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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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「人間は何処に…」新・人類進化の道 =A04=

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世界の人口は2050年までに90億人に達する

宇宙生物として火星移住を非望する人・「地球永住計画」を真意に考える人

霊長類【化石人類】を起点に現生人類が出現して唯一の残存種となる進化と絶滅の経緯

“地球に生き続けることを考える”について人類の研究史や関連事象について言及する

【この企画はWebナショジオ_「新・人類進化の道」を基調に編纂】

(文=ジェームズ・シュリーブ・ライター・ライター、編集者  イラスト・史料編纂=涯 如水)

◇◆ 人類の祖先「アルディ」が暮らしたエチオピア =4/7= ◆◇

 大きな脳を維持するには、高カロリーの食べ物をとる必要がある。ライオンが食べた獲物の残りをあさったり、骨を割って骨髄をとる必要があるということだ。あとはハタ層からこのシナリオに合う頭骨、ホモ・エレクトゥスよりは小さいが、明らかにその系統につながるような頭骨さえ見つかれば、仮説は成立する。

 そして翌1997年、調査チームのヨハネス・ハイレ=セラシが、人類の頭骨の破片を発見した。だが、その破片は、夢のシナリオで予想された頭骨とはまったく違ったものだった。

 頭骨を調べてみると、前歯の大きさなどホモ属らしい特徴をいくつか備えてはいたが、大臼歯(きゅうし)と小臼歯は非常に大きかった。しかも脳容積は450立方センチで、アウストラロピテクス属の平均とさして変わらない。ホモ・エレクトゥスのように多様な環境に適応できる頭脳の持ち主ではなさそうだ。せいぜい、俊敏な大型の捕食動物に囲まれて細々と生き延びる、多少頭のいい二足歩行の霊長類といったところだ。

 調査チームは、この化石をアウストラロピテクス・ガルヒ(ガルヒ猿人)と命名した。ガルヒは、アファール語で「驚き」という意味だ。発見場所と年代からホモ属の直接の祖先と考えられるが、まだ断定はできない。

 「この謎はいずれ解明されますよ」。車でキャンプに戻る途中、アスフォーが言った。「手がかりはミドルアワシュで見つかるでしょう」

320万年前 アファール猿人

 翌朝、私たちの行程では、アファール族の気性が荒い氏族集団、アリセラの支配地域を通らなければならなかった。もめごとを避けるために、まずアファール族の護衛6人を連れて、彼らが暮らすアドガントレ村を表敬訪問した。エレマが同行していることも心強かった。ブーリ=モダイトゥの首長であり、地域の行政官であるエレマに対しては、ミドルアワシュに住むアファール族の誰もが敬意を払っていた。

 アワシュ川の氾濫(はんらん)原にほど近いアドガントレ村は、すえたようなにおいのする、砂ぼこりにまみれた集落だった。アファール族は伝統的にダゴというあいさつを交わす。手にキスして、世間話をするというものだ。他の村々では、村人たちがダゴをするために群がってきたが、アドガントレ村では数人が出てきただけだった。村長は病気らしく、小屋にこもっていたので、エレマが話をしに行った。訪問を終えると、私たちは再び斜面を登って尾根に上がった。

 本来なら、アワシュ川の対岸にある発掘地点、マカが次の目的地となるはずだった。そこからは340万年前のアウストラロピテクス・アファレンシス(アファール猿人)のあごの骨などが出土している。だが、アファール族とイサ族の銃撃戦で川が危険地帯となっているため、マカに行くことはできなかった。

 アファール猿人の化石のなかで最も有名なのは、320万年前のものとされる“ルーシー”だ。1974年に米国の古人類学者ドナルド・ジョハンソンがアファール低地のハダールで発見した化石である。彼とホワイトは、ハダールで出土した化石や、タンザニアのラエトリで見つかったアファール猿人の足跡化石(親子3人のものとみられる二足歩行の跡)を研究し、79年に論文を発表した。ホワイトは当時28歳だった。

