生態がほとんどわかっていなかったオオサンショウウオ
驚くべきは国の特別天然記念物でありながら、その生態は謎だらけ
勤務する水族館でよく聞かれた素朴な疑問に答えようと研究をはじめた
子供たちに答えようと、ついには「日本ハンザキ研究所」を作ってしまった栃本武良
【この企画はWebナショジオ_“日本のエキスプローラ”/研究室にいって来た”を基調に編纂】
(文=川端裕人/写真=的野弘路、堀信行 & イラスト・史料編纂=涯 如水)
◇◆ 栃本武良: 第2回 「オオサンショウウオって何年生きるの?」 =3/3= ◆◇
実は栃本さんは、車を運転しない。だから、調査道具などを持って移動するのに苦労していた。そこで、平成17年(2005年)、川沿いにたたずむ元小中学校に調査道具を置かせてもらおうと、地元教育委員会に掛け合い承諾を得た。職員に案内してもらったところ、現在のハンザキ研究所の青写真が、たちどころに思い浮かんだ、とか。
「来てみたら"御殿"があったんですよ。木造の一戸建ての教員宿舎。いっそ、そこに住んでしまえ、と。ちょうど周辺の4町が合併して朝来市になったばかりで、余ったミーティングテーブルとか、ロッカーや本棚を譲ってもらえることになって、地元の人がトラックを出して運んでくれて、もうラッキーの連続でしたね」
と幸運を強調する。
もちろんそれは間違いではなくて、本当に超ラッキー! と言いたくなるほどなのだが、背景にはオオサンショウウオの調査、さらに河川改修での一時保護の実績などがあり、自治体としても朽ちていくばかりの廃校舎を貸し出すのに躊躇せずにすんだのだろう。
栃本さんは、最初、電気や水道を含めて、ライフラインのない元教員宿舎の「御殿」に住みつつ、居住環境と研究所を整えていく。何はともあれ「日本ハンザキ研究所」と名をつけて支援会員を募り、自ら所長となった。初期のニュースレターには、夜はランタンの光が頼りで、トイレがないためあちこちに穴を掘って「富栄養化」に寄与してしまいつつ生活する様子が報告されている。大変には違いないが、どこか「15少年漂流記」のようなワクワク感のある日々だ。
平成19年(2007年)には地元朝来市市川の下流で河川改修工事が行われることになった。例によってオオサンショウウオを一時保護することになり、その際に学校プールに川の水をポンプアップした保護プールを作る予算が下りた。これも連なる「ラッキー」のひとつだ。
前述の通り各種の展示も整い、50名まで参加出来る夏期の夜間観察会は毎回満員の大盛況だ。校庭の隅に元からあるバーベキュー施設を活用したスペシャルイベント「アフリカ料理を食べて夜のハンザキを見よう!」も定着した(姫路のアフリカレストランからシェフが出張して料理を振る舞ってくれる。もちろんオオサンショウウオを食べるわけではない。念のため)。
話を伺っていると、実に賑やかで、充実している。栃本さんによれば、当初思い描いた青写真はすでにだいたいのところ実現したそうだ。
では、「研究所」としての研究はどうだろう。
37年前の調査開始から、日本ハンザキ研究所開設をへて現在にいたる間、どれだけオオサンショウウオのことが分かってきたのか見てみよう。
“第3回 オオサンショウウオの知られざる生態” に続く・・・
■□参考資料: 見れば見るほど魅力あふれる「オオサンショウウオ」の特徴とは? (1/3) □■
京都水族館に入ると、まずはじめに目に入るのはオオサンショウウオの姿。
その姿を見たお客さまからは、「びっくりした!」「大きい!」「魚なの?」と次々に驚きの声があがります。見れば見るほど私たちを虜にするオオサンショウウオ。
今回は、謎に包まれたオオサンショウウウオの魅力をお伝えしたいと思います! =京都水族館: https://www.kyoto-aquarium.com/column/details/667.html =
国の特別天然記念物!オオサンショウウオって何?
その正体は、綺麗な河川に住む世界最大級の両生類。オオサンショウウオは魚ではなく、カエルやイモリの仲間です。京都水族館で展示している中で一番大きな個体は、全長約150センチ、体重33キロ!かなりの迫力です。
水中で生活していますが、大人は肺呼吸と皮膚呼吸をおこないます。鰓(えら)呼吸なのは幼生時のみです。約20分に1回ほどのタイミングで水中から鼻だけを出して空気を取り込んでいます。耳をすますとスースーと、勢いよく空気を吸う音が聞こえてきます。
生息場所
オオサンショウウオは、清流とよばれる川の中流域から山間部の谷川などに生息しています。
日中のオオサンショウウオは暗がりでじっと息を潜めて休んでいます。その理由は、夜行性だから。夜になると動き始め、水槽内を行ったり来たり活発に!
日中は暗がりに集まって重なっているのに、朝早くに水槽を見てみるとみんなバラバラに散らばっています。開館時には、もう寝る時間とばかりにまた暗がりに集まってきますが…
寿命
オオサンショウウオの寿命は、実はまだはっきりとしていませんが、人間と同じくらいの寿命と言われています。
最も長生きと言われている個体は、なんと70年以上も生きたとされています。
京都水族館に暮らすオオサンショウウオでも、30~40年ほど生きていると推測される個体がいます。皆さんよりも年齢が上ということもあるかもしれませんね。
.-.-.- オオサンショウウオの身体測定 -.-.-.
: https://youtu.be/CMi9-D364kU
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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