○◎ 19世紀末 探検家ナンセンは大胆な企てに乗り出した =フラム号の軌跡=◎○
= Webナショジオ_“北極探検 二つの物語”に転載・補講 & 世界のスーパーアルピニスト =
☠ 流氷の流れを利用して北極点への到達する冒険を開始_氷の世界の1,000日_☠
◇◆ スキーをスポーツとして広める ◆◇
北欧ノルウェーの海に突き出た岬に、歴史を彩ってきた数々の船が保存、展示されている。 ここは、首都オスロの中心部から、切り立ったフィヨルドをフェリーでわずかに進んだビグドイ地区にある博物館だ。 “フラム号博物館”と名ずけられている。 細長い古代のヴァイキング船や19世紀に活躍した漁船、さらには古代の太平洋の航路を証明するために造られた有名なコン・ティキ号までが展示されていて、すべてを見るには数日かかる。
なかでも目を引くのは、海岸線のすぐそばにそびえる、ガラスと鋼鉄でできた展示棟だ。 尖った屋根の建物に入ると、天井から差し込む光を浴びて、1892年に建造された木造帆船、フラム号が静かに眠りに就いている。
ノルウェー語で「前方」を意味するフラム号は、この国の長い海事史でおそらく最も有名な船であり、極地探検を象徴する存在といえる。 現在、展示棟に保存されているフラム号を見ても、この船が極寒の海で壮絶な航海を耐え抜いたことを想像するのは難しい。 しかし、その航海は近代ノルウェーを代表する冒険談であり、100年以上が経った今も、ノルウェーの人々のアイデンティティと深くかかわっている。
フラム号の建造には、当時の先端技術の粋が集められた。 補強された船体は北極海の氷に閉ざされたまま、3年間も持ちこたえたほどだ。 フラム号は、それまでどんな船も到達できなかった、凍てつく極北の海の奥深くへ進んだ。 危険きわまりない航海を率いたのは、聡明で物静かな科学者で探検家でもあったフリチョフ・ナンセンだ。彼こそは、近代の極地探検のパイオニアであり、後に登場するピアリやスコット、アムンセンといった探検家たちは、ナンセンの追随者にすぎない。 彼は現在も、ノルウェーを代表する偉人として敬愛されている。
極地探検の黄金時代には、名声だけを目当てにする探検家たちが数多く現れた。 しかし、ナンセンはそんな安っぽい探検家ではなかった。 大胆な探検に挑む一方で、彼は幅広い知識を備える教養人だった。 才能ゆたかな著述家にして依頼が殺到する講演家、一流の動物学者にして高名な外交官でもあった。 少なくとも五つの言語を流暢にあやつり、写真撮影に長じ、みごとな地図や図版を制作し、さまざまな科学者と多くの書簡を交わし、その正確な知識をあらゆる探検に役立てた。
1888年、ナンセンが率いる探検隊が初めてグリーンランド横断に成功した。 しかし、ノルウェーに戻るための最後の定期船に乗り遅れたため、その冬をグリーンランドで過ごすこととなり、先住民であるエスキモーとともに暮らし、アザラシを狩ったりカヤックの漕ぎ方を学んだ。 ナンセンはこの体験を基にして、グリーンランド横断記を著し、エスキモーの暮らしを生き生きと描いた。 帰還したナンセンは、横断に使用したスキーをスポーツとして広めていった。 現在、オスロのホルメンコレン・スキー博物館には、毛皮をまとったナンセンが、ノルウェーの国民的スポーツとなったスキーの創始者の一人として紹介されている。
ナンセンはさまざまな分野で多くの業績を残したが、その生涯をドラマチックに彩っているのは、1893年から96年にかけて敢行した、フラム号による壮絶な北極探検だ。 英国の王立地理学協会をはじめ、当時の極地研究者たちは、あまりに無謀な計画を自殺行為だと考えた。 それでもナンセンは、北極海に向けて出航し、自ら進んで流氷に閉じ込められることになる。
=補講・資料=
ピーター・ハベラー : ダグ・スコットやメスナーと組んで華々しい成果を上げたオーストリアの名クライマー。ガッシャーブルムⅠ峰にはアルパインスタイルでなんと3日で登頂。極地法でないと不可能と思われていた8000m峰でもアルパインスタイルで登頂が出来ることを証明した。現在はスキー・登山学校で後進の指導にあたる。エベレスト世界初無酸素登頂 http://www.habeler.com/
※スーパー・アルピニスト:19世紀以降の登山家に限定するが、一流登山家は時として冒険者でもあるので、水平の偉業も評価に加える(北極点到達等) 。
SSS_Class / ラインホルト・メスナー
SS_Class / ヘルマン・ブール テンジン・ノルゲイ エドモンド・ヒラリー
S_Class / ハインリヒ・ハラー 朴英碩 イエジ・ククチカ ウーリー・ステック ファニアート・オヤルサバル トモ・チェセン
A_Class / 植村直己 コンラッド・アンカー ジョージ・マロリー マリオ・マンツェーリ クシストフ・ヴィエリツキ クリス・ボニントン
B_Class / クリスティアン・シュタングル 長谷川垣男 エドワード・ウィンパー エアハルド・ロレタン ピーター・ハーベラー ビル・ティルマン
C_Class / アンデルル・ヘックマイアー カルロス・カルソリオ ゲルリンデ・カルテンブルンナー 竹内洋岳 山田昇 エドゥメ・パッサバン
D_Class / 野口健 ジョージ・マロリー 厳弘吉 ノエル・オデール 山野井泰史 トニー・ヒーベラー ジョン・ハーリン ダグ・スコット ヴェイッカ・グスタフッソン
E_Class / 山本篤 韓王龍 モーリス・エルゾーグ リオネル・テレイ スティーブ・ハウス ロブ・ホール パトリック・モロー 田部井淳子 ダニエル・マズール カール・ウンテルカーシュナー デニス・ウルコ マシアス・ズルブリゲン ジョーダン・ロメオ 山野井妙子 リスト・プロダノフ
動画資料 : Fridtjof Nansen : クリック➡
=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
前節へ移行 : http://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/4f270e083e2da06bd94de3b1fd3d5f40
後節へ移行 : http://blog.goo._not-yet////
----------下記の姉妹ブログ 一度 ご訪問下さい--------------
【壺公夢想;如水総覧】 :http://thubokou.wordpress.com
【浪漫孤鴻;時事自講】 :http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/
【疑心暗鬼;如水創作】 :http://bogoda.jugem.jp/
下線色違いの文字をクリックにて詳細説明が表示されます=ウィキペディア=に移行
================================================
・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
================================================