ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年03月13日<ⰧⰊⰧ
★ 大阪が初めて空襲されて地下鉄が防空壕代わりに (1945年=大阪大空襲)。&so、事件は起きているけど『見てるだけ~』になる現象を、強▲殺人鬼の某と被害者、その現場の周辺住民38名が身を以て証明する(1964年=キティ・ジェノヴィーズ事件)。
★ 親方日の丸の日本国有鉄道にブチ切れた乗客が、上尾駅等の主要駅で一斉蜂起(1973年=上尾事件)。
★ 感動映画の超大作『生還トンネル』が上映開始する(1988年)。 &so、ブルトレは衰退しました(2009年)。2015年のこの日 - 寝台特急「北斗星」がこの日発の運行限りで廃止。ブルートレインが完全に消滅。
「動物園」は福澤諭吉が『西洋事情』ではじめて使った言葉だ
英語は”Zoological Park”/“Zoological Garden”であり、 忠実に訳せば「動物学公園」「横浜動物園ズーラシア」の 村田浩一園長は学者であり教育者である
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)人はいかにして大切な価値観に気づき、人生の軸を見つけるのか
村田浩一(08) ◇◆ 第4回 「冷凍動物園」に行ってみた =2/2= ◆◇ここで理解できるのは、繁殖センターでのマレーバクの繁殖は、希少な動物を園内で保全するというのと同時に、日本国内で減っているマレーバクを動物園に供給する機能もある、ということだ。動物園で展示される動物を、野生から連れてくる時代はすでに終わっている。今、飼育下にいるものをうまく繁殖させ、動物園での個体群を「持続可能」なものにすることは「保全」を議論するための最低条件だといえる。
一方、2階のカンムリシロムクは、非常に先端的な事例だ。
1階と同じく、中央の動線の左右にだーっと部屋が並んでいるのは壮観だ。鳥なので、バクの24よりも多い30室。すでにペアができているところもあれば、雄雌、数羽ずつが同室して、相性のいいペアを見定めている状態のところもあった。雄と雌がいれば、ぱっと交尾して卵を産むというものではないので、ある程度の数がいないとコンスタントな繁殖は難しいのだそうだ。
「インドネシアのバリ島にしかいないムクドリの近縁です。もともと野毛山動物園で繁殖させていたのを、繁殖センターができたときにここに移しました。それで、平成15年から横浜市とインドネシア共和国の間で、野生復帰をやっていきましょうと合意書を交わしました。さらに平成16年からはJICAの協力で現地に行ったりとか、向こうから来ていただいて、飼育・繁殖の技術を伝えたりとか、野生復帰のノウハウなんかを一緒に工夫したりして9年目ですね」
つまり、日本では珍しい野生復帰、それも、国外の生息地への野生復帰の事例なのである。
バリ島に野生のカンムリシロムクはせいぜい20羽くらいしか残っていないのだという。鳥を飼って愛でる習慣がある国で、1羽数百万円で取引されることもあり、生息地の減少と相まって数を減らしてきた。だからこそ、飼育下繁殖したものを野生復帰させる意味が出てくる。
バリ島に野生のカンムリシロムクはせいぜい20羽くらいしか残っていないのだという。鳥を飼って愛でる習慣がある国で、1羽数百万円で取引されることもあり、生息地の減少と相まって数を減らしてきた。だからこそ、飼育下繁殖したものを野生復帰させる意味が出てくる。
「常時ここには100羽ぐらいのカンムリシロムクがいて、これまでにトータルで125羽現地に送っているんです。向こうにも繁殖させる施設があって、まずそこに行きます。それで、これまでは向こうの主導で、時々、放鳥をしてきました。ただこれまでは、割と計画性の乏しいやり方でして、インドネシア全体でカンムリシロムクの放鳥計画がしっかりできたのが昨年度なんですよ。ですから、計画的に放鳥しはじめるのは、今年度からなんです」
繁殖した個体を移送して貢献するだけでなく、現地を訪問する際には、植物に関する知識を持った横浜市の職員を伴い、野生復帰させた場所の緑化や環境教育へのサポートもする。動物園での繁殖と海外の生息地の保全、野生復帰までがつながっているというのは、日本では希有な試みだ。
さて、ズーラシアの繁殖センターの先進的な取り組みを駆け足で紹介した。
このほかにも、ニューカレドニアの奇妙な鳥カグーや、村田園長肝いりのライチョウなどでもそれぞれ別の話があるのだが、やはり2枚看板はカンムリシロムクとバクである。特にカンムリシロムクは、野生復帰の実例として、「種の方舟」的な役割を果たしているともいえる。日本でも、ことカンムリシロムクについては、「動物園は種の方舟」である、と言えてしまうのだ。
しかし、非常に大きな労力を要することでもある。はたして動物園がそこまでやるべきなのだろうか。ふと疑問に思い、村田さんに聞いた。
「私たちは、域内での保全って言うんです。元の生息域内、という意味で。動物園は域外ですね。で、域内の保全に動物園が手を出すべきかどうかという話はよく出ます。私の意見としては、動物園は、野生生物保全の関係者として絶対コミットすべきです。それをやらない動物園って多分生きのびられないんじゃないかな。域内保全にかかわると、本当に勉強になるんですよ」
ここで、村田さんは、オオサンショウウオの事例を引いた。園内に非公開の繁殖センターを持っているという意味で、広島市の安佐(あさ)動物公園のオオサンショウウオは偉大な先例なのだという(本連載でも、オオサンショウウオを扱った回があるので参照してほしい。登場するハンザキ研究所の研究員は、実は安佐動物公園の職員でもある)。
「野生の状態を知ることで、飼育下での繁殖、それこそ栄養学とか飼育面での環境の改善に役立ちます。広島の安佐のオオサンショウウオでは、繁殖施設をつくるまえに職員たちが夜間のフィールド調査をして、それがフィードバックされているんで、決して飼育から始まっているわけじゃない。野生から飼育へのフィードバックと、反対に野生へのフィードバックという好循環が起こってるわけです」
では、どこの地域の保全を目指すのか、どの生き物をターゲットにするのか、「すべて」が無理である以上、何かを選ぶ必要がある。それはどうすればよいのだろうか。
「恐らく偶然に左右されると思うんです。例えば横浜であったら、インドネシアやニューカレドニアと交流している。あと、アフリカのウガンダ。飼育員を毎年送っていますし、向こうからも来ます。こういうのは、本当に偶然にそういう縁があった。あと国内であれば、私が今までフィールドで関わってきたニホンライチョウ、ヤンバルクイナ、ツシマヤマネコですとか。日本の動物は種類が限られていますから、動物園がその地域で担当すべき動物を決めてやれば、当然、生息域内保全っていうのは重要な仕事にランクづけされるんじゃないかと思います」
次回は“第5回 10年後は世界一の動物園に”に続く
⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡ ⬢ ⬡
=【ズーラシア公式】ボルネオオランウータンのミルクタイム=
https://youtu.be/fKhRbY4vI6E?list=RDCMUCJxedGtvmcB9GR6DoAN_FHA
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
前節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/d13503e9e6898e102ee928a979c71cd4
後節へ移行 : http://blog.goo.ne.jp/学究達=414=/xxx
----------下記の姉妹ブログ 一度 ご訪問下さい--------------
【浪漫孤鴻;時事自講】 :http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/
【壺公夢想;如水総覧】 :https://thubokou.wordpress.com/
================================================
森のなかえ
================================================