長くて27分以上、深さにして560m以上 鳥類でいちばんの潜水能力
-65℃の氷原上で身を寄せ合い、雪しかない絶食状態にて繁殖地で抱卵するオス
卵が孵化する約120日間で体重は40%以上減少、再び海洋に戻る途中に死ぬオスがいる
オスだけが抱卵するコウテイペンギン、その潜水戦略を解き明かす塩見こずえ
【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた】 を基調に編纂
(文=川端裕人/写真=藤谷清美、塩見こずえ(調査) & イラスト・史料編纂=涯 如水)
◇◆ 塩見こずえ(07) / 第3回 南極ペンギン牧場 =2/2= ◆◇
さて、これでやっとペンギン牧場の体裁が整った。柵の中にはコウテイペンギンたちがおり、いよいよ観察開始だ。
と思ったら、それは甘いようだ。
「最初は、やはり警戒するんですね。1週間ぐらい全然潜ってくれなくて。相当おなかがすいて、みんな穴の周りに集まってはくるんです。で、『行くのか、行くのか』みたいに、1羽が潜りそうになって、『あ、でも、やっぱ無理』みたいなのをずっとやってて。私たちは近くに設置した小屋の窓からずっと見張っていたわけです」
最初の1羽が潜ってしまうと、ほかの連中も安心して水に入る。そこから先、やっと調査が始まる。一筋縄ではいかない。天気が悪くなって雪が吹き込んでくると、柵のところに雪の坂道ができて、ペンギンが逃げだそうとしたり、ロガーで速度を測るプロペラに氷がかんでうまく回らない、というようなトラブルはあったにせよ、無事に2カ月間をすごすことができた。世のペンギン好きから見れば、夢のように思える時間だ。塩見さんも、初南極・初フィールド・初ペンギンの喜びで、「今思い返すと、冷静じゃない状態が最初から最後まで続いて終わっちゃったっていう感じがありますね」と言っていた。
とはいえ、研究者としての視点も当然、常に持っている。
「このデータロガーは、短いと1週間ぐらいしか記録期間がもたないので、滞在中に3回、着脱しました。1回取り外してデータを取ると、しばらく休息期間をおいてまた装着というふうに。この場所は、ペンギンにしてみるとはじめて連れてこられたわけなので、徐々に慣れていく過程を見たいと思っていたんです。すると、3羽のうちの1羽だけが、次第にすごく深い潜水をするようになりました。1期間目のときは、みんな浅い100メートル以下の潜水だったんですけど、2回目から1羽だけいきなり200メートルとか潜り始めたんです」
コウテイペンギンは潜水能力が高いため、海中での行動の選択肢が多い。選択肢があるということは、個体ごとに多様な行動がありうるということだ。3例の中での行動の違いでは、ちょっと科学的な議論としては語りがたいが、それぞれ違う意思決定をして潜る深さを決めていたということも間違いない。コウテイペンギンが、塩見さんの関心事である「意思決定」「行動の選択」といったテーマに適していることが、このエピソードからも伝わってくる。
次回は“第4回 見えてきたコウテイペンギンの「内面」”に続く
■□参考資料: ペンギンは海のハンター? (1/5) □■
__水中での意外な生態や驚異の潜水能力とは__
よちよち歩きで可愛らしい姿が印象的な動物『ペンギン』
陸上におけるペンギンは歩くスピードが遅く、動きもゆっくりしているので普段の姿からは捕食者としての雰囲気は全く感じられませんよね。
水中へ潜っても「あの動きの遅さで本当に魚を捕まえられるのか?」と疑問に思ってしまいたくなりますが、水中でのペンギンは陸上とは全くの別人。
生活の場を空から海に変えたペンギンたちは地上ではなく水中で真の力を発揮する道を選んだようです。
水中で生きる事を決めたペンギンたちは進化の過程で一体どんな能力を身につけたのでしょうか?
水中を泳ぐ様子
という訳で、今回は水中におけるペンギンの生態について詳しく調べてみたいと思います。
百聞は一見に如かず。まずは生態について語る前に水中を自由に泳ぎ回っているペンギンたちの姿をご覧ください。
↓水中を泳ぎ回っている様子がこちら(3:40辺りが特に激しいです)
まるで弾丸のような速さですね!私たちが見慣れている陸上のペンギンとは動きが全く違います。
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◆ Emperor Penguins Speed Launch Out of the Water ◆
動画のURL: https://youtu.be/A9mbCNs47FI
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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽 憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・
森のなかえ
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