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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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未知なる深海へ 高井 研 =071=

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〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇

= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =

☠  青春を深海に掛けて=高井研=  ☠  12p黄色

 第5話  地球微生物学よこんにちは ᴂ

◇◆  「生命は地震から生まれた!」仮説に挑む =2/3= ◆◇

摩擦によって生じる静電気は、「異なる物質で出来たモノをこする」ことと「こすったモノを引き離す」ことが必要なので、北米プレートと太平洋プレートの摩擦では静電気の発生は期待できません。 実は地震による岩石の摩擦によって、熱とか音といった物理的現象以外に、水素ガスのような化学物質が発生することが知られています。

化学物質の発生がわかったきっかけは、1979年に兵庫県南部で起きた山崎断層群発地震でした。この群発地震の震源となった山崎断層で、周辺の土に含まれるガス成分を測定した研究チームがいました。東京大学理学部附属地殻化学実験施設の研究グループです。その結果、地震が起きる前に比べて、起きた後に土壌ガスの水素の濃度が異常に上昇していることを発見し、サイエンス誌に発表しました。

その後、同じ研究グループによって、「断層運動(ほぼ地震と言ってもいい)による岩石破壊によって岩石のケイ酸結合が切断され、ケイ酸ラジカルが形成されたあげく、ラジカル反応で水が分解されて水素ができるのだ」という学説が提唱されました。

反応の詳細はともかく、「岩石が破壊されると周りに存在する水から水素ができる」という現象がけっこう普通に起きている可能性が知られるようになったわけです。

その後、アメリカ合衆国カリフォルニア州南部から西部にかけて約1300kmにわたって続く巨大な断層=サンアンドレアス断層の地下でも、断層運動によって大量の水素が発生しているという観察結果が得られました。そして、地震と水素の密接な関係は、一部専門家の間では通好みのネタになりつつある状況でした。

しかし「どれぐらいの地震が起きればどれぐらいの量の水素が発生するのか」という定量的な研究結果がなかったので、地震学者と呼ばれる人たちには「ヘッ、地震水素なんて、所詮2軍だろ」的な扱いを受けていたと言っても過言ではありませんでした。

そんな「地震水素=2軍」説を覆したのが、JAMSTECの廣瀬丈洋、川口慎介、鈴木勝彦(敬称略)の3氏による男汁溢れる研究だったのです。

ちなみに廣瀬丈洋はとても爽やかです。あとの2人が男汁をほとばしらせているにすぎません。そして廣瀬丈洋によってJAMSTEC高知コア研究所に組み上げられた「お家で地震を作るマシーン」を用いて、岩石破壊だけでなく、岩石滑り(摩擦)によっても大量の水素が発生することが明らかになったのです。

その研究の最も画期的な点は、地震の規模(マグニチュードや実際の滑り量)と水素の発生量の間に定量性(相関)があることを突き止めたことです。こうして、ある規模の地震が起きたとするとその地震で発生した水素量を予想することができる(逆もしかり)という「地震水素、もしかして天才?」説が脚光を浴び始めたと言えるでしょう。スバリそうでしょう。

そして「水素こそ暗黒生命にとって至高のエネルギー」を唱えるワタクシが、このようなおいしいネタをずっと指をくわえて傍観していたはずがあろうか。いやない(反語)。

= 超深海をめざす「しんかい12000」 (1/8)=

2015年、水深1万mを超える世界最深部のマリアナ海溝に、独自の生命圏が広がっていることをJAMSTECの研究者らが世界で初めて明らかにした。この超深海ゾーンを徹底的に探査しようという日本の有人潜水調査船構想「しんかい12000」。約10年後の実現を目指すこの計画は、私たちの生命や惑星地球に関する知見を大きく塗り替えるはずだ。磯崎芳男JAMSTEC海洋工学センター長に、背景から未来までじっくり伺った。(磯崎芳男氏 JAMSTEC(海洋研究開発機構)海洋工学センター長。技術者として三菱重工業で地球深部探査船「ちきゅう」開発に携わる。2010年から現職)

「世界一」を取り戻す

宇宙へ頻繁にアクセスできる時代になったが、足元には未開拓の未知の世界が広がっている。水深6000m以下の「超深海」は、光が届かず水圧1000気圧を超える過酷な世界。だが2015年、水深1万mを超える世界最深部のマリアナ海溝に、独自の生命圏が広がっていることをJAMSTECの研究者らが世界で初めて明らかにした。いったいどんな生命が? なぜ? 興味は尽きない。この超深海ゾーンを徹底的に探査しようという日本の有人潜水調査船構想がある。その名は「しんかい12000」。約10年後の実現を目指すこの計画は、生命や惑星地球に関する知見を大きく塗り替えるはずだ。磯崎芳男JAMSTEC海洋工学センター長に、背景から未来までじっくり伺った。

「しんかい12000」の使命とは

―改めて今なぜ「しんかい12000」なのか、その背景を教えていただけますか?

磯崎: 二つの意味があります。ひとつは技術者として。「しんかい6500(以下6K)」建造から25年以上経ち、これまで(2015年11月現在)1440回潜航し、非常に多くの方に乗って頂きました。日本は約90年前の1929年に西村一松さんがサンゴ礁の採取を目的に有人潜水調査船を開発し、技術が継承されてきた歴史があります。それなのに6Kは四半世紀たち、マイナーチェンジはしているものの基本的なところは変わっていない。6Kを作った人たちもリタイヤしています。長年培われてきた日本の技術を次の世代にどう渡せるか。技術屋としての使命があります。技術的挑戦という意味では6Kと同じことをしても意味はない。ひとつ上の技術を狙うという点で、究極はフルデプス、地球でもっとも深いところを狙いたい。

―世界で一番深い場所まで「全部潜る船」という意味でフルデプス(FULL DEPTH)ですね?

磯崎: はい。世界で一番深いのはマリアナ海溝チャレンジャー海淵の1万911m。我々としてはそこに潜れるものに挑戦するしかないと思っています。

もうひとつは研究者のニーズです。超深海は真っ暗で何もないところと思われていましたが、研究者がマリアナ海溝の泥を採取して調べたところ、水深6000mの泥よりも1万mの泥のほうが酸素の消費量が多い。水深1万mに我々の知らない生命圏が広がっているということです。圧力が高く、餌のない場所であるにもかかわらず。

また2011年3月には東北地方太平洋沖地震が起きました。巨大地震の震源域を調査して海溝型の巨大地震のメカニズムを解明することも、非常に重要です。

・・・・・・・・つづく・・・・・・・

動画 : 巨大地震発生メカニズムを調査!  https://youtu.be/JikSge8g1Ok?list=PL97pirzgh57Ms7dQy4rBYdXdGFoAdqmXY

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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