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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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現代の探検家《河江肖剰》 =022=

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○◎ Great and Grand Japanese_Explorer  ◎○

新たなピラミッド像を追って、エジプト考古学の魅惑の世界=河江肖剰=

= Webナショジオ_“河江肖剰-新たなピラミッド像を追って”より転載・補講 =

☠ 発掘調査と先端技術によって、古代のピラミットの実像に迫る ☠

◇◆ 世紀のチャンス、大ピラミッドの頂上へ登る = 3/3= ◇◆

5時間半かけて頂上へ

「窪み」には広さがあったため、ここで少し休憩することにした。海南江さんが、栄養補給ということで、甘いものや、塩気のあるもの配ってくれたので、ほっと一息つくことができた。 「世界ふしぎ発見!」のクルーと仕事をするのはこれで5回目だったが、素敵な人ばかりで、考古学にも深い理解があった。本当にみなさんには感謝しきれない。

 だが、ここで感慨に浸ってはいられない。頂上まではまだ60メートル以上あり、段も100段以上残っているのだ。ここからさらに気を引き締めていかなければならない。

「窪み」から上の段の石材は、ほとんどが50〜70センチ程と小さかった。慣れてきたこともあり、測るスピードは増していったが、段が小さいことに比例するように足場も狭くなり、風化している箇所も増えてきた。強い風が吹くびに、石にしがみつくように耐えた。私たちは張り詰めた緊張の中、一段一段と登っていった。

 下から登り始めて、5時間以上経った。もうあと少し、あと少しだと思いながら測っていると、上から「もうすぐ頂上です!」という声が聞こえた。

 197段目59.2センチ、198段目56.5センチ、199段目54センチ、200段58センチ、201段56.4センチ……と測ったところで、遂に石がなくなり、7〜8メートル四方の空間に出た。頂上だった。

 頂上の中心には、最後の202段目と203段目の一部が残っていた。その上には木製のポールが立っていた。下から見ると、避雷針か、あるいは建設当初の高さを示しているように見えるが、このポールは、実は計測に使うために現代になってから設置されたものである。

 ピラミッドの頂上には無数の落書きもあった。現代のものではあったが、それもまた歴史を物語っているようだった。

 ピラミッド建造の難問の一つは、頂上部では作業空間が小さくなるため、石材をどのように動かしたのかというものである。今回の目的の一つは、古代人が残した作業の跡を3Dデータとして記録するために、映像を取ることだった。

 実際に、中央部分の大きな凹みや、いくつかの角に残る、石材をてこの原理を利用して押すための穴など、気になる箇所がいくつもあった。これらを記録し、分析することで、机上の論理ではない、ピラミッド建造についての新しい知見が得られるはずだ。

 ピラミッド登頂は無事に終わったが、この後、さらに建造方法の謎という大きな山に挑まなければならない。今回の登頂は、「世界ふしぎ発見!」の歴史30年の中でも、特別なイベントだったが、これは考古学的にも同様に特別な機会だった。だが、それを学術的にも重要なものにするためには、データを取ったここからが勝負になる。私は、ギザの遺跡を眼下に見ながら、武者震いした。

 =資料・文献=

エジプト・ピラミッド学(12) / ヌビアのピラミッド 詳細(2):

最も広大なヌビアのピラミッド遺跡はカーツームの約100km北方のメロエ遺跡であり、ナイル川の5番目と6番の滝の間に位置する。 メロエ朝の40人を超える王と王妃の墓所となった。

ピラミッドは水平に並べられた石材を階段状に積み上げた構造で、傾斜は約70゜、高さは6メートルのものから30メートルに及ぶものまである。 基礎部分は幅8メートルを殆ど上回ることがなく、その傍にエジプトの影響を受けた葬祭神殿が接続している。高さが同じ位のエジプトのピラミッドの場合、基礎の大きさは少なくとも5倍以上、傾斜角は40~50゜であろう。

ヌビアのピラミッドはそのすべてが盗掘にあっているが、拝殿の壁に残るレリーフには王墓の被葬者がミイラとなり、全身を宝石で覆われ木製のミイラ棺に収められる光景が描かれる。 19世紀~20世紀の考古学調査により、ピラミッドからはエジプトやヘレニズム諸国との広範な貿易を示す遺品が発見されている。

メロエで発掘されたピラミッドは、工芸で飾られた大きな石塊と390もの巨石を含む数百の重量物を含んでいた。 また、メロエ・ダムの水没地域からは両眼を塗りつぶされた雌牛が発掘され、同様に叩くと旋律を奏でる岩も見つかっている。

 =上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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