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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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霊長類学者”フィールドワークの鬼”/松田一希(04/nx)_学究達=419

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年03月21日<ⰧⰊⰧ

★ ストリッパーの里帰りを描いた映画、日本初の総天然色で公にさらしものにされる(1951年=『カルメン故郷に帰る』が封切り)。

★ サンフランシスコの沖合いにある「社会の敵」の隔離施設が、あまりにの金食い虫ぶりに閉鎖となった(1963年=アルカトラズ島の連邦刑務所が閉鎖 tinzamini)。かくてかの国では「社会の敵」が大手を振って表を出歩くことに・・・・・・。

★ 青葉区から命からがらのがれたシャア・アズナブルらの御一行が、小惑星に漂着して再起を期す(宇宙世紀0081年)。 因みに、宇宙望遠鏡・プランクによる測定で、宇宙の年齢は137.98±0.37億年であると発表されたのは2013年の本日か。

本日記載附録(ブログ)

天狗を彷彿する長い鼻―ぽんぽこりんの太鼓腹-川に飛び込む豪快なダイビング

姿も行動もユニークなテングザルを、ボルネオ島で3500時間以上も観察

次々と新たな発見と仮説を生み出し、従来の常識を覆すような研究成果は多岐に渡る

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

自らの足でジャングルに分け入り、より近くで長期間観察するというフィールドワーク

松田一希(04) ◇◆ 第2回 でか鼻でか腹テングザルの意外な生態 =1/3= ◆◇

 

 松田さんは、13カ月間の調査期間に、3500時間以上のテングザル観察時間を稼いだ。これは恐ろしいほどの時間で、生き物のフィールドワークをしている人なら、それだけでまず敬意を表する水準だ。

 月に1度のフェノロジー調査については述べたが、研究のキモである個体群の追跡調査はどういうふうなのだろう。

 前提として、テングザルはいわゆる「ハレム」という種類の群れをつくる霊長類だ。優位なオスが1頭いて、ほかはメス、アカンボウ、コドモなどからなる群れを基本ユニットとする。松田さんが観察をすることにした群れは、マンガの「ドラゴンボール」にちなんで「ベジータ群」と名付けられ、優位なオスはベジータ、メスはチチ、ブルマ、などと名付けられた。ちょっとした遊び心である。そして、フェノロジー調査やほかの所用などがない日は、毎日、16頭(調査開始当時)からなるベジータ群を森に追った。

「まず、前の日の夕方に、川辺のどのあたりの木で眠るか見ておきます。それで、翌朝6時きっかりぐらいから始めて、夕方6時半までずっと観察ですね」

 単純に計算して12時間以上の労働だ。非常に疲れそうだ。

「当初はアシスタントが2人いて、3人で森に入ったんですね。例えば僕がこの雄を今日追うと決めて、アシスタントの1人はあっちのメスをというふうに決めて個体を追います。その上で詳細に行動を記録していくやり方です。残りの1人は、補助的な役割で全体を見つつ、10分置きぐらいに群れ全体の行動をチェックしたりとか、あとは川を渡りそうになったときバーッとボートをとりにいって用意して、渡った後もずっと連続して観察できるようにするというふうにやっていました」

 これを毎日12時間超、続けるのである。

 テングザルの「ベジータ群」にしてみれば、川を渡っても、なにをしようとも、ひたすらついてくるストーカー集団だ。

 フェノロジー調査も含めて非常にハードで、この時に一緒にやっていた助手は、いみじくも「何で日本人が戦後復興できたかがわかった。こんなに働いている人間を見たことがない」と感想を述べたそうだ。

 もっとも、この時の松田さんは、限られた時間の中で最大限のデータを取ろうと猪突猛進していた時期であり、霊長類研究者の共同体でも、この仕事ぶりはちょっとクレイジーだったようだ。

「2006年までデータを取って、2007年の7月に日本の霊長類学会でポスター発表したんです。その時に、すごく驚かれたんですね。そもそもテングザルを追ったこと自体、今までなかったのに、それを3500時間もやっていると。本当にこんなに追えたのかって。それでも、その発表で賞をもらえて、本当にうれしかったんです」

 松田さんは修士課程を同志社大学で南米のクモザルの研究をし、博士課程は北海道大学に籍を置いていた。日本の霊長類学は、今も昔も、京都大学が圧倒的に強い。霊長類研究の共同体の中で、まるっきり無名だった松田さんが、一躍、「面白い奴がいる」と認められた瞬間だった。

「本当に嬉しかった。それまで、ずっと不安だったんです。1年半くらいずっとフィールドにいたわけですけど、どれぐらい行動データをとったらいいかとかも、自分でよくわかんないわけです。月に何日ぐらい追いかけたら論文になるのかとかも分からない。だから、月に少なくとも12日、多いと17日くらい行動データを取っていたんですが、今から思うと、月4日ぐらいのデータでいくらでも論文になっているんです。そう考えたら確かに何千時間も1年間で追ったっていうのは、すごいデータなんだなと、自分でも誇りに思っています」

・・・・・・明日に続く

…… …… 参考資料: テングザル(動物大図鑑) …… ……

 肉付きのよい、たれ下がった鼻をもつテングザル。信じがたいかもしれないが、オスのテングザルはこの特大の器官でメスを惹きつける。鼻が反響室の役割を果たして鳴き声を拡大し、メスに好印象を与えたりライバルのオスを威嚇したりすると、科学者らは考えている。

生息地と生態

 テングザルは東南アジア、ボルネオ島のジャングルにのみ生息する動物で、この島の川や海辺のマングローブ林、湿地などから遠く離れることはない。ほぼ樹上で生活し、地上に降りて食べ物を探すことはまれだ。1頭のオスと2~7頭のメス、その子どもからなる集団を形成して生活する。夜は水辺に複数の群れが集まって眠ることも多い。

泳ぎが得意

 テングザルは霊長類随一のスイマーだ。しばしば木の大枝からジャンプして、豪快に腹から川に飛び込む。手足の指の間には水かきまで備え、これが天敵のワニより速く泳ぐのに役立っている。

体重と外見

 アジアのサルでは最大級で、オスは体重が20キロ以上に達することがあるが、メスはその半分ほどの重さしかない。おとなの体は薄茶色の毛で覆われ、頭と肩周りは赤みを帯び、四肢と尾は灰色だ。オスだけが名前通りの長い鼻をもつ。

食性

 テングザルは主に木の葉や種子、熟していない果実をエサにしているが、時には昆虫も食べる。4つにくびれた複雑な構造の胃をもち、ここに共生する細菌のおかげで、多くの霊長類には消化できない葉を食べることができる。

存続に対する脅威

 不幸なことに、ボルネオ島で最も急速に失われつつある景観が、この高度に特殊化した霊長類の生息場所だ。森林伐採、宅地造成、アブラヤシのプランテーションなどのために猛烈な勢いで熱帯雨林が切り開かれ、すみかの多くが奪われている。生息地が断片化したことで、テングザルは以前より頻繁に食べ物を探すために木から下り、長距離の危険な移動をしなければならなくなった。それを地上で待つ捕食者はネコ科動物だけではない。先住民の一部もテングザルをごちそうと考えている。

 この40年間にテングザルの個体数は激減した。現在ボルネオ島では、狩猟や捕獲から保護されている。

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=Watch: Most Monkeys Don’t Swim, But These Do | National Geographic=

https://youtu.be/DfU7tTn2XF8   

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=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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森のなかえ

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