ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年03月25日<ⰧⰊⰧ
★ 少年戦士が一年間の戦いを終えてしばしの休息に入る日(修了式)。 &so、イギリスとフランスが10年ぶりのキス(1802年=アミアンの和約/英仏の講和条約)。
★ 日本で初めて電気の明かりが灯る(1878年)。しかし一般に使われる様になった明かりが実用化されるには更に1年待たねばならなかった。
★ 釜本邦茂の根拠地が無期限で休業する(1989年=新日本製鐵釜石製鐵所の高炉・転炉が休止)。 &so、1943年 - 黒澤明の初監督作品『姿三四郎』 且、長編アニメ『桃太郎の海鷲』が封切られた。
本日記載附録(ブログ)
天狗を彷彿する長い鼻―ぽんぽこりんの太鼓腹-川に飛び込む豪快なダイビング
姿も行動もユニークなテングザルを、ボルネオ島で3500時間以上も観察
次々と新たな発見と仮説を生み出し、従来の常識を覆すような研究成果は多岐に渡る
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
自らの足でジャングルに分け入り、より近くで長期間観察するというフィールドワーク
松田一希(07) ◇◆ 第3回 これは面白い! テングザルの反芻行動を発見 =1/3= ◆◇
京都大学霊長類研究所の松田一希さんは、マイルドなルックス、人当たりとは印象が違うかもしれないが、いわば「フィールドの鬼」である。
「仮説を持って、それを検証するためにフィールドで観察をする、というのは間違いではないんです。実験室でなにかの実験をする時に、研究者が確かめたい仮説をしっかり立てていないなんてことはないですし。でも、フィールドってそれだけじゃないんですよね」という主旨のことを述べる。
「博士論文を書いて学位をとるためだけにフィールドに来るなら、それこそ実験系みたいに必要なデータだけを取って帰ることもあるでしょう。でも、それだけって、何か面白くないんですよ。実際、フィールドには、もっと面白いことがいっぱいあるんですから」
このことは、松田さんの実体験に基づいた発言だ。単に論文書きのためだけなら不必要なくらい時間を費やして松田さんが行った観察は、様々な方面に枝葉を伸ばして新たな探究の出発点となっている。
前にも紹介した、ウンピョウによる捕食の観察は、費やした時間と運がものをいうものだ。たった1例であったとしても充分すぎるインパクトを持つ「面白い観察」だったろう(捕食された側にとっては、たまったものではないが)。
「あれはもう、何が起こったかと思ったんですよ。ウンピョウは、木に潜んで隠れてて、ふと気づいたらテングザルのコドモが食べられてた。テングザルの雌がバーッと来て、さらに雄も来て何とか追い払ったりするんですが、噛まれたコドモはもうグッタリしてるって感じで。ああ、本当に、捕食されているんだなあって、実感として分かったわけです。
でも、でもウンピョウはね、大きさがせいぜい中型犬ぐらいなんで、見ている僕自身、そんなに恐怖はなかったです。ジャガーのときに比べれば──」
といきなり時間軸を遡るが、松田さんは修士時代の南米コロンビアのフィールドでも、ジャガーがクモザルを捕食する瞬間を目撃しているのだ。
「ウンピョウとは違って、ジャガーのときは、もう本当に怖かったです。あそこの森は、助手もいなくて、1人でずっと入っていたんですよ。そこに、体長2メートルもあるようなジャガーが、いきなり4メートルくらい先にダッと出てきて、クモザルが捕まえられて……あれはもうしばらくその場から動けなかったですね。今でも動物園とかでジャガー見ると、怖いな、こいつだよなあ、と思います」
松田さんは、フィールドにいる時間と「運」によってこういう光景を見ており、それぞれ、野生の世界での捕食圧を考える上でのきっかけとなっている。非常にレアな体験なので、学術雑誌に報告も掲載された。ただ、論文のための仮説を検証することだけを優先した観察計画だったとしたら、こういったシーンに出会う可能性はぐんと減っただろう。
