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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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未知なる深海へ 高井 研 =041=

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〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇

= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =

☠  青春を深海に掛けて=高井研=  ☠

ᴂ 第3話  JAMSTECへの道 後編 ᴂ

◇◆ その1「覚悟」こそ「青春を賭けること」 =2/3= ◆◇

  ワタクシのような、バブル末期やそれ以前バブル絶頂期の「研究に携わるワカモノ」を例にすると、大学や大学院の仲間達の間で、おそらく一番マトモな思考を持ち、そこそこなんでもできるメハシの利くマジョリティは、一般企業への就職希望派でした。だって世の中バブルなんだもん。

  一芸に秀でているけどメハシの利かない専門バカ系、コミュニケーション能力欠如マニア系や情熱人生ギャンブラー系の変わり者が研究職希望かドロップアウト組で少数派。そして、いちばん面白みに欠ける安定志向メガネ君達(あくまで例え)がコッカコームインやチホーコームインを目指すという傾向があったような気がします(あくまで当社比)。

  つまり、「将来研究の世界で食っていくぜ」なんてことを言うヤツは、ハナっから一般社会の最大公約数的シアワセとは無縁の「イバラの道」を歩む覚悟をしていたり、「研究以外、特に何も考えていましぇーん」的なある意味最強のツワモノが多かった様な気がします。

  ワタクシの1学年後輩のノムラ君なぞ、「研究がうまくいかなくて外国のスラム街の片隅で野垂れ死んでも、我が生涯に一片の悔いなし!!!」と「北斗神拳の世紀末覇者ラオウ」ばりの名言を大学4年生の研究室配属時点で残しておりました。つまりワタクシも含めて、「成功も失敗もすべて自己責任よ。だから自分の好きなようにやるし、グダグダ指図は受けないぜ」というややはた迷惑な考え方の人間が多かった気がします。

  しかし1990年代の末から日本の科学社会では、「科学技術立国にむけた博士課程大学院生増加」や「ポスドク一万人計画」というような国策が進められ、現在も同じような傾向が続いています。実際、博士課程大学院生やポスドクと呼ばれる任期制研究者の数が大きく増加しました。

  しかし、そのキャリアの先にある、大学や公的研究機関のポストの数は、大学院生やポスドクの増加に見合うだけ増えたわけではないのです。もちろん他にも問題点は多いのですが、これが「若手研究者キャリアパス問題」の本質の一つです。

  この問題は、もちろんワタクシのようなノーテンキな研究者が「我が秘策をもって解決」というような簡単なモノではないのですが、制度上の大きな問題点としては、「企業も含めた研究社会全体における職の流動性をいかに確保するか」というところが指摘されています。

  つまり、任期職(ポスドクなど)をどんどん移っていけるサイクルが大きくなり、そのサイクルから分岐する流出先(終身職)がそこそこ増え、そのサイクルと流出の流れがスムーズになれば、流入する人口が大きくなっても、サイクルは回り続けることができ、その全体像も拡充できる、という考えです。

  確かにそれはそうかもしれません。そして、国の科学技術基盤の拡充を目指す方向性も理解はできます。 しかしワタクシの極めて個人的な意見をぶつけさせていただくと、「若手研究者キャリアパス問題」の本質は、制度上のモノではなく、むしろ関わるニンゲンの意識の問題のような気がするのです。

= 地球最後のフロンティア“深海”― 光届かぬ世界「しんかい6500」で行く (3/5)=

「勝手に手が動いて一人前」とパイロット

「しんかい6500」の潜航では、研究者1人のほか、パイロットと副パイロットの計3人が乗り込む。潜航回数80回の大西琢磨さん(34)は、最年少のパイロットだ。副パイロット時代、熱水が噴き出す場所で初めて操船した時のことをよく覚えている。

「潮の流れが複雑で、自分の思い通りに全く動かせなかった。対流が起こっていて潜水船を動かすのが非常に難しいんです。でも、後から代わったパイロットは、簡単に操船して(潜水船を)自分の着きたいところに着けて。そういうふうになりたいと思いました」

潜水調査船の操縦は、ヘリコプターに例えられる。前後左右に加え、上下の動き。六つの推進装置を駆使すれば、宙返り以外は自由自在だ。大西さんの上司で、元パイロットの吉梅剛さん(48)はこう語る。

「潮流にあらがって、目的の場所にピンポイントで着底しないと(研究者は)作業ができない。パイロットが海底の状況を見て、潮の流れ、潜水船の向きなどを総合的に判断し、そして手が勝手に動いて思った場所に着ける。そうなって一人前です」

しんかい6500の潜航は、1回8時間と決められている。水深6500メートルまでの下降と上昇には、それぞれ2時間半。調査に使用できる時間は3時間だ。研究者であっても、深海に行くチャンスは限られている。

吉梅さんは言う。

「研究機材とか研究ルート、それに研究のやり方、(それら研究者の)全てを背負って、3時間で完遂して結果を出さなくてはいけない。パイロットにかかっています。プレッシャーもあるし、やりがいも感じます」

・・・・・・・・つづく・・・・・・・

動画 : “しんかい6500” 世界一周航路・ダイジェスト2013

 https://youtu.be/R16sK-FrcDE  

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