〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇
= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =
☠ 青春を深海に掛けて=高井研= ☠
ᴂ 第6話 JAMSTECの拳―天帝編― ᴂ
◇◆ この研究計画はオレ様のために存在するのだ =1/4 ◆◇
信頼する九州大の深海熱水学者、石橋純一郎さんから「海底下に原始生命の子孫が繁栄すること」を実証する研究プロジェクト「アーキアンパーク計画」へのお誘いをもらった高井さん。“絶妙のキラーパス”と鼻息荒く、その決起集会的な会合に参加したが・・・。
その会合は、2000年の初夏、当時は東京中野にあった東大海洋研究所の講堂で行われた「アーキアンパーク計画」決起集会のようなモノだった。ボクはそれまで、深海熱水に関して日本にそんなにたくさん、様々な分野の研究者がいることを知らなかったので、その会合の盛り上がりと分野の広がりにびっくりするとともに、凄く刺激を受けたことを今でもよく覚えている。
どうやら「アーキアンパーク計画」のトップは、当時工業技術院地質調査所の鉱床学・地質学者、浦辺徹郎さん(現東京大学大学院理学研究科教授)のようだった。
その会合では次のような目標が掲げられていた。
「深海熱水の地下には始源的生態系の名残が濃い(つまり原始生命の子孫らしき)微生物生態系が今でも残っているはず。だから、それを海底掘削マシーン(当時金属鉱業事業団、現JOGMECが開発・所有していたBMS)で掘削し、その生態系本体やその兆候を見つけるべし」というものだ。
ボクがJAMSTECに来てからやった仕事は、まさしく“その兆候”である「始源的なアーキア(古細菌)が伊豆・小笠原弧の明神海丘や水曜海山の熱水フィールドから得られている」と言う内容を含んでいた。
だからボクは、幼なじみの金言「ヤンキー(研究者)は最初になめられたらおしまいよ」に従い、「この研究計画はオレ様のために存在するのだ」みたいなナマイキモード全開で、その会合で講演をしたのだろう。そしておそらく多くの参加研究者が「ナマイキな若造ガー!」と思ったに違いない。そういう視線をビシバシ感じたことはほのかに覚えている。
石橋さんが「分野横断するためには、そういうキャラが必要なんだよ~」とフォローしてくれたのも覚えている。それとその会合で一番記憶に残っているのが、当時東京工業大学理工学研究科で日本学術振興会特別研究員をしていたメッチャナマイキかつアタマの良さそうな雰囲気を醸し出していた地球化学者、角皆潤(つのがい うるむ=現名古屋大学大学院理学研究科教授)というオトコとの出会いだった。
角皆潤さんはボクの発表にとても鋭い質問をした(専門的なので内容は省く)。
実はその時、ボクはその質問の意味がよく分からなかった。なぜならボクは「熱水化学のシロートだからよ!」状態だったから。ボクの的を射ない答えを聞いた時、角皆さんはこう言ったんだ。
80日間にわたる「しんかい6500」オーバーホールを4分50秒の超早送りで。(c)JAMSTEC https://youtu.be/_U2LB2VXzFQ
= 映像で伝わらない色彩――パイロットが語る深海調査の1日 1/6 =
深海に潜って地球の成り立ちや生命の起源を探る「しんかい6500」パイロットのインタビュー第2回。潜航の1日を追います。海底には映像では伝えきれていない色彩があるのだそうです。
しんかい6500のボディには、どこかで見たようなシールが貼られている。 「検査済 24 116-750 神奈川」
小倉訓パイロット、あれは何ですか?
「あれは、平成24年度の、車でいう、車検のようなものが終わったという印です。本当は、喫水線の上に貼るようにと決められているんですが、潜水船なんでねえ。まあ、この辺かなというところに貼っています。とりあえず、海面では喫水線より上ですから(笑)」
そうか、検査を受ける必要があるんですね。 車でいう、車検のようなものがあるということは、車でいう、運転免許のようなものもあるのですか。
「あります。一級小型船舶操縦士です」 それって、モーターボートなどを運転するときに必要な免許ですよね。 「そうです。それと同じです」 意外と身近。しかし、現在15人いるしんかい6500の運航チームは、モーターボートには乗らず、深い海ばかりを潜る。
運転も整備もチームの仕事
しんかい6500は、母船よこすかに乗せられて横須賀の港を出ると、目的地までは船上待機。目的の海域付近までやってくると、ようやく出番だ。
目的地が遠い場合、その出番がやってきてはじめて、パイロットはしんかい6500を追いかける。目的地に近いよこすかの寄港先へ飛行機で飛んで、そこから乗り込み、潜航を行うのだ。
飛行機は高度1万メートルほどのところを飛ぶ。そして、しんかい6500は最深6500メートルを往く。最大高低差1万6500メートル、つまり16.5キロ。垂直方向の移動距離も、意外と長い。
そして、よこすかが調査海域から離れると、次の寄港先で船を下り、日本へ戻ってくる。
長い航海ではこれを繰り返す。
「主に、休暇を消化するためです。それから、今、しんかい6500の運航チームは、無人探査船うらしまの整備も請け負っているので、その仕事もあります」
ということは、しんかい6500の整備も、パイロットのみなさんがしているんですか? オーバーホールを伴う、大がかりなメンテナンスを年に1度、3カ月間をかけて行っていると聞いていますが。 「そうです。整備もパイロットの仕事です。私はもともとは、整備士だったんですよ」
聞けば、今も、パイロットは整備から学ぶのだという。そこで2、3年経験を積んで、しんかい6500の副船長であるコパイロットとなり、さらに数年を経て、晴れて船長・パイロットとなるのだ。
パイロットになるためのトレーニングは、実際にしんかい6500で潜って行う。飛行機におけるフライトシミュレーターのようなものはない。
・・・・・・・・つづく・・・・・・・
動画 : 高井研「極限・宇宙生物学〜生命の起源はどこにあるのか」
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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