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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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今日(狂)の狂言 : 07月20日(土曜日) &旅と文化の足跡が野帳

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★ 忘備忘却録/きょうの過去帳・狂 ★

◆ あるリア充によってアドルフ・ヒトラーを爆発させる試みがなされるも、非モテでなかったせいか失敗に終わる(1944年=ヒトラー暗殺未遂事件が発生)。 ◆ アポロ11号が月に着陸(多分)。肝心のウサギは発見されず、世界が絶望する(1969年)。 ◆ ダリの娘を名乗る人物の要請に応じ、ダリのDNA型を採取すべく墓から遺体が掘り出された(2017年)。シュールレアリスムでは、永眠出来ない。

◎ ◎ かつて海の底だったエベレスト、実は今も成長中 ◎ ◎

- - - 「世界の屋根」ヒマラヤは壮大な地球のしわでもある- - -

=National Geographic Journal Japan 〉ニュース〉旅&文化〉 宇宙&科学 ・・・・2020.12.11 / 文=MAYA WEI-HAAS/訳=米井香織・・・・

 エベレストの頂上に立った登山者は知らないかもしれないが、積雪の下に広がる灰色のまだら模様の岩石は、かつて海底に存在した。

  この岩石が標高9000メートル弱という驚くべき場所に到達したのは、プレートがゆっくり移動しているためだ。プレートは地殻を構成する十数枚の硬い岩盤で、絶えず押し合いへし合いの覇権争いを繰り広げており、その結果は私たちが目にする地形に表れる。ある場所では、プレート同士が遠ざかり、地表に谷ができる。別の場所では、プレート同士が衝突、隆起して山になる。

  チベットとネパールの国境にそびえるエベレストは数千万年前、インドプレートとユーラシアプレートが衝突してできたものだ。衝突によって地質が圧縮され、現在ヒマラヤと呼ばれている全長約2400キロの山脈が形成された。衝突の一部始終は解明されていないが、衝突は今も続いており、エベレストの標高が変化する一因となっている。

 ヒマラヤ山脈の誕生の物語

  ヒマラヤの物語は約2億年前、超大陸パンゲアの分裂と同時に始まった。パンゲアが分裂を始めた後、インドプレートが分裂し、現在アジアと呼ばれている陸塊に向かって北上した。インドプレートは、100年で10メートル以上という地質学的には驚くほどの速さで移動した。

  当時は広大なテチス海がインドプレートとユーラシアプレートの隙間を埋めていたが、インドプレートが北上するにつれて、テチス海は狭くなっていった。高密度の海洋地殻でできた海洋プレートが、ユーラシアプレートを構成する軽い岩盤の南端に沈み込み、いわゆる沈み込み帯が形成された。海洋プレートが大陸プレートの下のマントルにゆっくり沈み込むことで、海底堆積物の厚い層が削られ、ユーラシアプレートの端に積み重なっていった。この砂の層が圧縮されて岩石となり、最終的に山脈の頂になった。  

 約5000万年前、インドプレートの移動速度が急激に低下する。この頃に、インドプレートがユーラシアプレートに衝突し始めたと広く解釈されている。海底堆積物から得られたある証拠は、5000万〜6000万年前にテチス海が完全に閉じたことを示唆している。

  冷たくて密度の高い海洋プレートと異なり、大陸プレートであるインドプレートは厚くて比重が低い。そのため、2つの大陸が衝突したとき、インドプレートの上部が曲がって地殻が厚くなり、最終的に壮大なヒマラヤ山脈が形成された。少なくとも、それが長年受け入れられてきた物語だ。

  しかし、科学者たちはあらゆる屈曲、亀裂、岩石を研究し続けており、今も多くの謎が浮上している。

 例えば、岩石に含まれる古代の磁気パターンを調べれば、大陸の位置がどのように変化したかを把握できる。この手法を用いた最近の研究では、エベレストを形成する衝突が起きたとされる約5500万年前、インド大陸はユーラシア大陸のはるか南にあったことが判明している。2大陸の間に不可解な隙間が存在したということだ。

  2大陸の間に別の陸塊が存在し、インドプレートはまずその陸塊と衝突したのだろうか? インドプレートの北端はこれまで考えられていたよりはるかに広大だったのだろうか? なぜインドプレートは衝突前にあれほど速く移動していたのだろう? 科学者たちは今もこのような疑問に取り組んでいる。

成長する一方で侵食も

  しかし、始まりがいつだったかにかかわらず、エベレストを形成した衝突は現在も続いている。インドプレートは毎年約5センチずつ北上しており、ユーラシアプレートとの継続的な衝突によって、ヒマラヤ山脈は成長を続けていると科学者たちは推測している。ヒマラヤ山脈の北西部は年間平均10ミリ、エベレストは1ミリほどだ。(参考記事:「エベレスト標高は86cm高い8848.86mに、ネパールと中国が合同発表」https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/120900726/ 

  地形が急激に変化し、突発的な成長が起きることもある。インドプレートはユーラシアプレートの下へと移動し続けているが、必ずしもスムーズに動くわけではない。プレートが圧縮されると、圧力が高まり、どこかの時点で限界に達する。そのとき、プレートが急激に動き、地面が震動する。これが地震だ。

  ただし、地震が起きたら必ずエベレストが高くなるわけではない。地面の移動方向によって、ほんの少し高くなることもあれば、低くなることもある。衛星データによれば、2015年にネパール地震が発生した際も、エベレストの標高が変化した可能性がある。

  また、岩石が天空に向かって隆起していても、それとは逆向きの侵食作用も働く。風雨が地表を削り、斜面を下る小川に土砂が流れ込む。ヒマラヤ山脈の場合、ほとんどがガンジス川とブラマプトラ川に注ぐ。傾斜が緩やかな山麓にたどり着くと、バングラデシュの大部分とインドの西ベンガル州にまたがる世界最大のデルタに土砂が堆積する。

  たとえ侵食と重力が巨大な山脈を抑え込んでも、プレートは踊り続け、エベレストはその動きに従って変化し続けるだろう。  

・・・・・・・・明日 新企画に続く・・・・・

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