☆ 勝手に大学を自称していた早慶に、晴れて政府公認のお墨付きが下る(1920年=大学令)。 海の彼方の紐育で世界最大の定期刊行雑誌と変貌するリーダーズ・ダイジェストが創刊(1922年)。 ☆ 復活の後に天へと旅立ったイエス・キリストが、又吉イヱスとして再び地上/沖縄県宜野湾市に降臨する(1944年)。 ☆ ファミコンをメインコンピュータとして使用したアポロ14号の月面着陸に成功(1971年)。月面に降り立ったときのシェパードの第一声は、「And it's been a long way, but we're here.」だった。
本日記載附録(ブログ)
イルカと話しがしたい――高校生の時に映画「イルカの日」を見てそう思った
研究者を志し、20年以上イルカと話す研究を一歩一歩進めてきた
海洋レジャー施設「鴨川シーワールド」のシロイルカ、ナックと1989年に出会う
1996年からナックに言葉を教える研究を続けてきた
会話は実現するのだろうか? 東海大学教授・村山司・(01/mn)
【この企画はWebナショジオ(文=川端裕人、写真=的野弘路)】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
第1回 しゃべるシロイルカ、ナックに会う =1/3=
とある春の午後、千葉県鴨川市にある鴨川シーワールドにて、こんなセッションが行われた。
女性のトレーナーが、オスのシロイルカ、ナックに「オハヨウ」と呼びかけると、「オハヨウ」と返事がすぐに戻ってくる。
子音が不明瞭で分かりにくいけれど、抑揚はまったく同じだ。
一方で、「オウ」といったかけ声は、ずっと聞き取りやすい。まさに呼べば応える、というふうな完璧な応答だ。「アワワワワ」と女性が言うと、やはり同じように、適切な抑揚とリズムで返事がある。ウグイスの鳴き声を真似た「ホーホケキョ」では、「ホー」と「ホケキョ」の間の「ため」の部分で、いったん声を止める、というところまで絶妙のタイミングで再現した。
なにやら思い出すのは、人間の赤ちゃんが、むにゃむにゃという喃語の世界から出て、はじめて言葉を話し始める時のこと。混沌とした音の連なりが、突然、分節した言語として聞こえてくると、「あ、今、しゃべった!」という新鮮な驚きと感動があるものだ。
ナックとのセッションは、さらに続く。トレーナーが「ピヨピヨ」と言い、素早く帰ってきた反応が、ぼくの耳には「完璧なピヨピヨ」に聞こえた。今まさに目の前にいる愛くるしい生き物が「しゃべっている」と、もはや理屈ではないレベルで納得させられてしまった。
ナックは、トレーナーの呼びかけに反応していたわけだが、別に相手は問わない。現在、鴨川シーワールドでは、ナックによるパフォーマンスを毎日行っており、その都度、水中マイクを通じて、来館者と掛け合いをする。その時にマイクの前に立つのが、女性だろうが男性だろうが、子どもだろうが大人だろうが、ナックは同じように、言葉を聞いた上で、模倣する。
ぼくが観覧した時には、未就学児がマイクの前で「おはようー」とかやっていた。ナックはその抑揚をうまく再現して「返事」をしていた。場内は、大いに沸いた。シロイルカのナックから発せられる鳴音が、人間の言葉の真似として受け取られ、さらには「イルカがしゃべっている!」というふうにも認識されて、衝撃を与えたのだと思う。
以上のような描写、あるいは、紹介した動画を「もう知っていたよ」と思った人は多いだろう。というのも、昨年(2014年)の8月、ナックによる人間の言葉の模倣についての論文が、国際比較心理学誌に掲載され、その際に、テレビのニュース・情報番組(NHKとすべての民放キー局!)や新聞で報道されたからだ。ポータルサイトのニュース欄でもトップに出ていた。論文の著者である村山司教授(東海大学海洋学部)は、しばらく各種メディア対応に忙殺されることになった。
その際、生き物好きのぼくとしては、ニュースを横目で見ながら、「ここは慎重にならねば」と自分に言い聞かせた。
理由は複雑なのだが、そのうちひとつは、ジョン・C・リリー博士による1960年代の研究だ。「イルカがしゃべった」として一世を風靡したものの、結局は「人間の側の思い込み」に落ち着いた。「話しているか話していないか」というのは、聞き手の主観にも大きく左右される。人は聞きたいものを聞き取る傾向がある。
また、リリー博士のその後が、もの悲しい。大脳生理学者として信頼されていた研究者だったのだが、LSDやケタミンといった幻覚剤を自ら服用してイルカとコミュニケーションを図ろうとしたり、宇宙から地球に暗号でメッセージを送り続けている超越的な存在と接触してしまったり、むしろ神秘家として後半生を過ごした。リリー博士は、イルカの科学を神秘主義に接続した人物でもある。
・・・・・・・・明日に続く・・・・・
【参考資料】 : イルカはしゃべるし、モノマネもする!(1/4)
Ω・Ω 言葉を覚えたシロイルカの「超」能力 Ω・Ω
ソロモンの指輪——動物と話すために必要なもの
旧約聖書の偽典に記されているソロモン王は、神から授かった“魔法の指輪”をはめて、いろいろな動物と会話ができたとされています。そんな指輪があればさぞや楽しいでしょうが、動物行動学で名高いK・ローレンツによれば、「動物と話す」には、なにもそんな指輪がなくても可能なのだとか。
本当でしょうか――。
動物と話す――それは、言い換えれば動物の心を知ることです。古来、各種の動物の心を知るために、彼らの行動を観察するさまざまな研究が行われてきました。
「なぜ、そういうことをするのだろう?」「次は何をするのか?」といった命題を解決することで、動物の心の中を覗くことになると考えられてきたからです。
でも、本当はもう少し直接、動物と話がしたい。それには動物に言葉を教えればいい――。
簡単なことではありませんが、そう思って動物に言葉を教える試みもまた、さまざまに行われています。それらはいずれも、神話や伝説ではなく、科学的な方法によって行われてきた研究です。
対象は、チンパンジーやゴリラ、オランウータン、ボノボなどの霊長類が中心です。その手法はさまざまで、はじめはチンパンジーに直接、ヒトの言葉を発音させようとしましたが、うまくいきませんでした。他にも、手話や図形文字によって単語を教えたり、文法能力を試したりする研究が行われてきました。
その結果、ゴリラは1000種類以上の手話を理解し、ボノボではキーボードに描かれた図形文字を介した方法が成功を収めました。わが国でも、京都大学霊長類研究所のチンパンジー「アイ」にはじまる一連の研究によって、数や色などの概念の有無や認知能力が明らかにされています。
動物の会話の研究は、オウムでも行われています。「アレックス」という名のオウムはヒトの言葉を理解し、質問に対してオウム自らがヒトの言葉を発して応えています。
「イルカは賢い」はほんとうか?
海中に目を移すと、イルカという動物がいます。
流線型のフォルムはなんとも涼しげで、その愛くるしい顔だちは水族館でも人気者です。イルカが知られるようになった歴史は意外に古く、古代ギリシャの哲学者・アリストテレスは、イルカを愛情深い動物と称賛しています。
イルカの魅力は、拙著『海に還った哺乳類 イルカのふしぎ』でもたっぷり紹介させていただいていますが、水の抵抗の少ないからだ、深く、長くもぐる秘密、さまざまな社会行動、ヒトと共通のものの見え方……などなど、外見からだけではわからない神秘的な魅力が尽きません。
続く・・・・・
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https://youtu.be/G7qdg464oIk== バックヤードでの参考映像003(映像提供:鴨川シーワールド) ==
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