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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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めくるめく知のフロンティア・学究達 =112= / 田村元秀(10/mn)

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太陽系の外にある惑星はどんなところなのか そして、生命は存在するのだろうか

私たちは孤独なのか それとも、地球外に仲間はいるのだろうか

国立天文台のすばる望遠鏡を使って挑む

太陽系外惑星探査プロジェクト室 田村元秀

【この企画はWebナショジオ_“日本のエキスプローラ”/研究室にいって来た”を基調に編纂】

(文=川端裕人/写真=藤谷清美(国立天文台) & イラスト・史料編纂=涯 如水)

◇◆ 田村元秀 : 第五回 これが新しい宇宙の常識だ =1/2= ◆◇

 話は、1995年、スイスのジュネーブ天文台のグループがペガスス座51番星に「最初」の系外惑星を発見した時にさかのぼる。

 田村さんによれば、これは研究者にとって、世界がひっくりかえるような衝撃だったという。

「いきなり木星クラスの系外惑星が見つかって、しかも、それが周期がたった4日しかなかったんですね。これは、天文学、惑星科学、あるいは地球科学をやっている人にとって大問題だったんです。それまでの惑星太陽系の中にしかサンプルがなかったから、すべて太陽系を基準に考えていた。それがひっくり返されました。それこそ、天動説から地動説、っていうのと同じ感じで。"世の中"には、たくさん星があって、その周りには太陽系とは違ったタイプの惑星があるんだと、世界観が変わったわけですよね」

 公転周期が4日の木星型惑星というのは、本当に想定外だったそうで、惑星形成理論の標準的な説では説明が付かなかったという。すぐさま移動モデルというものが理論家によって提唱されて、説明可能になったそうだが。

 それよりも、ぼくにとって印象的だったのは、田村さんが「世の中」という言葉を使ったことだった。これまで太陽系の惑星しか知らず「井の中の蛙」だったのが、系外惑星を知ることで一気に宇宙的「世の中」の常識を知ることになる。95年の発見以降、主星に近い木星型惑星、いわゆるホットジュピターは多く発見されたから、まさにこれが「世の中の常識」で、我々の太陽系はありうるバリエーションの一つと強烈に意識づけられた。

 前にも言及したけれど、田村さんたちが、すばる望遠鏡で発見した、100万年の若さの星にすでに惑星が出来ているという発見(既存の理論では1000万年以上かかるとされているそうだ)も、理論に修正を迫るものだった。

 また、今年になってからの、ケプラー衛星による大量発見では、「惑星の砂漠」と予測されていた領域で、多くの惑星が見つかった。これは惑星の質量と公転軌道の半径(正確には楕円の長半径)の組み合わせで、「ありえない」とされていた部分にも多数の惑星が見つかったとのこと。

 実際の観測に刺激され、「世の中」の常識が書き換えられる。それにともない、惑星がどうやってできるかという理論的な部分でも、今後、大きな展開が期待できそうだ。

・・・・・・明日に続く・・・・

■□参考資料: いる…いない…やっぱりいる? (1/2) □■

やっぱりいるんだ!太陽系外惑星に生命が存在する可能性を示す新研究

いる…いない…やっぱりいる?

2016年8月、ヨーロッパ南天天文台は、太陽に最も近い恒星として知られる赤色矮星プロキシマ・ケンタウリを公転する太陽系外惑星「プロキシマ・ケンタウリb」を発見しました。

それは太陽系の岩石惑星に似ているだけでなく、赤色矮星のハビタブルゾーン(生命居住可能領域)に位置していることから、多くの天文学者が「太陽系の外にも生命が存在するかもしれない!」と大興奮しました。

それ以降、プロキシマ・ケンタウリbの生命居住可能性を探る研究が重ねられてきましたが、残念ながらそれらの多くは、その可能性が低いことを示してきました。それは、プロキシマ・ケンタウリbが環境の変動が激しいプロキシマ・ケンタウリの影響を強く受けており、生命にとってかなり過酷な環境を持つからです。

そんな中、米コーネル大学Carl Sagan Instituteの研究チームが、これまでの暗い見通しに一筋の光をもたらす説を発表しました。赤色矮性を公転する複数の惑星と初期地球のの紫外線変動を比較することで、プロキシマ・ケンタウリbに生命が存在してもおかしくないことを示したのです。論文は「Monthly Notices of the Royal Astronomical Society」に掲載されています。

◆ 第二の地球に生命の兆候を探せ:天文学からアストロバイオロジーへ ◆

・・・  https://youtu.be/_H-l9huPJ7s  ・・・

紫外線は初期地球より少ない ということは…!

質量が小さく、寿命が数兆年にも及ぶ赤色矮星は、宇宙でもっともありふれた恒星で、天の川系では85パーセントを占めています。また、その周囲には岩石惑星が公転していることが多いことも特徴の1つです。

その一方、赤色矮星は変動しやすく不安定な環境を持ちます。活発なフレア活動を起こすことで、生命にとって脅威となる可能性のあるレベルの放射線が、周囲の惑星に降り注ぎます。X線放射と荷電粒子の攻撃を浴びた惑星では、表面の大気が剥ぎ取られる危険が生じます。生命にとって不利な条件であることは確かですが、そこで鍵になるのが、惑星の大気の密度と構成、そして磁場を持つかどうかです。

研究チームは、およそ40億年前の地球の環境がどのようなものだったかを検討しました。その頃の地球は、生命にとっては不利な環境でした。火山活動や有毒な大気に加えて、地上には、赤色矮星を公転する現在の惑星と同じように、大量の紫外線が降り注いでいました。

また研究チームは、生命が存在する可能性のある惑星の候補であるプロキシマ・ケンタウリb、トラピスト1e、ロス128b、LHS 1140bという4つの惑星の表面の紫外線環境をモデリングしました。

・・・・・・明日に続く

◆ Deep Field: The Impossible Magnitude of our Universe ◆

・・・  https://youtu.be/yDiD8F9ItX0  ・・・

・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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