Quantcast
Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2016

未知なる深海へ 高井 研 =032=

$
0
0

〇◎ “私が知りたいのは、地球の生命の限界です” ◎〇

= 海洋研究開発機構(JAMSTEC)及びナショナルジオグラフィック記載文より転載・補講 =

☠  青春を深海に掛けて=高井研=  ☠

ᴂ  特別番外編  「しんかい6500」、震源域に潜る ᴂ 

◇◆ その1  ワタクシの中に「断固たる決意」ができたのです(1/3) ◆◇ 

2011年7月30日から8月14日までJAMSTECの研究調査船「よこすか」と有人潜水船「しんかい6500」は、3月11日以降に我が国に甚大な被害をもたらした東北地方太平洋沖地震の震源域に、初めて調査潜航を行いました。

JAMSTECでは、地震発生後から、震源域である日本海溝の海底下、海底、そして海水中に、「一体どのような環境変動があったのか、そしてその生態系にどんな影響があったのか」を調べるために、「海洋への放射性物質の拡散モニタリング」調査と並行して、海上の調査船で可能な限りの海底下・海底物理探査、海水の化学組成・微生物群集組成調査、海底の曳航カメラ調査を行ってきました。

そして「これはもう直接海底に潜航して調べるべし」というところまで調査が進んだ時、いろんな条件で唯一利用可能だった「しんかい6500」を調査に投入!となりました。

個人的に、ワタクシは「地震が海底下や深海の微生物の成り立ちや働きに及ぼす影響」にずっと興味を持っていました。「地震」という地球の活動は、長期にわたる地球の環境変動や生物の活動の歴史に、破壊と新たな創造という両面で少なからず影響を与えていたと考えられるのですが、その決定的証拠は未だ見つかっていません。

「何かそういう決定的証拠を見つけることはできないだろうか」

しかし、地震が発生する場所やその影響が強く表れる場所というのは、海底や地下深く、数キロから数十キロの場所であり、なかなかヒトが直接的に調査・研究できるモノではありません。

また地震の発生は、確率的に予想はできても予知はできません(キッパリ)。さらに、いつも同じ場所で同じ現象が続いているというモノでもありません。つまり「地震が海底下や深海の微生物の成り立ちや働きに及ぼす影響」というのは地震が起きてからの調査・研究でのみアプローチできる対象と言えます。

ワタクシの研究の大きな興味の一つは「海底下や深海の極限的な環境に蠢く暗黒の生態系」を明らかにすることです。その最もエキサイティングかつ影響の大きな場や現象として「深海熱水」を中心に研究を続けていますが、「地震発生領域」も同じく、地球のエネルギーが発散し、生命活動を破壊・創造しうる場として捉えることができ、そこに興味を持っていたのです。

2011年3月11日、超巨大地震、東北地方太平洋沖地震が日本海溝の深海の海底下で起きました。

繰り返すまでもなくその被害の大きさや影響は国家あるいは社会としてかつてないモノでした。震源から何百キロも離れた横須賀で感じた揺れやライフラインの停止といった直接的な地震の影響だけでなく、その後の原発事故への不安など、緊急に生死に関わる事態に遭遇しなかったワタクシですら、人生最大とも言える大きな衝撃を受けたのですから、地震や津波の被害を受けた地域の方々の経験されたモノは想像を超えるものだったと思います。

1995年の阪神・淡路地震の時、ワタクシは連載にあるようにアメリカのシアトルで「愛と青春の旅立ち」留学中でした(前記参照)。あの地震では、神戸に住んでいた姉が被災しました。幸い姉は無事でしたが、アメリカで安否をヤキモキしていた時の焦燥感、帰国してから本人から聞いた体験、「地震で人生観が変わった」という言葉は、身近な家族のナマナマしい感覚として、いまも深く心に刻み込まれています。

東北地方太平洋沖地震直後の一瞬は訳も分からずパニックハイな状態でしたが、その後は一週間ぐらい、まるで何も手につかないような状態でした。「この国はどうなるんだろう」と強烈な不安と落ち込みに襲われていました。「こんな状況で研究なんてバカくさくてやってられるか」とも思いました。

=光の届かぬ海底世界に、」人類が求める宝が眠る=

高圧下の深海へ安全に潜航、作業するため技術の粋が結集された「しんかい6500」

調査によって得られたデータは、各自治体にも共有し、持続的な漁場の利用のためや、漁業の発展に活用してもらっています。 では、数多くのミッションや目的がある中、「しんかい6500」の任務とは、一体どんなものなのか?

監物 1つ目は、巨大地震の発生場所であるプレートが沈み込んでいる一帯を調べ、地球内部の動きに関わる現象を解明することです。2つ目は、地球内部から湧き出す数百度の熱水に含まれる硫化水素やメタンをエネルギー源とする「化学合成生態系」などの生態系を調べ、生物の起源や進化の過程を解明すること。また、地球を取り巻く環境変動に関するデータも採取しています。

特に数年前から、「深海」や「深海魚」に人々の注目が集まっている。「しんかい6500」は、未知の世界の探査によって、これまで多様で独自性に富んだ生物群や化学合成生態系の存在を明らかにしてきた。また、今後人類が直面する食料問題などに備え、深海生物資源の持続的な利用や、多様な生理機能を有する深海生物の遺伝子研究も、「しんかい6500」が担う重要なミッションとなっている。

生物の起源は深海にある

海洋生物多様性研究分野技術主任の肩書を持つ渡部裕美さんは、海洋生態学を専門分野とし、生物の多様性がどのようなメカニズムで創出されるかをテーマに研究を続けている。水圧が高く、太陽光が届かない低温の環境下は、深海生物の餌も少ない。そんな過酷な環境下でも、数百度の熱水が噴出する海底の「熱水噴出孔」に含まれる化学物質の酸化・還元エネルギーから生成された栄養分を摂取している生物がいる。渡部さんが研究するのは、そうした「化学合成生態系」の基礎的な研究だ。

――まず、海洋生物学者としての経歴を教えてください。

渡部 JAMSTECに入ったのは、大学院の博士課程を修了した2005年です。大学院の修士課程までは古生物の研究室に所属していましたが、実際に生物たちが生きている様子を調べてみたいと思い、徐々に海洋生物の生態へ興味が移っていきました。

ですので、海洋生態学を始めた年齢は、他の研究者と比べて少し遅かったと思います。少し特殊な例ではありますが、貝の研究には幅広い世代の人たちが取り組んでいて、10代前半からすでに研究活動を行っている人もいます。

・・・・・・・・つづく・・・・・・・

動画 :深海VR (JAMSTEC)

  https://youtu.be/XZv-KkWVBr0 

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

前節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/cd4678b39c4d4ed9f40f37f9f2a31361

後節へ移行 : http://blog.goo._not-yet//033//

----------下記の姉妹ブログ 一度 ご訪問下さい--------------

【壺公夢想;如水総覧】 :http://thubokou.wordpress.com

【浪漫孤鴻;時事自講】 :http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/

【疑心暗鬼;如水創作】 :http://bogoda.jugem.jp/

下線色違いの文字をクリックにて詳細説明が表示されます=ウィキペディア=に移行

================================================


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2016

Trending Articles