの二度目の誕生日だから忘れるなと言われて、今でも覚えてるんです」と吉田さんは述べた。
加入が決まれば、イニシエーション(加入儀礼)を受けなければならない。
秘密結社のイニシエーションだから、普通は明かされない「秘密」を知ることができる。文化人類学のフィールドならではの醍醐味だ。詳細を聞きたくてうずうずしてしまう。しかし、秘密結社なのだから当然、イニシエーションも秘密だ……と思っていたら、意外に話してもよいらしい。これにはある条件があるのだが、ぼくも、これを日本語で読んでいる読者もその「条件」を満たしているので、ある程度のことは語っていただけた。
「一緒にイニシエーションを受けた3人の少年たちと暗闇の中を森に入っていったのですが、最初は、喪に服する時の姿勢で、頭を垂れて両手を頭の上におくような姿勢で歩いて行きます。そうすると、男たちが木の枝を持って襲いかかってきて、叩かれる。しばらくしてから、川の畔で地面に引きすえられました。メンバーが1人1人その前に立って、『もう、これでおまえは一人前になった。子どもじみたことはやめろ』というような説教をするわけです。子ども時代の悪行を1つ述べては一度むち打つ『おまえは俺の畑からジャガイモを盗んだ』とか。みんな悪ガキを懲らしめようと手ぐすねひいて待っていたわけです。イニシエーションは明らかに教育機能をもっています。私の場合は、『ヨシダは悪いことはしていない』と、そこで叩かれることはなかったです。引きすえられるまで、みんなと一緒に歩いている時にはかなり叩かれましたけど」
この後、ニャウの秘密を学ぶために1週間ほど隔離されて森の中で過ごすことになる。
「隔離といっても、ずっとブッシュで暮らすわけではなしに、村の1軒家を空けておいて、みんなに姿を見られないようにして夜遅く帰ってきて寝て、また朝出て行くという、そういう形です。村の人間から見ると、隔離されてどこかに行っているように見える。これが割礼を施すような民族の場合ですと、割礼の傷が治るまでは戻せないので、2~3カ月間にわたってブッシュでキャンプをして、仮面の踊り手が毎日村へ行って食料を持って戻ってくるということがあるわけですが」
・・・・・・明日に続く・・・・・・
■□参考資料: アフリカの仮面のデザインはなぜ美しいか (2/5) □■
1-2. 何のために作られたか
これも地域によって様々ですが、大雑把にくくると以下の通りです。
邪悪な外力の侵入の阻止 畏怖による社会の統合 神事・舞台・演劇 戦争や航海などの安全祈願 不幸や禍などから身を守る装飾具 死者があの世の行けるための装飾具1-3. どこで発展したか
例外は多くありますし、結果論でしかないのであまり信憑性がないのですが、
「熱帯雨林地帯」と「ジャングルの海洋地帯」というのが、現在仮面が残っている地域であって、かつ仮面が発達した地域とされています。
仮面の材料となる素材が容易に手に入るし、豊かな自然は多様な側面を人々に見せるため、多くのインスピレーションを与える。その上、奥深すぎてキリスト教やイスラム教などの人工宗教が入ってこなかった地域で、自然崇拝や精霊崇拝が連綿と続いていたところで、原始的な美術が生き残ってきたわけです。
さて、では実際の仮面をもろもろご紹介いたします。
2. キフウエベ族(コンゴ)
コンゴのキフウエベ族の仮面のデザインは、丸い顔と丸い目、中央から貫く長い鼻、下部にざっくり空いた口、というところが特徴です。
非常にシンプルだけど味わい深いを顔をしていると思いませんか?
この仮面は医者がかぶったもので、病は悪魔がもたらすものと考えていたため、病人の体から悪魔を取り除くために仮面を付けて祈祷に当たりました。
こちら(右側)の仮面は、新族長の就任や、VIPの歓迎など、新たな人の到来を告げるときに祝祭の踊りに使われたものです。
◆ La Danse "KOUMPO" ◆
動画のURL: https://youtu.be/Clt2qH0mJGU
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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