そして、観察時間の長さ、自分が持っている仮説だけにこだわらないフラットな好奇心などが、相まって、松田さんは画期的な発見をすることになる。それは、最初、霊長類学の専門誌から相手にされなかったレベルの新奇なものだったが、ひとたび受け入れられると、今ではだいたいの霊長類学者がその事実に納得しているそうだ。
松田さんが発見したのは、テングザルが食べた葉を反芻している、ということ。
反芻というのは、牛や山羊や羊などがいったん食べた草を胃の中に収めて部分的に消化してから、口の中に戻してまた咀嚼する、という行動だ。それによって、消化吸収の効率が画期的によくなる。
・・・・・・明日に続く
…… …… 参考資料: サル特集 / 天狗も孫悟空も! …… ……
厳寒の山に生きるキンシコウ
ふさふさの毛皮と平べったい鼻が特徴のキンシコウ。気温が氷点下になる中国内陸部の山岳地帯で、極寒の冬を生き抜く姿を追った。
中国中部に連なる秦嶺(チンリン)山脈の高み、厳しい寒さのなかでキンシコウは暮らしている。1万年余り前に最終氷期が終わって気候が温暖化するにつれて、生息域は狭まっていたが、近年の森林伐採や宅地開発でさらに狭まった。肉や美しい毛皮、漢方薬にする骨を狙うハンターの脅威もある。多くは、標高3000メートル近い山岳地帯でひっそりと長い冬を過ごす。
現在の生息数は約2万匹。キンシコウの保護のために設けられた西安近郊の国立周至(チョウチー)自然保護区とその周辺には、約4000匹が生息する。学名である「リノピテクス・ロクセラーナ(Rhinopithecus roxellana)」は、16世紀のトルコ後宮に実在した皇帝の愛人で、鼻が低くて上を向いたロクセラーナにちなんだものだという。
キンシコウは時に400匹を超える大きな群れをつくり、互いに助け合いながら、ウンピョウなどの捕食者から逃れる。雌は出産経験のあるほうが、社会で優位に立つ。一方、雄は複数の交尾相手がいるほうが優位となるほか、「勇気と忍耐力」を見せると地位が上がる、と西安の西北大学の生物学者、斉暁光(チーシアオグアン)は話す。縄張り争いの時、「雄は戦って敵を追い出すことで力を誇示する」そうだ。戦うと言っても、主に自分の身を守るために威嚇するだけであって、相手を傷つけることはほとんどない。
それにしても、なぜこんな奇妙な顔になったのか? 確かなことは不明だが、米国ペンシルベニア州立大学の霊長類学者ニーナ・ヤブロンスキは、「毛のない鼻が出っ張っていると凍傷になりやすい」から平たくなったのではないかと推測する。
インドの聖なるサル
オナガザル科のハヌマンラングール。ヒンズー教徒が神の使者と崇めるサルの素顔に迫る。
文=ジェニファー・S・ホーランド 写真=ステファノ・ウンターティナー
インド亜大陸を中心に生息するオナガザルの仲間、ハヌマンラングール。細長い尾や四肢が特徴だ。インドでは、古代叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する猿の神ハヌマンの使いと信じられていて、手厚く保護されている。そのため、人間を恐れることなく、都市部や寺院などにも出没し、民家や商店から食べ物を奪い取ることもあるという。
しかし、聖なるサルをめぐる状況が変わりつつある。人口の増加で、ラングールの生息地にまで人間が住みつくようになり、緊張が高まっているのだ。畑の作物を失敬しても、これまでは大目に見てもらえたが、今では追い払われたり、捕まえられて痛い目に遭うサルもいるという。神の使いでさえ、邪魔物扱いされる時代になってきているようだ。
・・・・・・ “ゴリラの家庭学“に続く
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=Regurgitation and remastication in Nasalis larvatus (adult male)=
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