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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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今日(狂)の狂言 : 10月27日(日曜日) &旅と文化の足跡が野帳

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★ 忘備忘却録/きょうの過去帳・狂 ★

☆ タダでさえ水道やらガス管やらでゴチャゴチャしているニューヨークに地下鉄が開通(1904年)。地下の複雑さに拍車をかけ怪物や妖怪の跳梁跋扈を許す原因に。 ☆ ソビエト海軍士官がウォッカではなくウイスキーを支給されたことに腹をたて、潜水艦を座礁させる(1981年= ウィスキー・オン・ザ・ロック)。 ☆ ロンドンのシティが大爆発、外国の投資家のカジノと化し大方のイギリス人はお呼びでない存在になる(1986年=金融ビッグバン)。

◎ ◎ 創刊120年以上の“ナショジオ”が綴る【 そうだったのか! 】 =第 18回= ◎ ◎

1921-1956期 追考 « 『ナショジオ』と赤シャツと『ライフ』 »  1/2 

……National Geographic Journal Japan 〉 ニュース〉 旅&文化〉 より……

2012年2012年9月12日 / (Web編集部)

 まずは上の写真をご覧ください。  ベルギーで撮影された写真です。ご感想は?

 と、いきなり感想を聞かれても困るかもしれませんねえ。きれいな川辺に赤い服を着た女の子がぽつんと1人。カラフルなのは認めますけれど、特にドラマチックでもないし、中の人は「だから何?」的な印象しか持てません。

 あ、中の人は釣りが好きなので、この川にはどんな魚がいるのかな。あのへんの瀬になんかいそうだな、とかは思うものの、残念ながらそれは写真の感想ではないですし。

 ところが、これが1950年代の『ナショナル ジオグラフィック』の代表的な写真と聞けばハナシは別。「えっ、こんな写真が!?」とびっくりするのでは。現在とも、さらにもっと前の1940年代とも違います。

当時のナショジオでいったい何が起こっていたのか……。

 編集部主導で確立されたナショジオのこのテのスタイルは「赤シャツ写真スクール(The Red Shirt School of Photography)」と呼ばれました。

 なぜ赤シャツなのか。

 自然の風景なかでカラー写真を撮影するとどうしても色が地味になるため、わざわざカメラマンが赤いシャツやスカーフなどを用意してよくモデルに着せていたからです。

 そう言われてみると、冒頭の写真の服もなんか不自然……。

この“赤シャツ写真”こそ1950年代におけるナショジオの問題を象徴しています。

 前回で紹介したとおり、いちばん「ナショジオが報道写真の本流から外れた」時期がまさに赤シャツ写真がメインの50年代です。これじゃフォトジャーナリズムから外れていくのもゴモットモといった感じでしょう。

 前回書いたように、問題の根っこにあったのはグロブナーをはじめ高齢化が進んだ編集部員の保守的な価値観。つまり、変化を嫌う固いアタマです。

 いち早く写真の力を認め、ナショジオを世界有数の月刊誌に育てあげたギルバート・グロブナーはなぜ赤シャツ写真の方向に行ってしまったのか。

 その話は当時『ナショナル ジオグラフィック』と並ぶ、いや、それ以上に人気の写真雑誌だった『ライフ』を抜きに語れません。

 ナショジオと『ライフ』はいわば写真雑誌の2トップでした。そのため、とりわけ戦後から1950年代にかけて、お互いを差別化する方向に進化していったのです。 『ライフ』は1936年に創刊された週刊誌で、写真を大きく見せる「フォト・エッセイ」というスタイルの「グラフ雑誌」として一躍時代の寵児となります。

 その使命は報道であり、一番のウリは写真でした。『ライフ』の写真にはスクープが求められました。日本でも有名な戦場カメラマンであるロバート・キャパや、水俣病の撮影もしたユージン・スミスなどが輩出した雑誌と聞けば、どんな写真が掲載されていたか想像がつくのではないでしょうか。1950年代の部数はなんと500万部以上。

 ちなみに戦前には土門拳による日本の外務大臣の写真が掲載されています。いいですよね、土門拳。中の人は山形県酒田市の記念館まで行きましたよ。

 一方、ご存じのとおり『ナショナル ジオグラフィック』は「地理知識の普及と向上」をめざす会員誌。ですから、『ライフ』とはそもそも写真の方向性は違っていたものの、戦後になると事情が変わりはじめます。アメリカがますます豊かになり、読者が自由に外国へ旅行できるようになると、『ライフ』にも外国やその首都、エキゾチックな民族などの写真が載りはじめたのです。

・・・・・・・・明日に続く・・・・・

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