〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇
= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =
☠ 青春を深海に掛けて=高井研= ☠
ᴂ 第7話(最終話) 新たな「愛と青春の旅立ち」へ ᴂ
◇◆ プレカンブリアンエコシステムラボ、誕生 =1/3= ◆◇
「深海における太古の生命活動を解き明かす」という難テーマに挑むため、微生物学者(高井さん)、地質学者、化学者といった分野を超えた研究者が集まってプロジェクトを立ち上げました。プロジェクトは無事に助成を獲得、協力してくれる研究者も増えつつありました。
JAMSTEC「第1回分野横断研究アウォード」の助成を勝ち取り、2004年12月から始まったボク達のウルトラエッチキューブリンケージ研究は、おおむね順調に進んでいた。
ウルトラエッチキューブリンケージとは、深海において「最古の持続的生命が誕生、繁栄した場とその成り立ち」を記述する仮説で、“超マフィック岩から水素が生まれ、その水素と熱水活動によって最古の微生物生態系が成り立っている”とするものだ。
最初に掲げた二つの研究目標の一つ、「中央インド洋海嶺かいれいフィールドの近傍に、超マフィック岩の存在を突き止め、現世地球におけるウルトラエッチキューブリンケージを証明せよ」ミッションは大成功を収めていた。かいれいフィールドの他にも、大西洋中央海嶺レインボーフィールドにおいてもウルトラエッチキューブリンケージを証明することができた。
陰で支えてくれた地震学者
しかし、もう一つの目標、原始地球におけるウルトラエッチキューブリンケージを実験室内に再現する研究は、予想以上に困難なミッションであることがわかりつつあった。たかだか2年とちょっとという、このプロジェクトの助成期間内にはどうやら完遂できそうになかった。
とはいえ、原始地球におけるウルトラエッチキューブリンケージの実験室内再現こそ、初期地球や生命の関わりを直接的に研究する切り札である以上、このまま中途でやめるわけにはいかなかった。
2006年10月には、ボクらの研究を半年間延長(しかも研究資金付き)する交渉に成功した。
当時のJAMSTECの研究担当理事は現在、統合国際深海掘削計画国際計画管理法人(IODP-MI)のプレジデントである(また歴史上唯一のプレカンブリアンエコシステムラボ終身ラボヘッドの称号が与えられている)末廣潔さんで、末廣さんはボクらのボトムアップ研究ゲリラ組織を、いつも表裏に渡って応援してくれていたのだった。とにかく、若い研究者たちが、一生懸命楽しそうに侃々諤々と研究を進められるようなJAMSTECにしたいという想いがストレートに伝わって来る人だった。
末廣さんは地震学者で、ボクらとの研究上の接点はほとんどない人だった。実際末廣さんが、ボクらの研究成果をJAMSTECの成果として表立って語る事もほとんど記憶にない。ただ新しく出た成果を話しに行くと、そんなに興味があるわけではないはずなのに、子供のように笑って「がんばってるねー」と声をかけてくれていた。それに研究資金だけでなく、酒盛りの資金をねだりに行くといつも「オレは行ってもいいの?」と参加してくれたんだ。
「この男!(パトロンとして)使える!」
ボクはある意味末廣さんに甘えっぱなしだった。
2007年3月には、「原始地球におけるウルトラエッチキューブリンケージの実験室内再現」の目処がつきそうだった。でもようやく目処がたっただけの状態に過ぎず、これからバシバシ面白い成果が出てくるだろう手作り実験システムや異分野融合秘密結社を、「ハイ解散!」と終わらせてしまうわけにはいかなかった。そこで、ボクは末廣さんに一大博打を打ったんだ。
= エンケラドゥスvsエウロパvsケレス(1/7) =
・・・・・ 宇宙に生命を探せ‼ ・・・・・
ワタクシ高井研、久しぶりにこのWebコンテンツページに戻って参りました。今回の特集は「宇宙に生命を探せ!」シリーズ。やや唐突に始まった感のあるこの企画ですが、誰も説明しないので、僭越ながらワタクシがちょっと解説しましょう。
この「宇宙に生命を探せ!」シリーズに登場する専門家のラインアップと話の内容から、ピーンときた人もいるかもしれません。
そう、2013年12月1日に神奈川県相模原市の相模原市立博物館で行われた日本アストロバイオロジーネットワーク公開講演会がモトダネになっているのです。えっ、ワタクシは講演会で話をしていないじゃないかですって?
ええ、そうです。ワタクシだけは、いわゆる友情出演というか、魚心あれば水心ありというか、あるいはバーター取引という名の大人の事情というか、特別に潜り込ませて頂いています。
WebナショジオY尾編集長から、ワタクシに「宇宙に生命を探せ!」のトピックの中でも最も激サイティングかつナマナマしく、そして結構ドロドロした「太陽系地球外生命探査計画」について書けや!と厳命が下ったのでした。
「アナタとは何か」を2000字で述べよ
さて、いきなりで何ですが、もし皆さんが入学試験、あるいは就活試験(今もそんなモノがあるのかどうか知りませんが、少なくともワタクシ達バブル末期的症状世代の時代にはありました)のような勝負所の筆記テストで、
「ヒトとは何か」について2000字で科学的に述べよ。(100点/100点)
みたいなかなり無慈悲な設問に出くわしたらどうしますか?
「アナタとは何か」について2000字で客観的に述べよ。(100点/100点)
でもいいかもしれません。つまり、唐突に自己あるいは自分を含む存在に対して、情緒的でもなく文学的でもなく、はたまた打算的でもなく、客観的に述べよと問われた場合、どのように答えるでしょうかというたとえ話です。
おそらくですが、普通の感覚を持った常識人であれば、なるべく客観的に述べようとすると、どうしても「ヒトは二足歩行する大きな脳を持つ動物で約600~500万年くらい前に霊長類類人猿から進化し・・・」とか「1969年京都市で高井○×と△□の二男として3050gの体重で生まれ、猿みたいな他の新生児に比べ、クリクリのお目々が可愛らしい1031ハンサムな・・・」みたいな書きぶりになるのではないでしょうか。
つまり、自己あるいは自分を含む存在を客観的に捉えようとすると、どうしても「出自」と「他者との比較」を通じての視点が欠かせないのではないかという誘導尋問だったのです。
しかし皆さん、もし、先程のいきなりの設問が ……続く。
・・・・・・・・つづく・・・・・・・
動画 :生命の起源はいつか・生命とは何か : 高井 研
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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