 ルーシーは口が前に突き出ていて、脳の大きさはチンパンジーとさほど変わらない。しかし、ラエトリの足跡化石や、ルーシーの骨盤と四肢骨の特徴は、この時代の猿人がすでに二足歩行をしていたことを物語っている。もっとも、長く曲がった指、長い前腕といった特徴から、ルーシーはチンパンジーのように樹上生活にも適応していたと考える研究者もいた。

 ルーシーの祖先は、どんな姿だったのだろうか。ルーシー以上に体格も歩き方もチンパンジーに似ていただろうと、大半の研究者が考えた。木の枝から枝へと跳び移り、地面に下りたら、拳を地面につけて歩く、いわゆるナックル歩行をしていたと考えたのだ。あとは、この仮説を裏づける化石が出てくればいいだけだった。

 「みんな、ルーシーは原始的だと思っていた」。車を走らせながら、58歳のホワイトはそう言って豪快に笑った。「“原始的”とはどういうことか、まるでわかっていなかったんだ」

・・・・・明日に続く・・・・

◇ The Evolution of Man ◇

・・・https://youtu.be/4NcXffyLWuE・・・

動画再生不能の時は上記URL(⇑)をクリックしてください

//////参考資料/////// 

■□ 参考資料: 人類の進化 =後節= (4/7) □■

サル目以前

霊長類(サル目;霊長目)の進化の歴史は、約8500万年前まで遡ることができる。かつては有胎盤類の中で最も古い分類群と考えられていたが、現在は他の哺乳類も既にこの頃には分岐が進んでいたことが確認されている。

]霊長類は、同じく古い分類群で樹上生の祖先をもったであろうコウモリ類(翼手目)と共通祖先をもつと広く考えられていたが、解剖学的・形態学的、および、分子系統学的知見が発達するに連れて、ネズミ目(齧歯目)およびウサギ目と祖先を共有する一大分類群「真主齧上目」の一員と見なされるようになった。

係る共通祖先の理論的に想定される生息年代は、白亜紀後期である。霊長類の既知で最古の化石は、白亜紀末期のララミディア大陸(元はローラシア大陸の一角、現在の北アメリカ大陸西部相当地域)で発見されており、プレシアダピス類(偽霊長類)と呼ばれている。

このように、霊長類の進化は約6500万年前、白亜紀末期頃に始まったと考えられている。

最初期の霊長類と考えられている動物は、白亜紀の北半球の陸地の大半を占めていながらも分裂する最中にあったローラシア大陸のどこかで誕生して拡散したと見られる。

ローラシア大陸は中生代白亜紀から新生代初期にかけて分裂してゆくが、初期霊長類を載せた地域では北アメリカ大陸とヨーロッパ大陸に分かれてゆく。

両大陸に分かれてゆく時代に初期霊長類は両方で繁栄し、約6550万年前から始まる新生代の暁新世始新世の温暖な時代に、現生キツネザル類の祖先にあたるアダピス類と現生メガネザル類の祖先にあたるオモミス類 (真猿類の祖先) という二大グループを分岐させてから姿を消した。

後述するが、その後、故郷ローラシアの後身にあたる北アメリカ大陸とヨーロッパ大陸は新生代氷河時代の本格的な到来で寒冷化し、霊長類はこれに耐え切れずに絶滅してしまう。

命脈を保った霊長類は、北アメリカ大陸から姿を消す前にパナマ海峡を渡って南アメリカ大陸まで到達していたグループだけであったと考えられる。

その後、アフリカ大陸にも霊長類が現れて隆盛するようになるが、ヨーロッパ経由で辿り着いたにしては生息年代に開きがありすぎるため、南アメリカ大陸から漂着したという説に説得力がある。

なお、パナマ地峡の存在は霊長類の進化史において極めて重要で、アメリカ大陸全土における絶滅を防いだことも大きいが、北半球の霊長類を一掃した寒冷化の原因の一つにこの地峡の形成による海流の変化が考えられる。

明日に続く・・・・・

地球大進化「第04集 大量絶滅」 ◆

・・・https://youtu.be/KpqoX-G7RFc?list=PLfXD0Z1sfP2WLluOyetTuWEQhVdt3sBTR・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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