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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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感染症の把握と実験室診断法/安田二朗(05mn)_学究達=601

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年11月28日<ⰧⰊⰧ

☆ ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番『皇帝』が初演(1811年)。言っておくがフランスの山師に捧げた訳ではない!! 山師と言えば、海を荒らしまわったマゼランがマゼラン海峡を通過。太平洋を命名(1520年) 。 ☆ 時の政府の肝煎りで、白人と富裕層専用の社交クラブ・鹿鳴館がオープン(1883年)。有閑マダムと白人がこの館に隣接する逢瀬を楽しむ場所が必要と帝国ホテルが計画される(1886年=落成は1890年11月3日)。 ☆ フランキー・レインの「Rollin' rollin' rollin'」が全米の電波に乗り始め(1959年)、数年後にはそのテーマに乗る格好でサントリーウィスキーの売り上げが伸びる。

本日記載附録(ブログ)

エボラ、マールブルグ、ラッサ、クリミア・コンゴなどの出血熱

インフルエンザ、ノロ、マダニから移るSFTS

ウイルス性の「新興感染症」の研究と新たな治療薬の開発

 バイオテロ対策への貢献で文部科学大臣表彰科学技術賞をも受賞 

  = 感染症医療分野で未踏の領野に挑む・安田二朗(05/nm)= 

【この企画はWebナショジオ(文=川端裕人、写真=的野弘路)】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

  第3回 エボラにもエイズにもインフルエンザにも効く薬 =1/2= 

 エンベロープ・ウイルスというのは、膜を持ったウイルスだ。それが安田さんの長年の研究テーマだった。膜を持つという共通の特徴から、見えてきたものとはなんだろう。

「膜をかぶっているウイルスには、ヒト免疫不全ウイルス (HIV)などのレトロウイルスですとか、エボラやマールブルグなどの出血熱ウイルス、それにインフルエンザウイルスなど、多くのものがあります。僕が大学院で最初に研究していたのはインフルエンザウイルスで、そのあと、HIVなどのレトロウイルスです。増殖機構に興味があって、ウイルスが細胞の中でどうやって増えるのか分子メカニズムを解析していたんです。それが、実はですね、エボラウイルスとか出血熱のウイルスもレトロウイルスと同じメカニズムを使って細胞から外に出てくるというのがわかってきたんです」

 膜を持っているウイルスが増殖する仕組みは似ている。

 これがたとえば、動物で哺乳類の繁殖の仕方が似ている、というなら分かる。進化の歴史の中で、同じ仕組を持ったものが分岐してきたのだから。しかし、エンベロープ・ウイルスの場合、DNAウイルスも、RNAウイルスもあって、系統的には必ずしも同じではない。そもそも、ウイルスは変化が速く、また、宿主との遺伝子のやりとりがあったり、従来の系統の概念もそのままでは適用しにくい。それでも、膜を持つウイルスが、感染した宿主細胞の膜小胞の形成にかかわる仕組みを利用して増殖するという点は共通なのだ。

「ウイルスってたかだか、インフルエンザだと10個のタンパク質しか持ってないですし、ラッサウイルスって出血熱を起こすウイルスに至っては、4種類です。それが、じゃあどうやって自己複製できるか。なぜ自分と同じものを何千、何万も作って宿主の細胞から出すことができるかっていうと、結局、感染した細胞に依存してるんです。レトロウイルスもラッサウイルスもエボラウイルスも、多くのエンベロープ・ウイルスは、同じ細胞のパーツを使ってこの作業をしてるんですよ。なので、その作業を止めてやれば、そのウイルス全部に効く抗ウイルス剤っていうのができるんですよね」

 なんとなんと。

 このあたり難しそうな予感がするが、話のキモになる部分なのでもう一段、踏み込んで知りたい!

 安田さんは図を用意して、指さしながら説明して下さった。

「これ、出血熱を起こすマールブルグウイルスがどういうふうに出芽するか、つまり、細胞から出てくるか、分子メカニズムとして描いてあります」

 我々の細胞は、脂質でできた細胞膜に包まれている。膜に包まれて守られているような印象を抱くが、それだけで完結しているわけではなく、膜がさらに小胞を作って、中に物を入れたり出したりする仕組みがある。このような小胞ができるメカニズムを、ウイルスは利用しているというのである。

明日に続く・・・・・

【参考資料】 : 天然痘ウイルス

天然痘ウイルス(Variola virus)は、ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属に属する2本鎖DNAウイルスの1で、天然痘(痘瘡)病原体であり、人間にのみ感染する。1-2週間の潜伏期の後に急激な発熱・頭痛・関節痛が発症、数日後にイボのような発疹が出現し、生還してもあばたを皮膚に残す後遺症がある。致死率は20 - 50%に達する。1977年が最後の感染者の発生年であり、WHOは1980年に天然痘撲滅宣言をした。

因みに、天然痘ウイルスは乾燥や低温に強く、エーテルに対して耐性を持つ。対してアルコールホルマリン紫外線には弱く、容易に不活化する。

感染と症状

天然痘ウイルスはオルソポックウイルス属の他の種である牛痘ウイルス、ワクチニアウイルス、エムポックスウイルス (Monkeypox virus) とは異なり人獣共通感染症ではなく、天然痘ウイルスは唯一ヒトにのみ感染する。昆虫や動物による媒介や無症候性キャリアは知られていない。他のポックスウイルス科ウイルスと同様に、DNAウイルスとしては珍しく、細胞核ではなく細胞質で増殖し、他のDNAウイルスには見られないタンパク質を合成する。最も重要なのはDNA依存性RNAポリメラーゼである。

臨床的には、天然痘ウイルスは Variola major と Variola minor の2つのタイプに分けられる。major は非常に毒性が強く、致死率は20%から50%と非常に高い。一方で minor の致死率は1%未満である。2つのタイプは増殖温度を除きウイルス学的性状は区別できない[2]。major は18万6103塩基対のゲノムと187個の遺伝子を持ち、minor は18万6986塩基対のゲノムと206個の遺伝子を持っている[6]。20世紀の間に天然痘によって3億人から5億人が死亡したといわれている。

天然痘ウイルスは感染力が非常に強いことで知られている。感染は主に飛沫感染によるものである。感染者からの飛沫や体液が口、鼻、咽頭粘膜に入ることで感染する。通常は約1.8m以内の範囲で感染する。また、感染者によって汚染されたもの、例えば布団や衣類などに触れても感染する。まれに建物やバスのような密閉空間で空気感染する場合もある。胎盤を通しての先天性天然痘はありうるが比較的まれである。

感染すると12日から16日の潜伏期間を経て、39℃前後の急激な高熱と頭痛、四肢痛、腰痛などが発症する。小児には吐気・嘔吐、意識障害が見られる場合がある。また、病名の由来である発疹は顔や頭部に多く発生するが、全身に発生する。初期には口の中に発生し、この時に伝染力が最も高い。水痘とは異なりヘソのような凹みがある。死亡する場合は症状の発生から1週間目後半から2週間目の時期が多く、原因はウイルス血症が多い。

死亡しない場合は2週間から3週間で全身の発疹がかさぶたとなって落ち治癒するが、色素沈着や瘢痕(あばた)を残すことで知られる。最後のかさぶたが落ちるまで感染者は伝染性を持つ。治癒後は強力な免疫が付き、それは major と minor 両方に効果がある。

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=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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森のなかえ

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