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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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「バックマン」と呼ばれる西田賢司 =038=

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〇◎ “命のことを知らずして、命の大切さは理解できない” ◎〇

= 探検的調査を実践する “探検昆虫学者” 西田賢司 =

【この企画はWebナショジオ_“「コスタリカ 昆虫中心生活」” に追記・補講し、転載した】

☠ 中米コスタリカで新種の昆虫を見つけまくる男! 「バックマン」 ☠

曰く 『昆虫は、僕たちに自然の変化を教えてくれる一番身近な存在です』

◇◆ =038= ナナフシガールと東京昆虫探求 ◆◇

 今年は日本で夏を過ごしている。都会は、ビルや車、道路が蓄え、吐き出す熱によって、違和感のある暑さに包まれている。生命にとって本当に、大丈夫な環境なのだろうか?

  そんなことを思いながらも、先日、東京都内で2回にわたって昆虫探検をさせてもらった。一緒に行ったのはそれぞれ都内在住の昆虫好きの小学生。二人とも連絡をもらってメールのやり取りをするうちに、一緒に東京で昆虫を探そう!ということになった。2回に分けて紹介します。

  最初に昆虫探検をしたのは、自称ナナフシガールの小学6年生、新井麻由子ちゃん(上)。虫を題材にした物語で、朝日学生新聞社児童文学賞を受賞したことがある昆虫好きだ。この連載前記載の「新種のナナフシは何を食べるのか?」が更新された翌日に、「新種のナナフシを発見されたことを見て、いてもたってもいられなくなって」とメールをくれた。

  7月の暑い日、麻由子ちゃんと麻由子ちゃんのお母さんと一緒に訪れたのは、大田区の東京港野鳥公園。海に近く、都心部では緑に恵まれた場所だ。さあ探検開始!

ナナフシモドキー2

  これまで30回以上、この公園に来ているという麻由子ちゃんが、園内の説明をしてくれるが、そんななか、ぼくは昆虫の気配を感じ、さっさと林の隅へ隅へと向かっていた。通路でも林道でもないところを進んで行く。ちょっと戸惑ったようすの二人。

  でもその道なき道で、幹と地面の間に巣をつくるジグモや朽木の中のシロアリに出会った。それは麻由子ちゃんたちが普段見ていなかった、未知なる世界だったようだ。

 さらにその先で、たくさんのカナブンがあちこちに集まっている樹木の幹が突如として目の前に現れたのでビックリ! 3人ともこれまでこんな光景に出くわしたことがなかったのだ。

 「なんかボスみたいなのが1匹いる~!」と麻由子ちゃん。見てみると1匹のカナブンが周りのカナブンに何度もなんども突進しているではないか。

 15分ほどの間、写真を撮ったり、眺めたり、何の木だろうと葉を見たりと、そこから動けなかった。そのそばでは、赤い紋の美しいチョウのアカボシゴマダラや、ツヤツヤ輝くオオシマツヤハナムグリも見つけた。

  ようやくみんなの興奮も収まり、気を落ちつけながら、その場所を突き抜け、明るい開けた場所へと出た。しばらくして公園内で昆虫を調査している人たちに出会ったのだが、彼らからショッキングな話を聞いた。さっき見つけたオオシマツヤハナムグリやアカボシゴマダラは、なんと外来種なのだという。

ナナフシモドキー3

  本来は東京の都心部にいないはずの昆虫が、いる。オオシマツヤハナムグリは、もともと棲んでいるシロテンハナムグリとコアオハナムグリと食物や生息域が競合し、そしてアカボシゴマダラはゴマダラチョウと競合している可能性が高いそうだ。そうだとすれば、もともと生息している昆虫たちにとっては脅威となる。外来種の侵入で、それぞれを取り巻く生態系が徐々に崩れていく現実に少なからず悲しさを覚える。

  気をとりなおし、園の反対側へ向かう。途中で大きな黒いアゲハチョウに出会って、麻由子ちゃんが網でキャッチ。ジャコウアゲハだと確認してから、リリース。そのあと、ぼくがトイレに行って戻ってくると、ナナフシモドキを手に、満面に笑みを浮かべたナナフシガールがいた。

  あっという間に探検も終わり、気がついたら、閉園時間が過ぎていて、入口のゲートが閉まっていた。暑いながらも、最後ちょっと冷や汗をかいたしだいでありました。

ナナフシモドキー4

 =参考資料・文献=

カナブン

 カナブン(金蚉、金蚊)は、コウチュウ目コガネムシ科ハナムグリ亜科に属する昆虫であり、やや大型のハナムグリの一種である。ただし、近縁の種が数種あり、さらに、一般にはコガネムシ科全般、特に金属光沢のあるものを指す通称として「カナブン」と呼ぶ場合もあるためアオドウガネやドウガネブイブイなどと混合されることもある。

 ハナムグリとしては大型で、頭部は四角く、背面が平らになった形をしている。全身に緑褐色の金属光沢がある。この金属光沢にはいくつかの型がある。緑色と銅色のものがよく見られる。 飛行能力が優れている。飛び方が特徴的で、飛翔時に前翅の外側を僅かに持ち上げる(鞘翅は結果的に内側に傾く)と、多くの甲虫のように開かなくても側面に隙間ができ、この状態で後翅を伸ばせるので、前翅を閉じたまま後翅を羽ばたいて飛ぶ。また、足場が無くても離陸できる。

 腐熟した果実やクヌギ、コナラ、アキニレ、シラカシ、ヤナギ、アカメガシワなどの広葉樹の樹液を餌とし、これらの樹上を主たる生活の場とするため、滑り落ちたり引き剥がされたりしないように各脚の符節の先端に2本の鋭い爪を持つ。樹液のにじみ出るところにはカブトムシやクワガタムシ、本種や近縁のハナムグリ類が多数集まるのが良く見られる。

 カナブン類は普通種であるのにもかかわらず幼虫の生態は長い間不明であったが、近年の研究によると、クズ群落などの乾燥した環境に生息し腐植物を食べて育つらしいことがわかった。ただしこういった環境は相対的に希少であるため、枯れ草や落ち葉がある程度有れば発生を繰り返すことの出来るシロテンハナムグリなどに比べ、環境破壊への耐性において本種は劣勢を強いられている。なお飼育する場合はマットの水分量が多いと前蛹での死亡率が高くなってしまうため、水分量をかなり少なめにする必要がある。

トンボ

 ・・・・つづく

◇◆ 大型ミヤマ、カナブンVSシロテンハナムグリ、カブトUFC ◆◇

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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