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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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「バックマン」と呼ばれる西田賢司 =005=

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〇◎ “命のことを知らずして、命の大切さは理解できない” ◎〇

= 探検的調査を実践する “探検昆虫学者” 西田賢司 =

【この企画はWebナショジオ_“「コスタリカ 昆虫中心生活」” に追記・補講し、転載した】

☠ 中米コスタリカで新種の昆虫を見つけまくる男! 「バックマン」 ☠

曰く 『昆虫は、僕たちに自然の変化を教えてくれる一番身近な存在です』 

◇◆ =005= 頬を赤らめてこちらを見る視線は・・・  ◆◇

 赤みをおびた顔で、葉っぱの陰からそっとこちらをうかがうキリギリス。 顔がデカイ。4頭身ほどだろう。独特な雰囲気があって、とても“おちゃめ”なやつだ。でも撮影しようとすると木や葉の陰にかくれてしまう。恥ずかしがり屋さん?

 「写真を撮らせて下さい~」と、首根っこをつかんで葉の上に乗せようとした。その瞬間、
「あたたたたた~っ!」
大きな黒いアゴで、指をガブリと噛まれてしまった。

 まさか、あんなにも首が回るとは! このずんぐり体型のキリギリスの体のしなやかさを、身を持って学んだぼくだった。

 今度は、枝の棒を使って葉の上に乗せ、無事、写真を撮ることができた。その表情は、「ウッシッシ~」と余裕の笑みを浮かべているようにも見える(下の写真)。

 野外調査に同行していたキリギリスの分類学者のピーターに見せると、「頬の模様が赤みをおびたのは初めて! 普通は白色なんだが・・・」と言う。もしかして新種?と思いきや、キリギリスでは同じ種でもこの程度の色の違いが見られるという。なるほど、これも勉強になりました。


Ӂ ハチをかわす幼虫のスゴ技動画! Ӂ

 遠出の調査もなく、日々、自宅の裏庭に生える植物に目を向けていたある日のこと。勢いよく育つシダの一種の葉のあちらこちらに、白い線があるのを見つけた。

 「なんやろうなぁ?」

 白い線の端には、茶色い蓋の付いた1ミリほどの穴がある。葉を裏返すと、なんとその穴のそばに高さ5ミリほどの白い棒が垂直に立っていて、棒の先からクモの糸のようなものがテントみたいに張り巡らされているではないか!(上の写真:葉を裏返して横から見たところ)

 「なんじゃこりゃ!」

 さらによく見ると、棒の付け根から穴のあたりに、体長5ミリほどの白い幼虫が待機している。テントはこの幼虫が造ったようだ。白い線が付いている葉をどんどん裏返してみると、その全てにテントが張られている。

 「なんのために?」

 試しにテントを軽く触ってみた。すると幼虫はシャシャッとバックし、おしりから穴を通り抜け、葉の表に出てきた。そしてまた裏のテントの方へ戻っていった。どうやらテントは、外敵の到来を感知する役割を果たしているようだ。

 実際にアシナガバチが襲ってきたときも、この幼虫はまるでハチをからかうかのように葉の表裏を出入りしていた(下の動画をぜひご覧ください)。

 飼育してみると、この幼虫はニセマイコガの一種と判明したが、専門家によると、こんな大掛かりな仕掛けを造って逃げ隠れする種は、これまでに報告されていないということだ。新種の可能性が高い。不思議なことに、このシダの種はどうも外来種のようで、もともとコスタリカには生えていなかった。 

Polybiaというアシナガバチが、ニセマイコガの幼虫を捕獲しようと、必死になっているが、幼虫は葉に開けた穴を上手に出入りして、ハチの攻撃をかわす。「なるほどぉ、テントがセンサーとしてちゃんと機能している! いやぁ、それにしても、ハチも賢いもんや~」 撮影地: 自宅の裏庭、サンイシドロ・デ・コロナド、コスタリカ


・・・・・・つづく

◇◆ ワイルドライフ 中米コスタリカ 熱帯の森 擬態昆虫大集合 ◆◇

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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