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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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“モグラ博士”哺乳類分類学 / 川田伸一郎(03/nx)_学究達=662

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=令和六年02月29日<ⰧⰊⰧ

☆ 4年に1回しか来ないため、この日生まれの人の年齢が問題になるも、92年前には「妖怪がいる!」との通報を受けた国際連盟の調査団が日本を訪問。翌日3月1日に妖怪たちは満州国を樹立(1932年)。 ☆ 88年前には3日前に陸軍軍人がやらかした乱暴狼藉が昭和天皇の命令で鎮圧された(1936年)。 ☆ 44年前には東京で拉致された韓国のヒーローが市民権を回復(1980年)。& 44年前にはイルカに洗脳された某アメリカ人女性が、壱岐島で行われたイルカ漁を妨碍して逮捕された(1980年)。

本日記載附録(ブログ)

車線上の無残な動物の轢死体_瞬時に目をそむけ、遭遇した不運を呪う

しかし、彼は「かわいそうに」を飛び越えて_噴き出す感情は「もったいない」

誰もが知り謎に満ちたモグラ_身近な存在である哺乳類を研究する「モグラ博士」

  自称「標本バカ」というほど標本にも魅せられた国立科学博物館動物研究部研究主幹

  「モグラ博士」として知られると同時に、「標本バカ」の哺乳類分類学者_川田伸一郎(03/mn)

【この企画はWebナショジオ(文=川端裕人、写真=的野弘路)】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

 第1回 「モグラ博士」にして「標本バカ」 =3/3= 

  川田さんの後に続き、棚の間を縫って歩き、別の区画の棚を開いた。さっきのモグラよりも格段に大きく、尻尾がふさふさした動物の仮剥製が出てきた。

「クリハラリスです。たぶん、今、ある標本は600くらい。でも、これ2カ月ごとに箱に入って20個体くらい送られてくるんです。すべて同じ五島列島の島で駆除されたものなんですが」

 クリハラリスは、いわゆるタイワンリスのことで、外来種だ。五島列島では、農産物の食害などがあり、定期的な駆除の対象になっているとか。

 さらに別の階に進む。棚から外れた壁沿いに、ケースに入れられて、うずたかく積まれているものがあった。よくよく見ると。骨だ。頭骨だ。

「ニホンカモシカです。岐阜県や長野県で農林業被害のために個体数管理されているのをもらっています。頭骨だけですが、まだ登録していないものも含めると9000個体分すでにあって、うちの哺乳類標本では一番多い種になりました。しかも毎週50個体ペースで増えてます。頭だけ常温で何年も保存しているところがあって、今、やっているのは17年前、17年ものの頭骨です。完全に腐ってドロドロなんで、洗うだけできれいな標本になるんですが、一度に何10体もやるとやっぱり疲れます」

 ニホンカモシカは、特別天然記念物だ。手厚く保護されているが、場所によっては林業や農業に被害を与える。個体数管理、つまり、捕獲する必要があり、各県でいわゆる「適正管理計画」なるものが実施されている。その際、必然的に生じる遺体を受け入れることで、川田さんは、毎週50体ペースの新たな標本を得ている。

 しかし……大丈夫なんだろうか、と思った。いくら大きな収蔵庫ビルがあろうと、この調子で受け入れ続けたら、すぐに収容スペースがなくなってしまうのではないだろうか。受け取る側の作業量も半端ではないだろう。

「今朝も、カモシカの頭骨、1箱分、洗ったばかりでして。もうどれだけ集めたら気が済むんだとか言われますけど、標本って数があってはじめて分かることも結構あるんです。クリハラリスなんて、一般的には、雑魚みたいに思われる外来種かもしれないから、標本を100持っているところなんてほとんどないと思います。でも、それも500、600集めるとか。僕は、1個体だけじゃなくて、その種の中で変異を見たい方なんで、雑魚集めと思われようと、そういうのが好きなんで」

 標本バカ。自ら名乗るだけあって、何か狂気にも似て燃えさかる「青い炎」のごときものを川田さんの背後に感じた。

 モグラ博士が、モグラを通じて自然史博物館へ、もっといえば、「バカげたもの」と感じる人すらいるかもしれない標本収集にどうやって至ったのか。ぜひ知りたい。

 まずは、なれそめのモグラからだ。それ自体、ぼくたちにとって身近なのに、ほとんど知らない魅力的な探究の対象である。

次回は” 第2回 知られざるモグラの不思議 “に続く・・・・・

【参考資料】 : ゾウ埋めて、タヌキ煮る「標本バカ」な男の生活(3/3)

Ω あまり知られていない博物館研究員の仕事とは/ 中村 陽子 : 東洋経済 記者 Ω

──一連の工程で面白かったのが、大型動物の場合、解体していったん土中に埋めること。それを掘り起こして骨格標本にするんですね。

ちょうどアフリカゾウが姫路に1体埋まってて、来年掘り返します。ベストは2年。2年埋めておくと、軟らかい組織は土中の生物が分解してくれて完全な骨が残る。業界の常識的なやり方です。一度4トン程度のゾウを、このサイズなら地下作業室でいけると持ち帰ったら、残った肉と皮の産廃費用がバカにならなかった。

小型動物なら、皮を剥いで内臓を取り出した後、カツオブシムシなど昆虫に肉を食べてもらう。タヌキなどの中型獣は、電気式煮込み鍋に70度で3週間が基本。残念ながらお肉を煮るようないい香りではないけど、2〜3回水換えするうちにだんだんにおいは消えていきます。最終的にはドロドロに煮崩れて、ちょっと洗って乾燥させればきれいな骨の出来上がり。

はい。まず無目的。たとえドブネズミの標本だって、いつ何の役に立つかわからない。次に無制限。数はあればあるほどいい。たくさんあればいろんなことが調べられるし、同時に複数の場所へ貸し出して多くの人に見てもらえる。次に無計画。哺乳類の標本集めは何かと制限されやすいから、集められるときに集めておかないと。要は生モノ優先ってこと。動物園から「今すぐ取りに来て」って電話が入ったら、この取材も「ごめんなさい」ですぐ向かいます(笑)。

そこにもう1つ足すと、無欲。別に僕の手元じゃなくても、みんながアクセスできる場所ならどこででも残ればいい。科博の哺乳類標本は10万点目標に対し、7万点目前まで来ました。収蔵に余裕がなくなって、倉庫を借りて何とかやってます。置いとく場所がないから処分、とかはしません。博物館は将来のために残しておく場所だから。

おわり

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=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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