☆ 太平洋戦争が終わって7年経つのに、B29が埼玉県の片田舎で墜落し住民も犠牲に(1952年)。パイロットは今日は“北方領土の日”と対ソ戦術を練っていたのであろうか? ☆ 竹下登が目白の御隠居に無断で勉強会を結成(1984年)。これでブチ切れた御隠居は翌年早々脳梗塞でブッ倒れる。 ☆ 長野冬季オリンピックが開会(1998年)。これ以降日本では総合スポーツイベントの誘致に失敗し続け、東日本大震災を奇貨としてやっと東京オリンピックを誘致できたのが15年後だった。お判りかなご同行・・・・。
本日記載附録(ブログ)
イルカと話しがしたい――高校生の時に映画「イルカの日」を見てそう思った
研究者を志し、20年以上イルカと話す研究を一歩一歩進めてきた
海洋レジャー施設「鴨川シーワールド」のシロイルカ、ナックと1989年に出会う
1996年からナックに言葉を教える研究を続けてきた
会話は実現するのだろうか? 東海大学教授・村山司・(03/mn)
【この企画はWebナショジオ(文=川端裕人、写真=的野弘路)】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
第1回 しゃべるシロイルカ、ナックに会う =3/3=
真似をしたという客観性をどうやって確保したのかまず聞いた。
「いろいろ調べたんですけど、標準的なやり方はないようなんです。そこで、私たちがやったのは、まずは波形を見て、人の側はこの周波数で話していて、これに対してナックはこの周波数で応答して、音の長さはこれくらいあって、音のまとまりがいくつあって、抑揚のパターンはこうなっていて……とひとつひとつ比べていったんです。たとえば、人間がピーって言うのが200ミリ秒だとすると、ナックは若干長くて220-230ミリ秒くらいで応答するとか一定の傾向もあって、これも統計的には偶然で有り得ないものだと言えました」
村山さんの論文は、英文の国際比較心理学誌に出たものなので、査読者も編集者も日本語とは違う音韻体系を母語とする人たちだったと思われる。日本語話者は「オハヨウ」「ピヨピヨ」を日本語の語彙にひきつけて聞き取ることで似ていないものを似ていると感じるかもしれない。客観的な評価には、こういった地道な波形レベルでの作業が必須で、村山さんの論文はそれをクリアした。
これで、やっと「イルカが人の言葉を真似した」と素直に言える。そして、現象としては「イルカがしゃべった!」ということでもある。本当にこれはすごいことだ。視界が悪い水中で、主に聴覚を駆使して音の世界に生きているだけあって、出せる音のバリエーションが多い。だから、これだけの模倣ができるのだろう。
そして、村山さんは、こう続けるのだ。
「イルカと話をする夢の実現に一歩、近づいたと思います」と。
さりげなく、大きなことを言う。
今、我々は、イルカが人の言葉を真似したことに驚いているところだ。なのに、村山さんは、さらに先に進んで、「イルカと話をする」と言うのである。
村山さんは、リリー博士が行き詰まった客観性の問題をどうクリアするつもりなのだろう。ここは、本当に重要な問題なのだ。
実は、動物の言語能力についての研究は、イルカではなく、チンパンジーなどの類人猿の方がさかんだ。リリー博士がイルカと会話しようとしていた1960年代には、チンパンジーに言語を教える実験も始まっていた。人間のような発声ができないので、言葉をそのまましゃべることはできないことはすぐに分かったが、手話を教えられたチンパンジーたちはかなりの語彙を習得した。また、日本にいる天才チンパンジーのアイ(京都大学霊長類研究所)は、手話ではなく文字による「言語」を学んだ。類人猿がある程度の言語能力を持っていることに疑いを差し挟む人はあまりいない。また、ヨウムなどインコ科の鳥が、模倣だけではなく、人と会話する、意思を伝えるという報告もある。いずれも、「動物と話す」というテーマを考える上では、重要なものだ。
そんな中、村山さんの研究は、類人猿の研究の延長にあるといえる。
