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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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「バックマン」と呼ばれる西田賢司 =082=

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〇◎ “命のことを知らずして、命の大切さは理解できない” ◎〇

= 探検的調査を実践する “探検昆虫学者” 西田賢司 =

【この企画はWebナショジオ_“「コスタリカ 昆虫中心生活」” に追記・補講し、転載した】

☠ 中米コスタリカで新種の昆虫を見つけまくる男! 「バックマン」 ☠

曰く 『昆虫は、僕たちに自然の変化を教えてくれる一番身近な存在です』 

◇◆ =082= バスルームにやって来る昆虫写真館 ◆◇

  わが家のバスルームには多種多様な虫たちがやってくる。気が向いたときに撮影していたら、連載1本に収まりきらないほどの写真がたまっていた。一風変わったオモシロイ昆虫もいるので、今回はそんな虫たちの写真をご覧ください。

  現在、モンテベルデで住んでいる家は、2004年にラボの横に増築された木造。部屋が3つに、トイレとシャワーが一緒になった、言わば欧米式のバスルームが付いている。湯船はない。外にはすぐ森が広がっている。

  バスルームには小さなガラス窓があり、外から見えないように、ガのデザインが入ったオレンジ色の小さなテーブルクロス(コスタリカ製)を貼ってある。

昆虫-2

 夕方から夜、シャワーを浴びるときは、小さな白色系の蛍光灯をつけ、換気のために小窓を開けたままにしているが、いろいろな虫たちがその光に「誘われ」、バスルームの中に入って来る。カマキリやツノゼミ、眼の下が突き出したハエや、風変わりな動きでオスを誘うガ・・・。

  季節ごとに昆虫たちの顔ぶれは変わるし、その夜の天候によって数も変わる。雨風が強い夜ほど、数が多いようだ。雨風の刺激を受けて動いたり飛んだりした昆虫が、さらに光の刺激を受けてバスルームに入って来るからだろうと、ぼくは推測している。

  大きな昆虫が入って来ると、「入って来ちゃダ~メ」と言いながら手で捕まえて、小窓から外へ放ったり、トイレの貯水タンクの上に常備してあるプラスチック容器に入れて、後で玄関から逃がしたりしている。研究用のものが入って来た場合は、写真を撮ったり、標本にしたりする。

昆虫-3

 研究対象外の小さな昆虫たちは、そのままにしておく。だからバスルームのあちこちにいろんなクモが住み、入って来た昆虫たちを捕食するという、ちょっとした生態系が出来上がっている(笑)。

  その見た目からちょっとゾワゾワっとさせられるゲジゲジもたまに見かける。これも捕食者だ。

  最近新たな住居者メンバーがやってきた。雑食性のコオロギの仲間(次の写真)で2週間以上、毎日見かけているのでバスルーム内で何かを食べているにちがいない。

  下に、バスルームに出没する虫たちを紹介しつつ、次のページ以降でそのなかでもちょっと印象的なもの、「眼から?何かが飛び出しているハエ」や「風変わりな動きでオスを誘うガ」を紹介していこう。

昆虫-4

  バスルームに入って来る虫で多いのがハエやカの仲間だ。ユスリカにキノコバエ、ガガンボ、アシナガバエやミバエ、ヤドリバエの仲間などさまざま。

  今から1年ほど前、シャワーカーテンにオモシロイ眼をしたハエが1匹いたので、写真に収めた(上と下の写真)。

昆虫-5

  写真を確認していくと、眼(複眼)の一部が飛び出しているのかな?と思っていた部分は、眼からではなく、眼の下、頭部正面から出ていることがわかった。

  調べてみると、ミバエの仲間に近いRichardiidaeという科のもので、どうやらこのグループの和名がまだないみたいだ。この科のオスの中には、眼に特徴を持ったものがある程度いる。ミバエの仲間には求愛ダンスをするものが多いので、おそらくこのハエも眼の下の突起と虹色に輝く翅とボディーで、メスに「催眠術をかける」かのように、求愛のダンスをするのだろう。

  そして、ハエの仲間でも目立つのが、大きなものが多いガガンボの仲間だ。脚が細長く、フ~ワフワと飛ぶ。  ほぼ毎晩のようにやって来るガガンボたちの中でもとりわけ目立ったのがこのガガンボ。

昆虫-6

  クシヒゲガガンボの仲間で、オスは櫛(クシ)のような触角をもっているのが特徴。触角を横から眺めると、鹿かトナカイのツノのように見える。このガガンボは、少し頑丈で「イカツイ感」があるのだが、ガガンボの大半は弱々しくデリケート。シャワー室に入って来たもののほとんどが、お湯の水しぶきに当たって、スグに飛べなくなって水と共に排水溝へと流れていく。そして、土に還るのである。

  ハエの次によくやって来るのが、ガの仲間だ。バスルームに入って来たガは、あまり暴れずに、壁や天井にとまってじっとしている。

  あるとき、便器の洗浄レバー(ノブ)の前に、カイコガに近い仲間のガがとまっていた。その形と言い、とまった場所と言い、レバーと間違いそうになった(笑)。

昆虫-7

  今度は、天井にとまってお尻を振っているガがいた。ときどき灯火採集のシーツの上で見かけるディアファニアというツトガの一種だ。お尻からポンポンのようなヘアペンシル(フェロモンを分散させる毛のような器官)を出して、胴部の先をゆっくり回転させる(動画が下にあります)。

  このゆっくりとした動きはいつ見ても飽きない。これはメスがオスを誘引するフェロモンを放散させているところだろう。もっと接写で見てみると、ヘアペンシルの基部から全体を、キュキュッと回転させることもしているのがわかった。

  バスルームの中での写真撮影や観察はこれからも続くだろう。ちなみに裸のままカメラを取りにいって撮影し、紹介したものも一部あるのであしからず。ご想像はおまかせします。

昆虫-8

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 今週のピソちゃん ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

piso--

 ・・・・・つづく


_ Swing Through the Trees With Amazing Spider Monkeys _

・・・・・・ https://youtu.be/yqzVI0CSKCU ・・・・・・


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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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