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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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「バックマン」と呼ばれる西田賢司 =021=

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〇◎ “命のことを知らずして、命の大切さは理解できない” ◎〇

= 探検的調査を実践する “探検昆虫学者” 西田賢司 =

【この企画はWebナショジオ_“「コスタリカ 昆虫中心生活」” に追記・補講し、転載した】 

☠ 中米コスタリカで新種の昆虫を見つけまくる男! 「バックマン」 ☠

く 『昆虫は、僕たちに自然の変化を教えてくれる一番身近な存在です』

◇◆ =021= 僕が出会ったなかで一番スゴウ擬態昆虫 ◆◇

 「これ、すごいんですけれど、すごすぎて虫の姿がまったくわかりません。姿かたちのわかる写真はないものでしょうか・・・」と、編集長。下に載せた写真の話。

 たしかに何がなんだかわからないかもしれない。

 それでも懲りずに、強引に原稿を書き進める。なぜならこの昆虫、ぼくがこれまでに出会ったなかでは一番スゴイ擬態昆虫! 目を大きく見開いて「え~っ!」を繰り返し、わくわくしながら写真を撮ったのだ。

  さてみなさん、この写真には虫が潜んでいます。どこにいるでしょうか?

  見つかりましたか? 見つかりませんね。

 ではもうちょっと寄ってみましょう。

  昆虫の正体は、キリギリスの仲間の幼虫!

 木の幹の表面に育つ地衣類や苔、菌類が描く模様に擬態している。

キリギリス-2

 しかも、なんと木の幹にはこの虫が収まるくぼみがあって、虫はそこに体をはめ込むようにじっとしている。おそらくアゴを使って幹の表面を削ったのだろう。おかげで胸から胴にかけての膨らみは、横から見てもあまり目立たなくなっている(下の写真)。

  専門家によると、このキリギリスの仲間は、植物の葉や花、実を食べるという。昼間はこの位置にずっと動かずいて、夜になると木の幹を上って、枝を伝い、食事にでかけるのかもしれない。そして夜が明けるとまた、木の幹の一部になりすますのだ。

 このキリギリスに出会ってからぼくは、木の幹の表面をそれまで以上にじっくり見るようになった。

  キリギリスの種の同定は、ハーバード大学比較動物学博物館のPiotr Naskrecki博士にしてもらいました。ありがとうございます。

キリギリス-3

Ӂ クイズ、私は誰でしょう? Ӂ

 宇宙生物? わたしは誰でしょう? 下図参照(こたえは次のページ!)

<こたえ>カマキリです。コスタリカにすんでいます。

  頭の上のツノのような突起のせいか、ぼくにはなんとなくキリンのようにも見える。

  地球も宇宙の一部なんだから、このカマキリもぼくたちも「宇宙生物」であることに変わりはない。そんなことを、日ごろからぼくは心に留めるようにしている。

  来週はコスタリカで出会ったカマキリのお話です。

私は誰

 =参考資料・文献=

擬態

 態(=ありさま、様子や姿)を擬する(=似せる)こと、という表現である。擬態はカモフラージュとも言う。動物の擬態の例としては、例えばコノハチョウが自らの姿を枯葉に似せて目立たなくすることなどが挙げられる。またアブが、ハチに似せて目立つ色を持ち、ハチに擬することなども挙げられる。 

進化によってある特定の環境に似た外見を獲得して擬態するもの(昆虫類など)と、自分の外見を変化させる能力を獲得して擬態するもの(カメレオンなど)がある。特に色彩だけを似せている場合は「保護色」と呼んでいる。人間からはそうは見えなくとも、すむ環境や活動する時間によっては立派な擬態や保護色となるものもある。海水魚にはタイやカサゴなど赤っぽい体色のものがいるが、ある程度の水深になると青いい光が強くなるため、これらの赤色は目立たない灰色に見えてしまう。

 またトラもよく目立つように思えるが、ヒトなど一部の三色色覚を持つ霊長類を除き、哺乳類には視覚的に色の区別ができないものが多いため、茂みにひそめばこれも擬態になると考えられている。

 同じような生活環境に適応し、また同じような食性を獲得した結果、二つあるいはそれ以上の種類の生物の形態が非常に似たものになることがあるが、これは擬態ではなく収瞼進化と呼ばれる現象である。収斂進化した複数種の生物においては、体の外見だけでなくその機能も似ている。またあとに述べるミミックとモデルという非対称的な関係は存在しない。たとえばカマキリとミズカマキリとカマキリモドキはよく似た鎌状の前脚を持つが、擬態ではなく収斂進化の例である。

 一般には、擬態は外見がモデルによく似ることをさすが、モデルが動物などの動くものの場合、動きが似ていなければ、外見が似ていても効果が薄い。そこで、擬態するものの動きや行動が、モデルそっくりになるのもよく見られる。例えば、ハチに擬態するカミキリムシは、細かく触角をふりながら、せわしなく歩く。また,コノハチョウは危険を感じると体を前後にユラユラを動かし,木の葉がゆれるように見せかける。

 単に動きが似ているというより、行動として、特別に他者によく似た動きをとるものもある。タテハチョウは強くはばたいてしっかりと飛ぶが、マダラチョウは柔らかくはばたいてふわふわと飛ぶ。タテハチョウの仲間で、カバマダラ(有毒)に擬態しているとされるメスアカムラサキのメスは、普段はマダラチョウのようにふわふわと飛んでいるが、人が追っかけて捕虫網をふりまわし、取り逃がしたとたん、タテハチョウの飛び方に変わって力強くはばたいて逃げてしまう。このことは、このチョウのふだんの飛び方が、モデルに似せるための、つまり擬態のためにあえてとっている行動であることを示唆するものである。

擬態

 ・・・・・・つづく

◇◆ 擬態昆虫大集合 驚きの変身術を見た  ◆◇

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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