「大学院のときに、チンパンジーのアイがいる京都大学霊長類研究所の松沢哲郎先生のところに教わりに行きました。手話ですとなかなか客観的な評価が難しいので、アイがやっている文字とか記号のアプローチで、こんなふうにやればいいんじゃないか、とか。松沢先生は、会話をしようというよりは、チンパンジーとヒトの機能の違いとか、そっちの方に研究が行くんですけど、私は、当時から、まずイルカと話したいと思っていて。今でも、松沢先生の論文を読み返したりして、勉強しています」
あっけらかんとして、爽快ですらある説明だ。
村山さんは、人間とはかけ離れた環境に住むイルカを相手に、本気、かつ、科学的に、ソロモンの指環を探そうとしている。
これは、じっくりお話を伺わなければならない。
次回は“ 第2回 イルカにはどのように物が見えているのか ” に続く・・・・・
【参考資料】 : イルカはしゃべるし、モノマネもする!(3/4)
Ω・Ω 言葉を覚えたシロイルカの「超」能力 Ω・Ω
言葉を覚えるとはどういうことか
さて、筆者はシロイルカ(ベルーガ)を用いて、イルカの言語理解に関する研究をしています。そのさわりの部分は、前述の『海に還った哺乳類 イルカのふしぎ』で紹介していますが、少しおさらいしてみましょう。
イルカにどうやって言葉を教えるか――。
それには、私たちが英語を覚えたときのことを思い出してください。まずは単語から覚えましたよね。
リンゴを見れば「apple」というスペルを覚え、また、appleというスペルを見たら「アップル」と発音します。そして、「アップル」という発音を聞いたら、丸くて赤いリンゴを選ぶ……。
こうしたことができたとき、はじめてリンゴについて単語を覚えたということになりました。同じことをイルカでもやってみたわけです。
まずは名詞から教えました。
対象とした個体は、鴨川シーワールドで飼育されている「ナック」という名前のシロイルカです。シロイルカは北極海からベーリング海、オホーツク海などのほか、カナダ沿岸の冷たい海域に生息している全身が真っ白なイルカです。さまざまな鳴音を発することから、「海のカナリア」ともよばれています。
このシロイルカのナックに、ふだんから見慣れているフィン、マスク、バケツ、長グツの4つの物について、それぞれの物に対応する記号、対応する鳴音を決め、それを学習させました。すなわち、フィンには記号「⊥」と「ピィ」という音、マスクには「R」と「ピィーーー」という音、バケツは「>」と「ヴォッ!」という音、そして長グツは「O」と「ホゥ?」という音をそれぞれ対応させ、学習させたのです。
さらに、音についてはその逆の「音を聞かせたら対応する物を選ぶ」ということも訓練しました。
ほどなくナックは、これらの関係を学習することができました。つまり、「物→記号」、「物⇔音」の関係を理解したのです。
ヒトと同じように言葉を覚えたナック
さて、ここからは前述の拙著には書かれていない、最新の研究です。
「物→記号」、「物⇔音」の関係を覚えたナックに、突然、テストとして、
「記号を見せて対応する物を選べるか」
「音を聞かせて対応する記号を選べるか」
「記号を見せて対応する音で鳴けるか」
ということを実験しました。すると、高い正解率で成功したのです。
すなわち、図の白矢印は訓練して理解させたところですが、その関係を訓練しただけで、なんの訓練もしていない赤矢印の関係までも理解できたのです。これを「刺激等価性」といいますが、一部の関係だけ習得させると、それを応用して、教えてもいない他の関係も自発的に理解できたことを意味しています。
続く・・・・・
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https://yhttps://youtu.be/HH1G0vGyZYY== バックヤードでの参考映像003(映像提供:鴨川シーワールド) ==
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