太陽系の外にある惑星はどんなところなのか そして、生命は存在するのだろうか
私たちは孤独なのか それとも、地球外に仲間はいるのだろうか
国立天文台のすばる望遠鏡を使って挑む
太陽系外惑星探査プロジェクト室 田村元秀
【この企画はWebナショジオ_“日本のエキスプローラ”/研究室にいって来た”を基調に編纂】
(文=川端裕人/写真=藤谷清美(国立天文台) & イラスト・史料編纂=涯 如水)
◇◆ 田村元秀 : 第三回 かつて太陽は連星だった!? =2/2= ◆◇
100万年の若さの星にすでに惑星が出来ているとしたら、これまで1000万年以上はかかるとされていた惑星形成モデルに新たな課題が出されたことになる。
さらにぼくが驚かされたのは、いわゆる連星、双子の恒星がつくる原始惑星系円盤だ。
実は、宇宙にある恒星は、誕生の時点では半分以上、成熟した時点でも4分の1くらいが連星系をなしているという。とすると、連星系での惑星のできかた、というのも非常に重要なテーマになってくる。
「太陽は今は単独の星なんですけれども、昔はひょっとしたら連星だったかもしれない。それほど、宇宙には連星の方が多いので、そういう中でどういうふうに惑星が生まれるか調べないといけない。ようやく、若い連星系の円盤について調べられるようになってきたわけです」
田村さんが示してくれた写真は、520光年先のへびつかい座SR24星のものだった。実際に撮影されたものと、コンピュータシミュレーションによる描画があって、それらが非常に似通っている。
「これは、サイエンスという雑誌で紹介してもらったんですが、連星があって、その間で物質のやりとりをしてるっていうのが初めて見えたんです。円盤から円盤に物質が流れている様子なんていうのは、今まで見えなかったんですけれども、画像として観測することで初めて捉えられたんですね」
ぼくは、連星系での原始惑星系円盤の出来方に魅了された。なんと3つもの円盤ができることが、実際の観察でも、シミュレーションでも示されているのだ。それぞれの星の周囲にできる円盤がひとつずつ、そして、連星系のまわりを取り巻く大きな円盤がひとつ。
それぞれ、どんなふうに惑星ができるのだろうか。
次回は“系外惑星探査の大革命が進行中!”に続く・・・・
■□参考資料: 系外惑星とは何か?(2/2) □■
生命の母体と言える惑星を太陽系外に求めるプラネットハンティングは1970年代以降、観測技術が飛躍的に向上し、成功への機は熟しつつありました。太陽から地球までは光の速さで約8分ですが、最も近い恒星までは約4年もかかるので、太陽系内の8つの惑星と比べるとはるか彼方にある天体です。
そのような遠方にある系外惑星の検出は、従来の天文観測手法と比べるとはるかに高い性能を要求します。とりわけ、惑星による恒星のふらつきをとらえる分光観測は、間接的な方法ながら最初に惑星検出が可能なレベルまで到達しました。そしてついに、1995年の確実な系外惑星の発見により、宇宙における生命の研究につながるパンドラの箱が開かれました。
これ以降、現在(2013年1月)に至るまで、有力候補も含めると3500個以上の系外惑星が発見され、地球外生命の問題に科学的にアプローチすることが可能になっています。とりわけ、2009年に打ち上げられたケプラー衛星の成果は目覚ましく、間接法ながら惑星の影として捉えられた惑星候補は2700個を超え、地球サイズの惑星も発見されています。
現在では、系外惑星を間接的に検出するだけでなく、画像として直接に捉えることができるようになりました。ただし、間接法と比べると直接法は技術的にも難しく、その例はまだ非常に限られています。このように、「第二の木星を直接に写し、精査すること」が当プロジェクト室の現在のミッションのひとつです。
◆ ハワイ・マウナケアから見た宇宙 3/3 ◆
・・・https://youtu.be/LSMUc5HPa9M・・・
プロジェクト室について
太陽系外惑星探査プロジェクト室は、ハワイにあるすばる望遠鏡にオリジナルな観測装置(HiCIAO)を開発し、明るい中心星のすぐそばにある、極めて暗い系外惑星や中心星の周りにある円盤(星周円盤)の直接観測を行っています。この観測(高コントラスト観測)によって、巨大惑星や惑星の誕生現場である星周円盤を探ります。
そして、赤外線を用いた超精密分光器(IRD)を開発し、われわれの近くにある「第二の地球」の検出を目指します。これは、ケプラー衛星では発見できない、太陽近くの地球型惑星を軽い恒星の周りに発見することができます。
さらに、将来の巨大望遠鏡(TMT)あるいは将来の宇宙望遠鏡計画(SPICA、TPF)のための系外惑星探査装置を開発し、「第二の地球に生命を求める」というステップに到達する研究を推進します。
このような研究・開発を通して、私たちは、宇宙で私たち人類は特別な存在なのか、それとも、生命が育まれているような第2の地球は存在するか、という問いに答えたいと考えています。
◆ 銀河系 2000億個の大集団 1/4 ◆
・・・https://youtu.be/dzfC-ZWbIMg・・・
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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