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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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未知なる深海へ 高井 研 =094=

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〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇

= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =

☠  青春を深海に掛けて=高井研=  ☠

ᴂ 第6話  JAMSTECの拳―天帝編― ᴂ

◇◆ ボクの残り少ない青春をすべて、深海の研究に賭けよう =1/3= ◆◇

生命の起源は深海の熱水にある――その仮説を実証すべく、「しんかい6500」に乗り込み40億年前の海で起こった事件を探る。地質学者や化学者などあらゆる研究者を巻き込みながら未知へ挑む生物学者の、愉快でエネルギッシュな愛と青春。2度目のアメリカ留学で『地球微生物学』の魅力に目覚め、海の研究への熱い思いを再認識した高井さん。第6話では、これまでの単独猛進モードから一転、愉快な仲間たちとともに深海生命の謎に挑みます。

「JAMSTECに帰ったら、ボクの残り少ない青春をすべて、大好きな海の、深海の、研究に賭けよう」。そう誓ったボクは、2000年の春に再びJAMSTECに戻ってきた。

実はアメリカ滞在中に、もう1年程度スパイ留学生活をしてはどうか、という案もかなりの実現性をもって降って湧いたこともあったのだけれど、どうやらJAMSTECに地下生命圏研究のグループを2000年10月に発足させたいという上層部の思惑があり、それに間に合うように「帰国すべし」というギョーム命令が下ったようだった。

ボクはすでに自分でもびっくりするぐらいに、とても深く海の研究に魅せられていることに気付いてしまっていたので、「所詮、組織と言うのは理不尽なモノよ。だがやはり、ふっ、この天才の力がどうしても必要なようだな!」となるべく恩着せがましくふてぶてしく帰国するかのように振る舞いながら、実は内心では「シメシメ、ムフムフ」とけっこう小躍りしながら勇み足で帰ってきたのだった。

そして帰国したボクには、当面考えなければならない懸念事項が二つあった。

一つは2000年の9月末で、科学技術特別研究員としての3年間の期限が満期を迎えること、つまり、今のJAMSTEC居候生活の後をどうするか、ということだった。

なんとなくこれまでの話の流れから、このままJAMSTECの研究員として雇われて、新しい研究グループの中核を担ってゆくようなニュアンスを機敏に感じとってはいたが、あくまでそれはボクが自分に都合良く解釈したニュアンスであって、決してそのように明言されたわけではなかった。

それに、ボクはJAMSTECに赴任した最初の日にカトーさんに言われた「3年後の就職先を今から探しておけよな!」という言葉を決して頭から消し去ったわけではなかったのだ。

さんざんJAMSTECには煮え湯を飲まされてきた過去を持つボクは、「JAMSTEC発の耳触りのいい言葉を額面通りに受け取るとたぶん・・・マズい」という自己防衛本能をすっかり研ぎすましていたのだ。

なので、ボクは帰国して速やかに、大ボスの掘越先生に「ボクの任期が9月いっぱいで切れるんですけど、掘越先生はボクのその後についてはどういうお考えですかねぇ・・・、もじもじ・・・、チラッ」と、少しカワイコぶりっこしながら聞いてみた。

すると掘越先生はニヤッと笑って、「オイ、今更ココから逃げようと思うなよ。誰もやった事のない新しい研究分野を切り開くんだ。もしかしたらなかなかうまくいかないかも知れないが、10年位は腰を据えてやってみろ!」と言ったんだ。

= 母船「よこすか」と潜水調査船「しんかい6500」 (1/6) =

世界の深海に潜り、地球の成り立ちや生命の起源を探っている潜水調査船「しんかい6500」。 その操縦、管理を担うパイロットチームに話をうかがった。 第1回はこの潜水艇の仕組みや動かし方と、母船である「よこすか」について

 たいそう大きな船が、JAMSTEC横須賀本部の岸壁に着岸していた。船体に堂々と「よこすか YOKOSUKA」と記されている。全長105.2メートル。

 数字で表されるよりもずっと迫力がある大きさで、この船首から船尾まで、本気を出せば9秒くらいで着いてしまうウサイン・ボルトって本当に本当に速いんだなと思う。

 ボルトの10分の1くらいの速度で走って回り込んで船尾を見ると、青い、大きな鉄の枠組みのようなものが存在感を示している。その名は、A字クレーン。深海潜水調査船「しんかい6500」を海へ下ろしたり、逆に引き揚げたりするのに使う装置だ。

 この“よこすか”は、しんかい6500の母船として造られた支援母船である。

 2013年春現在、よこすかは、しんかい6500と共に世界の海を航海中。インド洋、大西洋(ブラジル沖、カリブ海)、太平洋(トンガ海溝、ケルマディック海溝)と回る、1年をかけての大航海だ。
 母港横須賀へ、電池交換のためいったん戻ってくるのは8月。本格的な帰港は12月だ。

この取材は、よこすかが1月5日に横須賀を離れる、そのおよそ1週間前に行った。カメラマンT中は、いつもよりレンズを多く持ってやってきた。
 ナショジオ編集部Y尾は愛息に自慢するため、しんかい6500と自分とのツーショットを撮ろうと意気込んでいる。 しかし、そのしんかい6500の姿が見えない。聞けば、すでによこすかに積み込まれているというのだが……。

 しんかい6500は、6500のその名の通り、最大潜航深度6527メートルを記録し、潜航回数も1300回を突破した、有人の潜水艇である。

 早く見たいです。が、その前に、母船よこすかの船内を案内してもらうことにする。

 まず、船に乗っかって見える、4階建てのビルのような設備(上部構造物と呼ぶそうです)の、4階部分から。前方にあるのはもちろん、操舵室だ。たいへん見晴らしが良い。航行中はなおさらでしょう。部屋の中央には電子海図の装置がある。これで、現在位置や進行方向を確認する。

・・・・・・・・つづく・・・・・・・

動画 : 生命の限界に迫る 「しんかい6500」世界一周航海

  

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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