☆ 正月の御馳走で胃腸が究極のグルメに走ってしまうのを戒めるため、野菜に加えて雑草が入ったお粥の摂取を全国で強要される日。曰く、人日(七草の節句)であり、クリスマス(東方正教会など)。 ☆ 明治政府の消滅によって日本武尊と共にお払い箱となった千円札が、聖徳太子によって復活する(1950年)。&so ポル・ポトによるカンボジア零年が隣国の強制執行によって結末を迎える(1979年=ポル・ポト政権崩壊し、カンボジア・ベトナム戦争終結)。 ☆ リー・アイアコッカが、美国政府に自分の会社の尻拭いをさせることに成功する(1980年=クライスラー会長として小型車へ舵を切る)。
本日記載附録(ブログ)
宿主を操り、自らに都合のよい行動を取らせる寄生虫がいる
聞いただけで気持ち悪いが、そんな寄生虫であるハリガネムシ
宿主カマキリから遺伝子を受けることで、宿主操作を成し遂げている
ハリガネムシと宿主の異常行動を、森と川の生態系の中に位置づけて研究
専門分野は生態学、宿主操作のメカニズム研究者・佐藤拓哉(03/mn)
【この企画はWebナショジオ(文=川端裕人、写真=的野弘路)】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
第1 カマドウマの心を操る寄生虫ハリガネムシの謎に迫る =3/3=
今、カマドウマが出る家屋は、都市部では昔に比べると少なくなったかもしれない。それでも、ちょっとした雑木林でもあれば、普通にいる。つい何年か前にも、子どもと一緒に夜の雑木林へカブトムシを採りにいって、共食いしているのを見たっけ。食われている方もまだ生きていて残酷だなあと思ったのだが、襲って食べたというより弱っているのを利用可能な有機物として粛々と食べていたということのようだ。
それでは、カマドウマの生活史はどんなふうだろう。
「寿命は2~3年と言われています。実際、いつ生まれて、どのスケジュールで成長してるのか、未解明なところがあります。少なくとも秋口になると、途端に小さいやつが出てくるので、そこから小さいまま越冬して、春先からたくさんのエサを食べて成長して、もう1年かかって多分成虫になるんじゃないかなというようなイメージですね。もっとも、昆虫は成長に結構いろいろバリエーションがあるので、地域によっても違ってるんじゃないかなと」
以上、カマドウマについての最低限の理解が得られたと思う。
このカマドウマが森林の生態系に非常に大きな役割を果たしているというのが、佐藤さんの研究成果だ。詳しくはまた後でこってり教えてもらうが、この時点でひとつだけ押さえておきたいのは、その「大きな役割」が、実は「決定的な役割」でもあることだ。
「僕が研究してきた森では、渓流のサケ科の魚が年間に得る総エネルギー量の6割くらいをカマドウマを食べて得ていたんです。本州でカマドウマが、行動を操作されて川に飛び込む時期は、秋の3カ月くらいなんですが、その間に1年の6割のエネルギーを得てしまうという」
なかなか定量的な測定が難しいものを、綿密な観察を行ってきちんと推定した。国際的にもインパクトがある研究で、最近注目されている新興分野、生態系寄生虫学の教科書でも、寄生虫による行動操作が生態系に与える決定的な役割の例として挙げられているそうだ。
そして、カマドウマを操って川に飛び込ませるのが、寄生虫のハリガネムシ、なのである。
次回記載“第2回 まるで寄生獣!寄生虫ハリガネムシの恐るべき一生”に続く・・・・・
佐藤拓哉(さとう たくや)
1979年、大阪府生まれ。神戸大学理学部生物学科および大学院理学研究科生物学専攻生物多様性講座准教授。博士(学術)。在来サケ科魚類の保全生態学および寄生者が紡ぐ森林-河川生態系の相互作用が主な研究テーマ。2002年、近畿大学農学部水産学科卒業。2007年、三重大学大学院生物資源学研究科博士後期課程修了。以後、三重大学大学院生物資源学研究科非常勤研究職員、奈良女子大学共生科学研究センター、京都大学フィールド科学教育センター日本学術振興会特別研究員(SPD)、京都大学白眉センター特定助教、ブリティッシュコロンビア大学森林学客員教授を経て、2013年6月より現職。日本生態学会「宮地賞」をはじめ、「四手井綱英記念賞」、「笹川科学研究奨励賞」、「信州フィールド科学賞」などを受賞している。
【参考資料】 : ハリガネムシは寄生したカマキリを操作し
水平偏光に引き寄せて水に飛び込ませる(1/3)
神戸大学大学院理学研究科の大林奈園 (大学院生)・佐倉緑准教授・佐藤拓哉准教授と弘前大学大学院理工学研究科の岩谷靖准教授・奈良女子大学共生科学研究センターの保智己教授・National Changhua University of Education のChiu博士からなる国際研究グループは、ハリガネムシ類に感染したカマキリが、水面からの反射光に多く含まれる水平偏光に誘引され、入水行動に至っていることを発見しました。
本研究の結果は、寄生生物が、宿主の有する特定の光受容システムを巧みに操作し、通常では考えられない宿主の行動を引き起していることを示唆する世界でも初めての研究成果です。
この研究成果は、6月21日 (現地時間) に、米科学誌「Current Biology」に掲載されました。
ポイント
ハリガネムシは、森や草原の終宿主 (カマキリやカマドウマ等) の体内で成虫になると、宿主を操作して入水させることで、川や池に移動し、繁殖して一生を終える。 ハリガネムシが宿主を入水させる仕組みについては、100年以上も前から謎のままであった。 室内での光選択実験において、ハリガネムシの一種に感染したハラビロカマキリは、非感染のカマキリと比較して、水平偏光※1 に誘引される確率が高かった。 野外での池選択実験において、感染カマキリは、水平偏光を強く反射する池に高い頻度で入水していた。 ハリガネムシは、水平偏光に対する感受性を操作することで、宿主に入水させている可能性が高いことが分かった。研究の背景
通常、動物の形態や行動は、その個体の生存や繁殖に有利になるように制御されていると考えられています。しかし、今日地球上に生息する生物種の約40%は寄生生物であり、すべての野生動物は少なくとも一種の寄生生物に寄生されていると言われています。すなわち、野生動物にみられる多様な形態や行動は、実は寄生生物の影響を強く受けて制御されている可能性があります。この顕著な例として、寄生生物の中には、自らの利益 (感染率向上) のために、宿主である野生動物の形態や行動を改変 (宿主操作) する種が多くいます。これは、延長された表現型※2 の好例として、多くの生物学者を魅了してきました。
続く・・・・・
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https://youtu.be/DJiXN90862M== ハリガネムシは寄生したカマキリを操作 ==
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