〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇
= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =
☠ 青春を深海に掛けて=高井研= ☠
ᴂ 第7話(最終話) 新たな「愛と青春の旅立ち」へ ᴂ
◇◆ ワタクシのセンチメンタル・ジャーニー =3/3= ◆◇
ジョンと一旦話し始めれば、24歳だった「心もお目々もキュートなワタクシ」に戻ったかのようでした。「ああ、この師にしてこの弟子ありだな」と思わずにいられませんでした。その繋がりについては、本編に譲るとして、ランチを挟んだ3時間強はホントーにあっという間に過ぎてしまいました。自分が指導している博士課程学生には、お決まりの「ケンがここに留学していた時には24時間研究していたんだ。朝来ると会議室や顕微鏡室の床で寝ていたんだよ。それぐらい研究に没頭すればどこに行っても大丈夫だ」のセリフを披露。ワタクシ、ソレ聞き飽きたし。
別れ際、ジョンが「ケン、オマエがここで過ごした1年がオマエの研究や人生にとってすごくイイ経験になったのなら、オレにとってそれがどれほど嬉しいことか」と握手しながら言ってくれました。このセリフを英語で再現しようと思ったけれど、ちょっとジーンと来てしまってもう正確に思い出せなくなってしまいました。
うまく言えたかどうかすこぶる怪しいけれど、「あの時、アナタの研究室で、アナタとその学生達と一緒に過ごした時間が、今のボクの研究に対する精神と志向の土台を創ってくれた。多分、ボクがアナタの研究に対する志向や方向性を一番強く、ストレートに受け継いでいる弟子だと思う」と答えました。
研究における師と弟子には、すこし父親と息子の深層(?)心理関係に似ている部分があるように思います。フロイトのエディプスコンプレックスとまでは言いませんが、父親は息子の成長が頼もしくてとても嬉しいけれど、心のどこかには息子が完全に自分と対等になる、もしくは乗り越えるまではどこか息子に負けたくない、簡単には認めたくない気持ちがある。逆に、息子は父親と対等もしくは乗り越える感覚を持つまでは、やや父親を遠ざけたくなる気持ちがある。
ワタクシは実生活では、幼少時代から父親が不在だったし、今も子供はいませんので、そういう父親と息子の関係について、ホントーにそういう深層心理があるのかどうか、経験としてはわかりません。でもなんとなく感覚的に父親と息子、そして師と弟子にも、そういう葛藤のようなモノがあってもおかしくない気がします。
そしてある意味、そのような葛藤の中での成長もまた「青春」の一面と呼べるのなら、ワタクシのセンチメンタル・ジャーニーは、葛藤を乗り越える過程の「青春の一ページ」が終わったことを意味するものかもしれません。
それはつまり、連載を始めて以来、時折、幕之内一歩のリバーブロー(注:『週刊少年マガジン』で連載中の「はじめの一歩」から引用)のように、「ええ歳こいたオッサンが何、青春を賭けてとかほざいとんねん」という心にGUSARIと刺さる批判=真実とも、もうオサラバじゃということ。ふふふ、その通りよ。「青春を深海に賭けて」というタイトルが、まるで「モーニング娘の中でのユーコ・ナカザワ的扱い」を受ける前に、いさぎよく自分で幕を降ろすのだ。さらば、読者諸君!
= しんかい6500パイロットチーム <私はこうしてパイロットになりました> 6/6 =
池田さん自身は、パイロットには? 「パイロットという目標は、私には遠いんです」
遠い、とは? 「私の日本海洋事業への出向期間はあと1年と言われていて、その間にパイロットになることはできません。なので、今の目標は『また戻ってきてもいいよ』と言われるコパイロットになることです。『もうこなくていいよ』とは言われないように、少しは使えるコパイロットになりたいです。そうなるには、もう、今年1年頑張るしかありません」
先へ望みをつなげるように。 さっきの「次の女性に」という言葉には、先輩としてひとことというよりは、自分が道を断ってはならないという思いがあるのかも。 今でもまだ、池田さんはこの仕事には「不適任」とも思っているそうだが、辞める気はさらさらない。深海の魅力は、褪せないのだ。
「最初に訓練で潜ったときには、訓練よりも窓の外が気になってしまって、あとで叱られました。コパイロットになり、研究者の方と一緒に潜れると、訓練潜航では行けないより面白い海底へ行けて、怖いけど楽しいです」
訓練のために乗っていたときとは、違う感情も芽生えてきた。 「コパイロットになって、怖さも感じるようになりました」
池田さんのその言葉を聞いて、小倉さんが言う。 「成長したじゃん」
お。どういうことですか?
「深海が楽しい、面白いだけで乗っていては、お客さんなんです。でも私らは、運転士であって整備士です。命を預かるのは怖くて、怖いから、一生懸命、整備もするんです。そして、怖いけど、なんとかなるという自信も持つ。だから、怖いっていう感覚を持つことは、大事なんですよ。池田は、しばらくは、潜ると楽しそうでしかなかったけど、やっとここまで来たか(笑)」 =しんかいは、今のしんかい6500も、先代のしんかい2000も、無事故である=
・・・・・・・・つづく・・・・・・・
動画 : 「地球外生命を探して -太陽系の"三大名所"をめぐる科学の旅」
・・
=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
前節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/6b1ecf2307a14293fb5021405580e229
後節へ移行 :http://blog.goo._not-yet//112//
----------下記の姉妹ブログ 一度 ご訪問下さい--------------
【壺公夢想;如水総覧】 :http://thubokou.wordpress.com
【浪漫孤鴻;時事自講】 :http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/
【疑心暗鬼;如水創作】 :http://bogoda.jugem.jp/
下線色違いの文字をクリックにて詳細説明が表示されます=ウィキペディア=に移行
================================================
・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
================================================