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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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未知なる深海へ 高井 研 =057=

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〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇

= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =

☠  青春を深海に掛けて=高井研=  ☠  12p黄色

ᴂ 第4話  JAMSTEC新人ポスドクびんびん物語 ᴂ

◇◆ 「クマムシ最強生物伝説」の看板、獲ったどー!! =2/3= ◆◇

下に記載の”地上最強生物対決表”を覧ください。生存能力に対して、クマムシの生育はかなりデリケートのようで、その飼育法は、夥しい数の研究者の吐血(堀川さんのブログより)の上に築き上げられたものだったようです。その姿は、いつ死に絶えるかわからない微生物培養のプレッシャーで消化器系をやられ、吐血ではなく下血する微生物学徒を見続けてきたワタクシにもリアルに想像できます。そして思わず笑ってしまうけれども、生物研究者に共通する哀愁的シンパシーを感じざるを得ません。

“クマムシvs極限環境微生物” 地上最強生物対決表

*赤字は、系統的に調べられていなくて能力の限界が曖昧な項目
*「マジカル☆樽るートくん」とあるのは、クマムシが樽型の休眠状態にあること

 (この対決表をかたわらにおきつつ高井さんの記事をお楽しみください)

= 生命は海から?陸から?宇宙から?—高井研さんに聞く・前段 -3/6- =

海洋研究開発機構(JAMSTEC)深海・地殻内生物圏研究分野分野長 高井研さん。「しんかい6500」実機前で。(高井さんの右側にある丸窓が研究者用窓)深海や生命について語り出すと止まらない、めちゃくちゃ熱くて濃い方です。

生命が誕生するための4つの条件。水だけあってもダメ!

—- なるほど。ところで高井さんは世界中の深海を探査されて2002年にインド洋の熱水噴出孔で「地球生命の最古の祖先」と考えられる、メタン菌を発見されていますよね。生命がどう生まれて進化してきたかについて、今どんな風に考えられていますか?

高井: これ、けっこう大変な話で僕の中でもアップデートされてます。世界的にも深海のチムニーと呼ばれる熱水噴出孔で生命が生まれたのではないかと考える人が多いです。それにはいくつか根拠がある。

まず「生命が誕生するのに必須の4つの条件」があって、プライオリティが決まっている。一番目は「エネルギー」。生命が誕生するにもエネルギーは必要だけど、「誕生すればオッケー」なわけではなくて、生命が持続するにも必要。我々は水素がたくさん出る岩石が40億年前の海底にいっぱいあり、水素と海水中の二酸化炭素がエネルギー源となり、生命誕生後の約10億年、光合成エネルギーができるまで生命進化を支えたと考えています。

—- その水素と二酸化炭素をエネルギー源として食べるのが高井さんが発見されたメタン菌で、メタン菌を食べる生物があらわれて、(光がささない深海で)地球最古の生態系を支え続けたと。

高井: はい。次に重要なのは「水」と「元素」。生命という複雑な機能を維持するために、人間では数千種ぐらいの化学反応が行われています。微生物では数百種類の化学反応は必要。化学反応を行うには鉄やニッケルなど二十数種類の元素が必要ですが、元素を吸収するためには、水に溶けていないといけない。だから水が必要なんです。

—- よく、生命には水が必要だと言われますが、水だけあってもダメなんですね?

高井: そうです。複数の元素をとるための溶媒として水が必要で、元素が水に溶け込んでいる状態、つまり海が必要ということになります。深海熱水はこれにも当てはまる。  そして最後に重要なのは、物体として存在するための材料。有機物です。「エネルギー」、「水」、「元素」、「有機物」、この4条件をすべて満たしていて、生命誕生に一番可能性の高い場所が、深海の熱水噴出孔でしょうというのが基本的な考え方です。

—- ちょっと疑問ですが、4番目の有機物は宇宙から来たという考え方もありますよね?

高井: 生命が「生まれる場所」と「由来」は別です。生命は深海熱水という「場所」で最後に組み立てられて、海水中に放出されてはびこる。「由来」についても、先ほどの4条件の中でエネルギー、水、元素は深海熱水にあります。ただ有機物については深海熱水で地産地消するか、しないか。

・・・・・・・・つづく・・・・・・・

動画 : ちきゅうTV Vol.1 熱水海底下生命圏を調査!(前編)

  https://youtu.be/X4Ygq0HyQUE?list=PL97pirzgh57Ms7dQy4rBYdXdGFoAdqmXY

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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