ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成4年11月01日<ⰧⰊⰧ
☆★ サンリオ・キティちゃんの誕生日。今年もまたひとつ年を取って48才(2022年現在)。ただし中の人のそれは粛清されましたが、外皮『ハローキティ』のみが外世界で健在。☆★ 千島で難破して漂着した光太夫が、日本人のサンプルとしてロシア宮廷で見世物にされ、ご褒美として紅茶を口にすることに(1791年=エカチェリーナ2世の茶会にて)。☆★ 長らく日本銀行券の代表的アイドルの座にあった聖徳太子が、お役御免になる(1984年)。福沢諭吉、新渡戸稲造、夏目漱石が登場する。
本日記載附録(ブログ)
表向きは生物統計学の上席研究員にして大学教授。しかし、その裏では体系的な認識のルーツと本質を探求/宗教、写本、はては「百鬼夜行絵巻」など
曰く、日本の進化学者/国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構農業環境変動研究センター環境情報基盤研究領域 統計モデル解析ユニット専門員にして、農学博士(東京大学)
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
統計学を駆使してさまざまな対象に切り込む“系統樹ハンター”=系統樹思考の世界=
三中信宏(13/13) ◇◆ 第五回 文系理系の壁を超えた新しい科学がやってくる! =3/3= ◆◇
生き物好きとして育ち、生物と関係する勉強をして、統計家になった。今や統計学とコンピュータは切り離せないので、情報科学との接点がある。科学史や科学哲学についても積極的に学んできた。数学にも明るい。今回は触れなかったが、三中さんの著作を読んでいると、例えば系統樹や系譜図で使われるチェイン・ツリー・ネットワークが、数学のグラフ理論でどう位置づけられるかなど基礎固めの仕事もしている。
三中さんが、諸分野のリンクマンとして、このような議論を展開することで、どのような将来展望があるだろう。「文理の壁」の問題など一筋縄ではいかない問題をも提起しつつ、一番根本的なところとは──
「僕がするような話って、あまり意識の上にはのぼってこないけれど、言われてみれば、ああそうか、ということが多いんです。例えば、生物の系統樹だったら、皆さんも知っていますが、言語の系統樹は知らない人が多いし、写本の系統樹なんて初めて見ましたってことも多いです。同じような考え方がいろんな分野で実は共有されてきた、普遍的なものの考え方の系譜があるわけで、こういうところが共有されていけばいいんじゃないかなと。
さらに言えば、きわめて今日的なテーマですが、最近のデータ情報学の最先端に、昔からの分類なり系統なりの考え方がつながっている、ということを意識するのは意外に大切だと思っているんですよ」
気づかなかった何かと何かを繋げること。
今、見たいのは、ツリーなのかネットワークなのか、系統樹なのか系統ネットワークなのか。それとも、系統関係を時空的にスパッと切ったところに見えるはずの分類なのか。
別に生き物ではなくとも、この世は系統関係に満ちている。それをどう把握するかという時に、手持ちのツールとして、その特性を意識できると、研究者なら成果物(論文など)の出来に直結するし、研究者ではなくとも人生を豊かにする効能があるやもしれない。アマチュアでも、系統推定ソフトは使えるから、適切に特徴をコード化して「ポケモンの系統樹」を描いたりするような楽しみ方だってできる(これ、本当にやった人がいるのだ)。
いや、そこまでやらなくても、複雑な世界を単純化して理解するためのツールに通じていることは「ライフハック」的な効能もあるだろう。
さらにいえば、自分が何かを論理的に考えようとしているとして、帰納がよいのか、演繹がよいのか、それともアブダクションが適しているのか、といったことを理解すると、やはり、生活の「生産性」「創造性」ひいては「楽しさ」にすら影響するし、円滑なコミュニケーションにも資するかもしれないと思うのは、ぼくの穿ちすぎであろうか。
なお、釣り好きの、本連載編集者によれば、「釣りの楽しさには2種類ある。ひとつは、既存のデータからえいっとジャンプして決断するアブダクションで、もうひとつは、もちろん魚の引き!」だそうである。
三中さんが系統樹の森を歩きまわって得た広い視野は、科学的な研究レベルのことから、我々の日常レベルでの大切なことまで、広く覆っている。
次回は“超重元素合成研究チーム 森田浩介”に続く
=== 参考資料: 進化論(5/5) ===
分子生物学の登場
20世紀の半ばには分子生物学が興隆した。分子生物学は遺伝子の化学的性質を明らかにし、DNAの配列とそれらが持つ遺伝的暗号の関連を解明する道を拓いた。特にタンパク質電気泳動やプロテインシーケンスなどの強力な技術の発展が進んだ。
1960年代初頭に生化学者ライナス・ポーリングとエミール・ズッカーカンドルは分子時計説を提唱した。二つの種の相同なタンパク質の配列の差異は、二つの種が分化してからの時間を示しているかも知れない。1969年までに木村資生やそのほかの分子生物学者は分子時計の理論的な基礎を確立した。
そして、少なくとも分子レベルでは、大部分の突然変異は有害でもなく役に立ちもせず、遺伝的浮動は自然選択よりも遺伝子頻度の変動に重要な役割を果たすと主張した。またこの分野は集団遺伝学に分子データの利用をもたらした。
1960年代初頭から、分子生物学は進化生物学の伝統的な視点に対する脅威と見なされた。指導的な進化生物学者、特にエルンスト・マイヤー、テオドシウス・ドブジャンスキー、G.G.シンプソンらは分子的なアプローチが、特に自然選択との関わりについて(あるいは関わらないことについて)非常に懐疑的だった。分子時計と中立説は非常に論争的で、浮動と選択の相対的重要性に関する議論は1980年代まで続いた。
遺伝子中心の視点
1960年代中頃に、ジョージ・ウィリアムスは生物の適応を「種の存続のため」と説明する立場を批判し、群選択論争を引き起こした。そのような説明は進化における遺伝子中心の視点によって置き換えられ、W.D.ハミルトン、G.R.プライス、ジョン・メイナード=スミスらの血縁選択説に集約された。
この視点はリチャード・ドーキンスの1976年の影響力のある著書『利己的な遺伝子』で概説された。古典的な群選択は非常に制限された状況でしか起きえないことが示されたが、その後でより洗練された新しいバージョン(マルチレベル選択説)が提案された。
1973年にリー・ヴァン・ヴェーレンはルイス・キャロルから引用した「赤の女王仮説」を提案した。ある種の生物が進化すれば、それに関わる他の生物(特に捕食者や被食者)も対抗適応を発達させ進化を続ける。このような視点は進化的軍拡競走と呼ばれる。
ハミルトン、ウィリアムズらはこの考えが有性生殖の進化にも応用できるかも知れないと考えた。有性生殖によってもたらされる遺伝的多様性は、生活環が短く急速に進化する寄生生物への抵抗を維持することができ、そのために遺伝子中心の視点からは無駄が多いはずの有性生殖は一般的になりうる。
遺伝子中心の視点はダーウィンの性選択説を甦らせ、近年では雌雄間の対立、親子の対立、イントラゲノミックコンフリクトに焦点が当てられている。
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