〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇
= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =
☠ 青春を深海に掛けて=高井研= ☠
ᴂ 第6話 JAMSTECの拳―天帝編― ᴂ
◇◆ キャメロンの深海調査、ワタクシはこう見た =3/3= ◆◇
でもねー、ふふふ、disっちゃおうかなー。あのナショナルジオグラフィック協会コンチェルンの一角を為すと言われるこのナショナル ジオグラフィック日本版Webナショジオに連載している「たかが駄文が!」の分際で・・・。これが、いわゆるキヨタケの乱というヤツですかね。
1960年のジャック・ピカールとドン・ウォルシュのトリエステ号の有人潜水は、それこそ真の冒険だったと言えます。前人未踏の超深海。科学的知見が全くない想像不可能な世界。事前安全テスト不可能な技術的未知領域。生還が全く保障されないリスク。それらを克服したトリエステ号の冒険は、自らの死をも恐れない挑戦と冒険を可能にする人間の知的好奇心と情熱の勝利といえるモノだったと思います。
翻って2012年のディープシー・チャレンジ。7年を費やしたプロジェクトとジェームズ・キャメロンは言っています。これだけの大がかりなプロジェクトをやり遂げるジェームズ・キャメロンの行動力、推進力とその金脈、そして何だかんだ言っても、実際に一人で約11000mの世界最深部へ潜る勇気とオレ様ぶりは賞賛に値します。
それと繰り返しになりますが、これまでの科学調査用有人潜水艇とは全く異なる新しいモアイ型潜水艇の設計・製作も、新しい技術的挑戦と評価ができるかもしれません。細かい技術的進歩は現時点では判断ができませんが。
あと忘れてはならないのは「とても大事な事なので世の中の男どもに言っておく。地球のいかなる辺境に冒険しても、ふっ、ワイフから逃げることはできないぜ! ドヤッ!」という、パンチの効いたアメリカンジョークも見事としか言いようがありません。有人潜水艇の左手にはめたロレックスもシャレが効いていますね。
しかーし。
「有人艇が世界最深の海底で科学調査を実施するのは、今回が世界初の取り組みとなります」って言うけど・・・、7年かけてお金かけて、一発勝負で、科学調査というほどのナニカをしたのだろうか。いやない(反語)。どう見ても、一人で「はじめてのおつかい」風に往復してきただけっぽいんです。
「何をするかじゃないんだ! ユーノー? 誰も見たことのない景色と経験を多くの人に伝える語り部が必要なんだ! ユーノー? ドヤッ!」って言うけど・・・、ワタクシ達、研究者や技術者も、アナタの知らないところで深海の経験とその挑戦の営みだけでなく、新しい科学知見も交えて、社会に一生懸命伝える努力をですね、ユーノー? 重ねているわけで・・・。それを知った上で、「足りぬのだ!」と言われれば、もちろん即座に謝る準備はありますが。
トリエステ号の冒険と違って、ディープシー・チャレンジが、事前に詳細な海底地形図が完成されていて、すでにJAMSTECの無人潜水艇「かいこう」によって10回以上潜航調査が為されていて、多くの海洋調査船の研究によって海溝流の存在や海底堆積物の様子や特性、生物相の調査が行われていて、などのこれまでの科学調査の大いなる知見の上に立っていることは間違いないです。
実際、ディープシー・チャレンジの成功を伝えるサイエンス誌のニュース記事に作成の折、「ぜひJAMSTECのこれまでの成果を踏まえたい」という依頼があり、JAMSTECからバシバシ情報を提供しました。その記事の中では、日本のこれまでの先行研究がしっかりと紹介されています(Science, 336巻6799号, 301-302ページ)。
一言で言うならば、「2012年のディープシー・チャレンジ、それはジェームズ・キャメロンの、ジェームズ・キャメロンによる、ジェームズ・キャメロンのための、壮大な自己満足」だった。うおー、かなり的を射た真実を言っちゃったかもー。
= 地球外生命は土星の月にきっといる。エンセラダスの海に 3/3 =
このように、エンセラダスにいる生命が地球上に存在する生命とはまったく異なっていたとしても、エネルギー代謝に注目すれば生命を見つけ出すことができる。探査機の中に、ほかにも質量分析器やレーザー分光器などの測定装置を搭載することで、海水を採取した直後から探査機内で分析を開始できる予定だ。
エンセラダス探査プロジェクトは、まだ計画の段階だ。しかし、すでに高井をはじめとするJAMSTECやほかの大学・研究機関の科学者たち、はやぶさの開発に携わったJAXAの技術者たちが、所属の壁を越えてひとつの目標の下に集まり、ボトムアップでプロジェクトの具現化に向けて動き出している。計画通りに進めば、2030年代半ばにはエンセラダスの海水についての研究を始められるはずだ。ちょうどいまの小中学生たちが、このプロジェクトの主役となれるだろう。
宇宙で生命を見つけられたら、生命科学に革新的な局面が訪れるだろう。それは、地球生命と地球外生命という比較可能な対象を初めて手に入れることを意味するからだ。しかし、このプロジェクトの真の意義は、科学的な価値だけではないと高井は語る。
「もし地球外生命を見つけ出せたとしたら、科学者として最高の自己満足が得られますね。でもそれだけでなく、次はさらにほかの生命を探してみよう、もっと遠くに行ってみようと、みんな絶対に考えるじゃないですか。それが未来に生きる人々の好奇心をゆさぶって、さらに知的活動が続く原動力になる。あくなき人類の知識欲の向上につながる。挑戦すべき人類共通の目標をもつことは、非常に重要なことです。宇宙生命探査というのは、こうした目標につながる大きなステップになれると思いますよ」
宇宙で最初に生命を見つけ出す。それは「生命とは何か」という生命科学最大の難問に迫る挑戦であり、地球上に生きる生命が宇宙で唯一の孤独な存在ではないと知るチャンスである。そして同時に、未来を生きる人々にわたしたちから、知的好奇心という名のバトンを渡すリレーでもあるのだ。
・・・・・・・・つづく・・・・・・・
動画 : マリアナ海溝のすべて
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