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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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神の素粒子を追う物理学者達 / CERN (13/mn) _学究達=550

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年09月21日<ⰧⰊⰧ ◆ 1897年 - 『ニューヨーク・サン』に社説「サンタクロースっているんでしょうか?」が掲載される。 ◆ 国技館の土俵の屋根を支える柱が無くなり、空中浮揚し始める(1952年)。 ◆ こち亀=連載開始(1976年)。連載初期から現実の警察官とは乖離していた。どっちが警察官としてふさわしいかはお察しください。

本日記載附録(ブログ)

日本からも200人以上が参加する素粒子物理研究の最前線

欧州原子核研究機構、通称CERN(セルン)、欧州21カ国の共同運営

ノーベル賞を受賞したヒッグス粒子発見の舞台である

スイスとフランスの国境地帯にあり、全周はなんと27キロ 

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

CERN/セルン(13/mn)

◇◆第5回 神の素粒子の次なるターゲットとは =1/3= ◆◇

 LHC加速器やATLAS実験の計画段階からずっと関わっている近藤敬比古さん(CERNの元日本共同代表)が90年代スタートで、戸本誠さん(名古屋大学大学院研究科)は21世紀スタート組だ。戸本さんは、2006年にATLAS実験に参加しているので、最初から関わっているグループからは、10年以上の後発。戸本さんのグループは、ちょうど日本で製造されてCERNに搬入されてきたミューオン検出器を組み立てることから始めることになった。

「KEK、東京大学、神戸大学なんかは、もう古株でずっとやっているわけですね。ミューオン検出器も、KEKで作って、神戸大学で宇宙線を使ってテストして、その上で送られてきていました。後から入ってきた者としては、まず検出器の組み上げに集中しよう、と。それをやりながら追い付こうとしていたのが最初の1年。2007年、2008年にはちょうど地上で検出器を組み上げたので、実際にケーブルをつないで宇宙線を見てちゃんと検出器が動いている、トリガーが出せそうだというところを確認していきました」

 トリガーが出せる、というのが新しい言葉として出てきた。

 これが結構大事なことだ。

 ATLAS実験で得られるデータは、膨大だ。

 1秒間に30PB(ペタバイト)。一般的に流通しているハードディスクなど数TB(テラバイト)クラスだから、そこに記録しようとしても0.1秒も持たない! という量。

 おまけにヒッグス粒子が出てくるイベントは、100秒間に1度ほどしか起こらないと予想されていた。興味深い現象が起きた時にだけその部分の衝突の記録を残しておくのが堅い発想だ。

 では、いつどういう時に残しておくのがよいか。人間がいちいち決めていては追い付かないので、何か条件を設定しておいて、それに合致した時に保存しておくことになる。その条件が、トリガーだ。

 ヒッグス粒子を探す時には、ヒッグス粒子の崩壊に特徴的な、2光子イベント(崩壊して光子2つになる)、さらに日本チームとの関わりが深いミューオン検出器で検出されるミューオンが4つ飛びだしてくるイベント(崩壊してミューオン4つになる)に対応したトリガーが使用された。

 というわけで、組み立てたミューオン検出器がきちんと働き、設定したトリガーを出せると確認するのは大事なステップだった。運転開始の2008年にそこまで進み、しかしLHC加速器本体の液体ヘリウム漏れ事故で、実験本番が2009年末にずれ込んだのは前述の通り。

 そして、RUN1の実際の運転が始まり、ヒッグス粒子の発見に至る。

 戸本さんによれば、エネルギーフロンティアの実験には特有の難しさがある。戸本さん自身は、フェルミ研究所のテバトロン実験でもエネルギーフロンティアを経験しているので、なおさら、その共通部分がはっきりと見えたという。

「新しいこと、解らないことを知るためにやっているわけですから、未知の問題は必ず起きるんですが、エネルギーフロンティア実験で特に難しいのは、何が起こるか予想もつかない! ってことですね。トリガーを設定する難しさにも通じます。変に人間のバイアスでもってこういうイベントしか要らないみたいなことをやってしまうと、せっかくあった宝物をみすみす落とす可能性があるわけです」

・・・・・・・・明日に続く・・・・・

【参考資料】 : ヒッグス粒子崩壊を確認、物質の質量の起源を解明(1/3)

Ω・ 3000人による研究が結実、ボトムクォークへの崩壊をついに観察 ・Ω

 物理学者たちは数十年前から、「神の素粒子」と呼ばれるヒッグス粒子を探してきた。宇宙を満たし、物質に質量を与えると考えられてきた粒子だ。ヒッグス粒子は2012年にようやく発見され、存在を予言した物理学者がノーベル賞を受賞した。そして今回、物理学者らがヒッグス粒子のボトムクォークへの崩壊を観察し、新たな洞察を得た。(参考記事:「「科学の大発見」はもうない?」

 この研究は、ヒッグス粒子の崩壊を予測していた理論素粒子物理学にとっても、数十年がかりで実験装置を建造した欧州原子核研究機構(CERN)にとっても、非常に大きな業績だ。8月24日付けで論文公開サイト「arXiv」に論文が発表され、同時に学術誌「Physics Letters B」に投稿された。

「自分たちの目で確認できるのか、確信はありませんでした」と、ATLAS共同実験グループの副報道官をつとめるCERNの物理学者アンドレアス・ヘッカー氏は打ち明ける。「多くの人が今回の成果に喜んでいますが、なかでもこの実験に長年携わってきた人々の感慨はひとしおです」(参考記事:「人類史上最高のエネルギー状態を作りだす研究所へ」

 とは言うものの、ヒッグス粒子とは? ボトムクォークとは? 崩壊を確認できたことがなぜ重要? といった疑問を抱く人も多いだろう。順を追って説明していこう。

ヒッグス粒子とはなにか?

 私たちの宇宙を構成する素粒子とその相互作用について、とてもよく説明できる「標準モデル」という理論がある。ヒッグス粒子はその鍵となる粒子だ。ただ、「ダークマター」や量子レベルでの重力の作用は説明できないが、それでも、すぐれた理論であることは確かである。(参考記事:「謎に満ちた 見えない宇宙」

 1960年代、物理学者のフランソワ・アングレール氏やピーター・ヒッグス氏らが、標準モデルをアップデートして、光子(光の粒子)などの素粒子が質量をもたず、ほかの素粒子が質量をもっている理由を説明した。彼らは、現在の宇宙はヒッグス場の中に浸っており、ヒッグス場と相互作用する素粒子には2種類があるという理論を提唱した。光子などの素粒子は、そこになにもないかのようにヒッグス場を通過する。対して、ほかの素粒子は、あたかも水飴の中のようにヒッグス場の中を移動する。その抵抗が素粒子に質量を与えるというのだ。

 数十年におよぶヒッグス粒子探しの末、大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の研究者たちは2012年にヒッグス粒子を発見したと発表し、アングレール氏とヒッグス氏は2013年にノーベル物理学賞を受賞した。ただし、厳密に言えば、この粒子が標準モデルのヒッグス粒子とまったく一致すると証明されたわけではない。そこで発見以来、物理学者たちは、ヒッグス粒子が理論どおりに振る舞うかどうか検証を続けている。(参考記事:「LHC再稼働、ヒッグス粒子の次は?」

(参考記事:「加速器界の革新的発明「新竹モニター」誕生秘話」

  ・・・・・・続く

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◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

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森のなかえ

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