ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年06月03日<ⰧⰊⰧ ◆ 痛みに耐えてよく頑張ったトキノミノルが日本ダービーに優勝するも、17日後に病死する(1951年)。感動した!!、NHKがプロ野球の試合をテレビ中継した日でもある。 ◆ 日本の病院のエレベーターが落下。ドイツでは車両が橋脚に激突、101人が死亡。後のシンドラーへの下地に(1998年)。 ◆ エクストリーム・鬼ごっこにエントリーしていたオウム真理教のランナー・菊地直子が、警察によって強制的にゴールさせられる(2012年)。
本日記載附録(ブログ)
ロシアがウクライナに侵攻した背景とその行方を広厚に理解すべく、旧ソ連諸国紛争や「未承認国家」「ハイブリッド戦争」の著作
日本の政治学者=国際政治・比較政治学・コーカサス地域が研究テーマ
=黒海地域の国際関係・政治経済変動などが主な業績=
研究課題“ロシアのハイブリッド戦争とその影響”/‘14年12月以降 継続中
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
廣瀬陽子(06/nx)
◇◆ 第3回 ナゴルノ・カラバフ紛争と「旧ソ連の戦争の中身」 =1/4= ◆◇
「当時、今度のウクライナ戦争の解決策にもつながってくると思いますが、例えばアゼルバイジャンは領土をあきらめるべきだという人も、アゼルバイジャンにいるんですね。あきらめて、一刻も早く健全な地域の経済活動を取り戻したほうが国益にかなうと。他方で、『どれだけ同胞の血が流れたんだ。1ミリたりともアルメニアに渡してはいけない』という人もいるわけです」
こういった状況は、決着がつかないまま停戦する「凍結された紛争」の形で引き延ばされて、アゼルバイジャン闘争は21世紀になっても続いていく。
では、未承認国家に着目して、2022年時点のロシアによるウクライナ侵攻まで見通すための起点として、まず廣瀬さんが拠点にしたアゼルバイジャン共和国が抱える未承認国家「ナゴルノ・カラバフ共和国」をめぐる経緯を見ていく。そのためには、まず、アゼルバイジャン共和国とは? というところから始めよう。
アゼルバイジャン共和国は、世界最大の湖であるカスピ海の西岸に位置し、北側のコーカサス(カフカス)山脈ではロシアと、南側ではイランと接している。ソ連の求心力が失われつつあった1989年に主権宣言、1991年に独立した。現在は、日本の北海道よりもやや大きいくらいの領土(ナゴルノ・カラバフ地域を含む)に1000万人ほどの人々が暮らしている。
カスピ海に油田、ガス田を持っているため、その利潤から、比較的、ロシアに対して独立性を保ちやすい環境にある。その一方で、ロシアや隣国アルメニアが後押しする未承認国家「ナゴルノ・カラバフ共和国」を国内に抱えて、長きにわたる紛争の中にいる。
廣瀬さんは、2000年、首都バクーに1年間住んで、調査研究を行ったのだが、その際の印象をまず聞いておこう。
「今でこそメディアが金満国家などと呼ぶことがありますが、当時はオイルブームの前で、印象は『真っ黒』でした。あの頃のアゼルバイジャンで思い出すのは、何か全部、黒っぽくて色がないという印象でした。理由は二つあって、そのうち一つは、停電が激しかったことです。昼間でもお店とかが真っ暗で、やってないのかなとか思うと暗闇に人がいたりとか。もう一つは、冬は寒くて暖房もきかないので、屋内でも厚着していて、おまけに黒い服が多いんですよ。そういったことが重なって、町の印象が真っ黒なんです。それが2005年ぐらいにカスピ海のオイルブームに沸くようになってから、街も人も色がカラーになりました……」
また、当時のアゼルバイジャンがロシアの影響から次第に離れて、自らのアイデンティティを確立する端境期にあったこともここで記しておくべきエピソードかもしれない。
「アゼルバイジャン語はトルコ語と文法構造が似ているんです。トルコ語を知っていれば学びやすい言語です。他方、ロシア語とは親和性がなく、単語レベルでロシア語が混在しているというイメージでしょうか。しかし、当時は、ソ連解体からまだ日が浅かったので、年配の方にロシア語の方が得意な人も多く、特にアカデミックな領域ではそうでした。
日本語でも学術的なことを話すとだんだんカタカナが増えたりしますよね。アゼルバイジャン人にとって、カタカナに相当するのがロシア語で、学術的な会話でだんだんロシア語の単語が増えていくと、いつの間にか話し言葉もロシア語に切り替わります。テレビの討論番組でも、片方がロシア語、もう片方がアゼルバイジャン語で話していて、どっちも理解できるんだけれども、しゃべるのはより得意なほうで、というふうなことが見られました」
・・・・・・・・明日に続く・・・・・
【参考資料】 : =国際秩序のゆくえ= : ロシアと「近い外国」(2/3)
Ω・Ω・Ω 廣瀬陽子─ウクライナ危機で変わる関係性─2022/07/05 -- Ω・Ω・Ω
ロシアの影響圏とウクライナへの執着
ロシア外交の根幹は、影響圏(sphere of influence)構想にある。ロシアにとって最も重要な影響圏は近い外国であり、影響圏を確保することが最重要課題となる。ロシアの指導者は、米国の一極的世界の成立を阻止するための多極的世界の構築など、さまざまな外交目標があっても、全ての外交の基本は勢力圏を堅固に維持することにあり、足元を固めて初めて、壮大な国際戦略が成り立つと考えてきた。
ロシアにとって、影響圏が欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)に侵食されることは何としても避けねばならないことであり、特に軍事同盟であるNATOの拡大は絶対許容できないことであった。
その中でも、ウクライナの重要性は次の三点の理由から、ロシアにとって別格だった。まず、ロシア、ベラルーシ、ウクライナの三民族は東スラブ系民族で、民族的に近く、民族間結婚も多い。つまり、親戚関係でもそれら民族が混在するケースが多く、同胞とも言える関係にあるのだ。
次に、歴史的同一性である。特に、現在のロシア、ベラルーシ、ウクライナの文化的祖先は、キーウを首都としたキエフ大公国(キエフ・ルーシ)だったことは、他の旧ソ連諸国とは異なる点で、ウラジーミル・プーチン大統領は特にこの点を強調する。
最後に、NATOの東方拡大が進んでいた中で、ウクライナはロシアにとってNATOとの緩衝地帯になっていたということだ。このようにロシアにとってウクライナの重要性は突出していたが、加えて、近年、特にコロナ禍に醸成されたプーチン大統領の間違ったウクライナについての修正主義的歴史観がウクライナへの執着をより大きなものに変えてしまったと思われる。
ロシアの誤算とオウンゴール
今回の戦闘を開始するにあたり、当初、プーチンは2、3日でウクライナの首都・キーウを陥落でき、ウクライナ人はロシアの侵攻を歓迎すると思っていた可能性が高い。だが、プーチンが直面した現実は、誤算の連続だったと言える。
ウクライナは、2014年に事実上無抵抗でクリミアをロシアに明け渡してしまい、ウクライナ東部の混乱も引き起こしてしまったという反省から、軍の改革に注力し、米軍・英軍などから訓練を受けたり、軍備を近代化したりした他、サイバー攻撃対策や情報戦対策なども入念に行っていた。
・・・・・・・・明日に続く
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https://youtu.be/3RqOr1UBcQc==アゼルバイジャン民族紛争激化、ロシアとトルコ巻き込む対立懸念==
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