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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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現代の探検家《河江肖剰》 =024=

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○◎ Great and Grand Japanese_Explorer  ◎○

新たなピラミッド像を追って、エジプト考古学の魅惑の世界=河江肖剰=

= Webナショジオ_“河江肖剰-新たなピラミッド像を追って”より転載・補講 =

☠ 発掘調査と先端技術によって、古代のピラミットの実像に迫る ☠

◇◆ ヒエログリフが読みたい = 2/3= ◇◆

表音文字、表語文字、そして決定詞

 エジプト語は一見表意文字に見える。 基礎的な文字は500もあり、確かに、形が意味を表しているように思える。 しかし実際には、これは音を表す言語だった。 このことに気づきヒエログリフを解読したのが、フランスの天才言語学者ジャン=フランソワ・シャンポリオンである(イギリスの物理学者トーマス・ヤングの栄誉のために述べるのであれば、体系的な解読に成功したのはシャンポリオンだが、ヒエログリフが表音文字を基礎としていることを最初に証明したのは彼である)。

 現在、「ヒエログリフ・アルファベット」という早見表みたいなものがあるが、そこには1つの文字に1つの音が表されている。 しかし、ヒエログリフには、1つの文字で、2子音を表したり、3子音を表したりする文字が多数存在している。 例えば、ペル(〈家〉という意味)という1文字は2子音であり、アンク(〈生命〉という意味)という1文字は3子音という具合である。

 場合によっては、そういった複数の子音を持つ文字の後に、何と読むのか教えるために読みを補う文字が付けられることもある。 例えば、上のアンクという文字であれば、その後に、「ン」、「ク」という子音の文字を付けるのだ。

 大学で学んでいた時、これも欧米の学生にとっては奇妙であるらしく、なかなか理解できないようだった。 しかし日本から来た私は、悩むどころか、馴染みあるシステムだと感じていた。 そう、私たちの日本語には同じシステムがあるからである。 送り仮名である。 さらに、ペルやアンクは1つの文字が音だけでなく、意味を表す表語文字でもあった。 ペルは〈家〉、アンクは〈生命〉を意味した。 これも漢字と同じである。

 言い換えれば、エジプト語は、漢字とひらがなを混ぜて使う日本語と同じように、表音文字と表語文字が混ざる言語で、さらに、補助的に表音文字を明示する限定符である決定詞なども存在した。

 大学の4年間、ヒエログリフに打ち込み、卒業する時は、ある程度読めるようになっていたが、やはり言語は使い続けないと忘れてしまう。 現在は、短い文や単語などを調べることはしているが、昔のように碑文を解読するという作業はしていない。 考古学調査チームでは発掘する人、骨の専門家、土器の専門家、エジプト語の専門家と作業は細分化されているが、そこで私は、現場で発掘することを選んだからだ。

 しかし、遺跡でヒエログリフを見るたびに、もう一度勉強し直したい気持ちが強く湧いてくる。 そして、まだ誰も読んだことのない碑文やパピルスを自ら発掘し、その場で「読める! 読めるぞ!!」と叫んでみたい。

=資料・文献=

ヒエログリフ文字の歴史

ヒエログリフがいつ頃使われ始めたかについてはまだ解明されていない。 エジプト原始王朝時代以前の紀元前4000年のGerzeh cultureの壷に描かれたシンボルがヒエログリフに似ていることが知られている。 紀元前3200年頃、上エジプトにあったen:Nekhenの遺構から1890年に出土したナルメルのパレットの文字を最古のヒエログリフとする見解が長い間一般的であった。

紀元前3000年頃にはヒエログリフとヒエラティックが使い分けられていた。 ヒエログリフは神聖なものとされ、神や、それと同等であるとされたファラオを称える石碑や神殿、墓などに刻まれた。 神聖文字とも言われる。 言わば漢字における楷書に相当する。一方、パピルスへ手書きするときにはヒエラティック(神官文字)が使われ、これは行書に例えられる。

エジプト中王国時代(紀元前2040年-紀元前1782年)にヒエログリフの改革が行われ、使用する文字の数を750程度に抑え、単語の綴りも一定化された。 当時、古代エジプト語は中エジプト語に移行した時期で、古エジプト語よりも細かいニュアンスを表現出来る文章語としての完成度が求められたことも要因として上げられる。 この改革は、同時代の古代オリエント世界において楔形文字でも使用する文字数を減らす改革と、起こった時期が一致している。

末期王朝時代のエジプト第26王朝(紀元前650年)頃にはヒエラティックの簡略化が進み、草書体とも言うべきデモティック(民衆文字)となった。

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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