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余生を過すチンパンジーと共同生活/平田 聡(04/nx)_学究達=587

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年11月10日<ⰧⰊⰧ

☆ オスマン帝国のスムラト2世軍がキリスト教国連合軍を敗退させたヴァルナの戦い(1444年)。10年後、コンスタンティノープルが陥落して東ローマ帝国は滅亡と欧州の地政図を塗り替える。 ☆ 祝え!元気に!ほがらかに!と紀元2600年の大祝典が4日間の日程で開催(1940年=皇居外苑で紀元二千六百年式典開催)、5日後には祝い終わった さぁ働こうと国民全員が強制的に日常へと戻された。 ☆ 全国の右翼にとっての大イベント・日教組の教研集会が初めて開催される(1951年)。 スローガン「教え子を再び戦場に送るな、青年よ再び銃を取るな」と気勢をあげる。

本日記載附録(ブログ)

人間って何だろう?そして、「人間って何だろう」と思う心って何だろう?

そんな疑問に端を発して、ヒト(人)以外の霊長類を比較認知科学的視点から研究

ヒトに最も近縁なチンパンジーを主な研究の対象に選ぶ

 「熊本サンクチュアリ」に行って59にん(人)のチンパンジーと暮らす 

  = 未踏の領野に挑む、知の開拓者・平田聡(04/mn) = 

【この企画はWebナショジオ(文=川端裕人、写真=的野弘路)】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

第2回 ヒト科の心はどのように発達してきたのか =2/3= 

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 そこで、平田さんやマイケルさんは、ふたりのチンパンジーにおしりを突き出させて、チューブのついた模擬注射器のようなものを肛門から差し込む練習をしていた。

「直腸に座薬みたいにして投薬できないかなと考えて、トレーニング中なんです」というのが説明。飼育されているチンパンジーが病気になった時などに薬を使うわけだが、注射するよりも座薬の方がチンパンジーの体への負担が少ない。実際にまだそれで有効かどうか分からないそうだが、試すためにまずは慣らしている。

 男性チンパンジーの昼食タイムが終わると、次は女性の登場だ。最初に出てきたのは、ツバキとナツキの母子。女性は男性ほど気性が荒いわけではないので、平田さんもブースの中に入って直接食事を与えた。ぼくたち取材側は、ポリカーボネイトの透明壁で仕切られた外で待機。

「動物園なんかですと、チンパンジーに触ったことがない飼育員がいるんですけど、ここでは信頼関係をつくって中に入ります。慣れてくると危険がある時は分かるので。オスでも、興奮しない状況で、危険がないと判断すれば中に入りますよ。動物園の方が研修に来て、驚かれることもあります」という。

 昨今、動物園の飼育員は、仕事のローテーションで長い期間チンパンジー担当でいられないことが多い。安全重視のためにチンパンジーと同室するのは推奨されなくなったようだ。

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 さて、ブースの中に一緒に入って何をするかというと……果物を与えつつ、パソコンのモニタを、ナツキの前に据えた。人間の女性がペットボトルのオレンジジュースをコップに注ぐ動画が再生され、ナツキはそれに見入った。ナツキの次には、母親のツバキも同じことをした。

「アイトラッカーと言いまして、赤外線のカメラで目の動きを追ってます。画面のどこを見ているか分かるんです。これを使った心理的な研究は、人間の発達心理学とかではかなり盛んに行われています。例えば人間の子どもに使ってもらって、心の発達を調べたりするわけですが、同じ装置でチンパンジーのデータを取って比べると、発達じゃなくて系統発生がわかるっていうような発想です」

 人間の発達心理学の実験をチンパンジーにも行ってみる。それによって、発達ではなく、「心の系統発生」が分かる。

明日に続く・・・・・

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【参考資料】 : 「進化の隣人」チンパンジーに、ヒトの「心の起源」を探(2/8)

Ω・ 京都大学野生動物研究センター ; 平田 聡 教授/熊本サンクチュアリ所長 ・Ω

ヒトの「進化の隣人」チンパンジー

京都大学野生動物研究センターの熊本サンクチュアリは、熊本県宇土半島の一画、小高い山の上にある。施設からは有明海を一望でき、海の向こうに島原半島(長崎県)の雲仙普賢岳の姿が見える。あたりには人家の気配も乏しい。

 「この施設には、58人のチンパンジーと6人のボノボが暮らしています」と平田教授は語る(数字は2017年5月の取材時のもの)。チンパンジーとボノボ、そしてヒトは、同じ霊長目ヒト科の動物である。

 「チンパンジーとボノボは、ヒトにもっとも近縁な動物です。700万年前~500万年ぐらい前まで遡ると、チンパンジーとボノボとヒトには共通祖先がいて、その共通祖先から、チンパンジーとボノボの系統とヒトの系統が分岐しました。DNAの塩基配列を調べた結果では、ヒトとチンパンジーは98.7 %が共通しています。なお、チンパンジーとボノボは、ヒトと分岐した後の両者の共通祖先から、およそ200万年前に分岐しました」

 平田教授が師事した松沢哲郎教授(現・京都大学高等研究院特別教授、京都大学霊長類研究所兼任教授)は、チンパンジーを「進化の隣人」と表現する。松沢教授は、チンパンジーの「アイ」と「アユム」の親子の研究で知られる。

 なお、ヒト科の動物は、研究者からヒトと同じように「○人」と数えられる。本稿でもその表記に従う。

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野生環境に近づける数々の試み

施設には、チンパンジー用に3つの飼育棟があり、58人が複数のグループに分かれて暮らしている。58人の内訳は、オス35人、メス23人。年齢は8歳から46歳まで、子どもから老齢期の大人まで幅広い。飼育棟どうしは互いに通路でつながっているが、「それぞれのグループがいる場所はだいたい決まっている」と平田教授。

「野生のチンパンジーは、オスとメス数十~百数十個体が集まって大きな群れをつくります。ただ、群れのメンバーが四六時中行動をともにするわけではありません。群れのなかで小集団に別れ、なかには単独で行動する個体もいます。これを『離合集散』の社会といいます。施設内でも、チンパンジーが『離合集散』できるような環境づくりを目指しています」

チンパンジーはオスもメスも特定のパートナーを持たない「複雄複雌(乱婚とも)」の配偶関係を持つ。群れはオス優位の父系社会で、父系でつながった拡大家族を形成する。オスは産まれた群れに一生とどまり、メスは10歳前後で性的に成熟すると群れから出ていき別の群れに合流する。こうして、近親相姦を避けていると考えられる。なお、チンパンジーの寿命は野生環境下では50歳前後、飼育環境下では70歳近く生きる個体もいる。

さらに、有明海を臨む西側の飼育棟には、高さ13 mのタワーがそびえ、それを取り囲むように屋外運動場がある。

・・・・・・・つづく

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森のなかえ

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