☆ 桓武天皇により京都が首都になる(794年=延暦13年10月22日長岡京から平安京へ)。今天皇陛下は東京にお住まいになられてますがあくまで奠都である。 ☆ ウィリアム・テルの弓矢とリンゴを使った瞬間芸が成功し、後にスイスが独立する切っ掛けとなる(1307年;嘘から出た誠)。 ☆ ニキータ・フルシチョフが西側の資本主義者に好むと好まざると関わらず歴史は我々に味方する!貴様らをいずれ葬り去ってやる!と言い放つ(1956年=西側諸国大使への演説)。それから35年経って、結局自分たちが葬り去られる側になるという皮肉。
本日記載附録(ブログ)
人間って何だろう?そして、「人間って何だろう」と思う心って何だろう?
そんな疑問に端を発して、ヒト(人)以外の霊長類を比較認知科学的視点から研究
ヒトに最も近縁なチンパンジーを主な研究の対象に選ぶ
「熊本サンクチュアリ」に行って59にん(人)のチンパンジーと暮らす
= 未踏の領野に挑む、知の開拓者・平田聡(10/12) =
【この企画はWebナショジオ(文=川端裕人、写真=的野弘路)】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
第5回 熊本サンクチュアリと動物福祉と研究の未来 =1/3=
平田さんが就職した岡山県の林原類人猿研究センターは、母体の企業が2011年2月に経営破綻したため閉鎖されることになった。そして、2012年には、この研究センターにいた8にんのチンパンジーが、京大野生動物研究センター・熊本サンクチュアリに移動することになった。平田さんもそれに伴って、林原類人猿研究センターを退職、そして、サンクチュアリ常駐スタッフとして、京大に復帰することになった。
実は、チンパンジーたちにとっても、これは「復帰」だった。岡山の研究所のチンパンジーはもともと熊本の施設から来たものだったのだ。今はサンクチュアリになっているこの施設は、20世紀と21世紀の変わり目の時点では100にん以上のチンパンジーを抱える大所帯で、ほかの研究所にチンパンジーを供給していた。平田さんは、岡山のチンパンジーの帰還にあわせて(実際にはやや先に乗り込む形で)サンクチュアリに「異動」したようなものだ。
現在、平田さんがサンクチュアリで日常的に接しており、ぼくに研究ブースでの様子を紹介してくれたのは、岡山からの帰還組だ。大人の5にん(男性2、女性3)と子ども3にんで、子どもは3にんとも岡山で生まれた。群れの生き物であるチンパンジーにとって、ほかのグループがいるところへ移動するのは大きなイベントだ。今も、岡山組のチンパンジーたちは、サンクチュアリの中で、独立した8にんの群れとして扱われて、主に平田さんと一緒に、社会的知性にかかわる実験に参加している。これは特別扱いというよりも、59にんをひとつの群れにしておくこともできず、複数の群れに分けている中のひとつという扱いだ。
なお、実験について、かつての医学感染実験とは違い、侵襲的(invasive)な手法はいっさい取られないことは強調しておきたい。平田さんのお話をきいていると、研究者はチンパンジーが乗って来やすいセッティングを考え、ある意味、ゲームのルールをその都度考えて、チンパンジーに協力してもらう、というような様子だ。選択権はチンパンジー側にある。ふたりのチンパンジーが協力しないと課題をクリアできない「平田の装置」にしても、装置に関心を示さなければそれまで。なにか面白そうだぞ、と参加するようなセッティングやルールを作るのが、実験計画者の腕の見せ所である。
さて、今後、サンクチュアリはどのような方向を目指すのだろうか。
現在、取り組んでいる大きなプロジェクトとしては「こころの時間学」がある。人間において発達した現在・過去・未来にわたる時間の意識を、主に神経科学的な方法で解き明かすというもので、大阪大学、東京大学、北海道大学など多くの大学と研究者が参加している。大部分の研究は人間に関するものだが、サンクチュアリでは「動物の時間」と題してチンパンジーにとっての時間の意識について研究する。
「こころの時間学」のウェブサイトに記された研究の概要には、「類人猿の心的時間旅行(メンタル・タイムトラベル)という言葉があった。
明日に続く・・・・・
【参考資料】 : 「進化の隣人」チンパンジーに、ヒトの「心の起源」を探(8/8)
Ω・ 京都大学野生動物研究センター ; 平田 聡 教授/熊本サンクチュアリ所長 ・Ω
「若いチンパンジーほど好奇心が強く、新しい遊びや実験にも積極的に取り組んでくれる」
と平田教授。自分が指をなぞって線が描かれているのを理解しているのは間違いなさそうだった。
ケージのなかで食事とナッツ割り、お絵描きが終わると、平田教授と森村准教授は、5人のチンパンジーたちとスキンシップの触れ合いが始まった。毛繕いに始まり、プロレス技をかけるようなことをしたり、人間2人とチンパンジーが一緒になって、ぐるぐる回るような遊びをしたり……。
その直前には、激しく暴れたジャンバの姿を見た後だっただけに、この光景は圧巻以外のなにものでもなかった。お二人がチンパンジーたちとの間にこれだけ親密な信頼関係を築いていることに驚嘆させられた。さまざまな実験を考案し、形にできるのも、日頃の触れ合いで築き上げた信頼関係があればこそなのだろう。
食事の後には、施設内のタワーで、メスのハルナ(推定39歳)の「誕生日パーティー」が行われた。普段より豪華な食事が振る舞われ、それを最初はハルナだけが独占して楽しめる。しばらくすると、他のチンパンジーたちも豪華な食事にありつけるようになる。この誕生日パーティーも「動物福祉」の取り組みの一環である。
自分の「心」を知るために、霊長類研究の道へ
チンパンジーに惜しみない愛情を注ぐ平田教授だが、驚いたことに、もともと動物好きだったわけではないという。
「興味があったのは、数学や物理でした。大学に入ってからも数理の証明問題を解くのが大好きでした。原子の状態は方程式で解けるし、物体の運動は解析力学で表現することができる。なんて合理的な世界だと思っていました」
ところが、そんな平田教授の胸に、ふとした疑問が去来する。
「原子の状態や物体の運動は数式で表せても、数式を解いている自分の頭の中、つまり人の『心』の状態は、いったいどうやって理解したらいいのだろうかと――。そんな疑問を抱き始めたころ、ヒト以外の霊長類を研究する学問のことを知りました。サルの仲間の研究を通じて、人間のことを知る。自分の『心』を知るために、ヒト以外の霊長類の行動や認知について調べる。霊長類学に興味を抱いてこの道に進みました」
ヒトも、霊長類に分類される動物の一種である。平田教授は、チンパンジーと肌を触れ合い付き合っていると、そのことを強く実感するという。
ヒトの「進化の隣人」チンパンジーから、ヒトのヒトたる特徴を探る。平田教授の眼差しは、チンパンジーを通してヒトの「心」に向けられている。
・・・・・おわり
https://youtu.be/1P9YRenq-6I == 【霊長類研究】類人猿は心を読めるか? ==
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