☆ 海の向こうからやって来る敵に備えてカナダで大規模な訓練が行われるが、その『もしもの日』は結局到来せず(1942年=ナチス・ドイツを敵国と想定した軍事演習; 史上最大級の演習)。 ☆ 海の向こうからやって来たヤンキーの兄弟が神聖なる土俵に足を踏み入れたため、力道山と木村政彦に鉄拳を喰らう(1954年)。 ☆ 「総括!」が常套句の殺戮部隊のアジトを警官隊が攻略するゲームが開始。これによって国民的非常食が世に知られることに(1972年=あさま山荘事件発生)。
本日記載附録(ブログ)
イルカと話しがしたい――高校生の時に映画「イルカの日」を見てそう思った
研究者を志し、20年以上イルカと話す研究を一歩一歩進めてきた
海洋レジャー施設「鴨川シーワールド」のシロイルカ、ナックと1989年に出会う
1996年からナックに言葉を教える研究を続けてきた
会話は実現するのだろうか? 東海大学教授・村山司・(12/mn)
【この企画はWebナショジオ(文=川端裕人、写真=的野弘路)】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
第4回 イルカが言葉を覚えた! =3/3=
ナックがモノの名前を言えるようになり、また、動きを表現することができるようになったら、つまり、「フィンを持って来て」と言葉で頼めるようになるし、逆にナックからこちらに対して「フィンを持って来て」と言えるようになるかもしれない。
ふと思うのだが、ナックに対して「フィンを持って来て」と人工言語で伝えるのは、今、トレーナーがパフォーマンスの中で出しているハンドサインの指示とどう違うのだろう。
インタビューに途中から同席してくれた鴨川シーワールドの勝俣浩副館長によると、トレーナーがイルカに出すサインは、もっと単純だそうだ。例えば「プールに浮かんでいるビーチボールを持って来て」という指示は、ただ単に「取ってきて」くらい。ビーチボールがあればそれを持ってくるし、ビート板が浮かんでいればビート板を持ってくる、というふうに、周囲の状況を考え合わせて解釈される。一方で、村山さんの人工言語では、そのあたりの区別が言語の上で出来るようになる。
一方で、ナックから人に「フィンを持って来て」と言う状況は、根本的に違う。
話をする、会話をする、というのは、一方通行ではなくて、双方向で意思を伝えられることだろう。村山さんの人工言語をマスターすれば、ナックは声を使って、あるいは文字を使って(呈示装置にタッチするとかして)、自分から人に働きかけることができるようになる。とても限定的な語彙の人工言語でも、村山さんの「イルカと話す」夢は、イルカ側からの自発的な発話があった時点で、一応の完成をみる。
「犬の言葉がわかる、猫の言葉がわかる、ペットの気持ちがわかるっていう人はよくいます。でも、それはその人だけの感覚で、本当にそうなのって言われたときに、何も反論できないですよね。それを私は、ナックが自発的な意志を持って呼びかけてくるところまで持っていきたいなと。なので、石橋を叩いても渡らないぐらいの慎重さでやってるんです。この時点で、ナックが言葉を覚えたって思ってしまえば、もう簡単で楽しいわけなんですけど、でも第三者が見てもそう見えるようにするというのが研究かなと思うんですよね」
村山さんの研究の行方はいかに。動詞をおぼえ、基本的な構文を身につけたナックが、「話しかけてくるイルカ」として知られる日はいつになるだろうか……。
と、きれいにまとまった感があるが、ここに1点の別の要素がさらに加わる。
それが、昨年以降の一大テーマ、ナックが人の声を模倣できるという発見である。
「イルカの人工言語」「人の言葉の模倣」、2つの研究を隣に並べてみた時、じゃあ、ナックが人工言語ではなく日本語を、模倣ではなく意思疎通の手段として、話す未来はあるのだろうかと連想してしまう。
「もちろん、そこまで行ければ、と思っています」と村山さんは、にこりと笑うのだった。
次回は“ 第5回 イルカが話す最初の言葉は? ”に続く・・・・・
【参考資料】 : イルカはしゃべるし、モノマネもする!(3/4)
Ω・Ω 言葉を覚えたシロイルカの「超」能力/ 村山 司 東海大学教授 Ω・Ω
言葉を覚えるとはどういうことか
さて、筆者はシロイルカ(ベルーガ)を用いて、イルカの言語理解に関する研究をしています。そのさわりの部分は、前述の『海に還った哺乳類 イルカのふしぎ』で紹介していますが、少しおさらいしてみましょう。
イルカにどうやって言葉を教えるか――。
それには、私たちが英語を覚えたときのことを思い出してください。まずは単語から覚えましたよね。
リンゴを見れば「apple」というスペルを覚え、また、appleというスペルを見たら「アップル」と発音します。そして、「アップル」という発音を聞いたら、丸くて赤いリンゴを選ぶ……。
こうしたことができたとき、はじめてリンゴについて単語を覚えたということになりました。同じことをイルカでもやってみたわけです。
まずは名詞から教えました。
対象とした個体は、鴨川シーワールドで飼育されている「ナック」という名前のシロイルカです。シロイルカは北極海からベーリング海、オホーツク海などのほか、カナダ沿岸の冷たい海域に生息している全身が真っ白なイルカです。さまざまな鳴音を発することから、「海のカナリア」ともよばれています。
このシロイルカのナックに、ふだんから見慣れているフィン、マスク、バケツ、長グツの4つの物について、それぞれの物に対応する記号、対応する鳴音を決め、それを学習させました。すなわち、フィンには記号「⊥」と「ピィ」という音、マスクには「R」と「ピィーーー」という音、バケツは「>」と「ヴォッ!」という音、そして長グツは「O」と「ホゥ?」という音をそれぞれ対応させ、学習させたのです。
さらに、音についてはその逆の「音を聞かせたら対応する物を選ぶ」ということも訓練しました。
ほどなくナックは、これらの関係を学習することができました。つまり、「物→記号」、「物⇔音」の関係を理解したのです。
ヒトと同じように言葉を覚えたナック
さて、ここからは前述の拙著には書かれていない、最新の研究です。
「物→記号」、「物⇔音」の関係を覚えたナックに、突然、テストとして、
「記号を見せて対応する物を選べるか」
「音を聞かせて対応する記号を選べるか」
「記号を見せて対応する音で鳴けるか」
ということを実験しました。すると、高い正解率で成功したのです。
続く・・・・・
⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡
https://youtu.be/5AGpIZFvcX8== 芸達者なシロイルカのナック(鴨川シーワールド) ==
////-------///
=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
前節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/3a2c38ce961521d16add2025b57aa54e
後節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/ 学656/e/xxx
----------下記の姉妹ブログ 一度 ご訪問下さい--------------
【浪漫孤鴻;時事自講】 :http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/
【壺公夢想;如水総覧】 :https://thubokou.wordpress.com/
================================================
森のなかえ
================================================