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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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地球の降水量,空から観測すれば/ 沖 理子(13/13)_学究達=569

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ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年10月15日<ⰧⰊⰧ

☆ ロンドンで147万リットルのビールが大盤振る舞いされ、酔いつぶれた挙句に9人がバッカスに導かれて天国に行く(1814年=ロンドンビール洪水事故)。  ☆ 日本の水は不潔!だと文句を言った外国人のために、横浜市で外国人居留地への給水を開始。上水道の供用が開始される(1887年)。  ☆ 生半可な英語力では留学生活が危ういってことを、日本国中に知らしめた日(1992年=日本人留学生射殺事件)。

本日記載附録(ブログ)

宇宙から観測する地表付近に起伏する雨や雲を見てみたい

より綿密正確な天気を予報、防災の役に立っ観測が出来るはないか

地球規模で高精度の観測ができる「GPM主衛星」での研究をスタートさせ

2022年にNASAから名誉な「Exceptional Public Service Medal」が授与される 

【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

地球観測研究センター主幹研究員;研究領域リーダ・沖 理子 (13/13) 

◇◆第5回 宇宙から地球全体の雨を観測すると期待できること =3/3= ◆◇

 さらに、台風よりも地味な地域レベルでの現象の解明にも役立ちうることを、最後に付け加えたい。

ここまでくると、大局的な変動などを追及する「おしなべて」の方向性とはかなり違ってくるが、全球の理解のために精度の高い観測を繰り返すうちに、結構、細かい点での発見がありそうなのだ、ということ。これも、先駆者のTRMMでの実例がある。

「例えば、インドネシアの大きい島と小さい島での、日変化の研究ですね。大きい島と小さい島では温まり方や冷え方が違うから、結局、海風・陸風のスケールが違うと分かってきて、降雨の時間のずれなどが説明できました。これはレーダーが特に役だった例です。マイクロ波放射計ですと、海岸線のあたりは海と陸の放射がごっちゃになるので苦手なので。これを中緯度、高緯度でやればいろいろなことが分かるだろうと、やりたがっている研究者はたくさんいますよ」

 日本で言うなら、前述の台風はもちろん、梅雨や豪雪などもそうだろうし、それほどメジャーな気象イベントではなくとも、季節的・地域的に特有の様々な現象も、より深く理解できるようになるかもしれない。

 ふと思い出したのは、この連載で豪雪について扱った時に知った、北陸の雪の降り方だ。地上からのレーダー観測で、雪の粒の大きさなどを識別して、様々な「モード」を区別していた。では、同じものを真上から2波のレーダーで見たら、どう見えるか。さらに、地上から見るよりも、良好な精度で降雪の立体分布が分かるとしたら、これまで積み重ねられてきた降雪の「モード」をよりよく区別し、理解できるようになるかもしれない。そして、予報の精度にもフィードバックできるかもしれない。

 先駆者である熱帯降水観測衛星TRMMを越えて、GPM主衛星はどのような変化を気象研究にもたらすのか、まずはこの秋のデータの提供開始に注目。ちょうど台風シーズンであり、これまで見たことがないような台風の姿を見せてくれるかもしれない。そして、何年か後には数々の現象を観測した「おしなべて」の世界を広げてくれているに違いない。

終わり

次回は“国立科学博物館 生命進化史グループ 冨田幸光”に続く・・・・・

【参考資料】 : 40基もの人工衛星が落下、「ありふれた磁気嵐」でなぜ?

Ω・Ω 2022年2月に米スペースX社が打ち上げ、並の磁気嵐でも油断大敵 Ω・Ω

 2022年2月、ごくありふれた規模の磁気嵐で約40基もの人工衛星が落下したのは、太陽が電気を帯びた粒子を大量に放つ現象「コロナ質量放出」が連続したためだったことを、国立極地研究所などの研究グループが突き止めた。粒子の吹き出しである太陽風の観測データと、大気のシミュレーションを基に、高度200キロで衛星が受ける大気の抵抗が想定以上に高まっていたことが判明。これまで問題視されなかったような磁気嵐でも、衛星に致命的に影響し得ることが分かった。

 2022年2月3日、米スペースX社が小型衛星49基をロケットで打ち上げたが、折悪く磁気嵐が発生し約40基が目標高度に達せず、落ちて失われた。衛星群がロケットから分離したのは高度200キロ付近。この高度の大気は観測が難しいが、極域で最大25%程度の密度の増減が知られ、衛星に影響しないとみられてきた。今回の磁気嵐はありふれたものとみられたが衛星多数が失われ、注目された。同社は衛星の飛行データを基に、衛星が通常より50%大きい大気の抵抗を受けたとしている。

 研究グループはまず、探査機などによる太陽活動の観測データを詳しく調べた。その結果、この時は12時間ほどの間隔で2回のコロナ質量放出が起き、粒子が地球に到達して2回の磁気嵐が起きたことが分かった。

 さらに、全地球大気の物理過程を計算できるシミュレーションモデル「ガイア」を使うと、当時、磁気嵐に加熱されて膨張した大気が極域から低緯度に広がり、密度が広域に50%増加したことが示された。この値は、大気の抵抗が50%大きかったとするスペースX社の情報とも整合した。

 一方、これまでの衛星の観測データから構築した経験モデルに基づく計算では、この時の密度増加は25%程度にとどまった。こうした結果から、ガイアのモデルは従来のモデルより再現性が高く、またリアルタイムに予測できることが分かった。

 なお大気の激しい加熱は、磁気嵐により大気中の電流が増大し、大気が抵抗となって起こる「ジュール熱」であるという。

 研究グループによると、大気密度は実際には地域ごとに分単位で刻々と変化しており、一時的に50~100%に達しても不思議はないという。これでは、運の悪い衛星は大気の抵抗を受け落ちてしまう。

 国立極地研究所の片岡龍峰准教授(宇宙空間物理学)は「高度200キロはわれわれにごく近い宇宙なのに、一番分かっていない不思議な空間。巨大磁気嵐やスーパーフレアのような激しい現象はよく研究されているが、日常的な弱い磁気嵐も精度よく把握しないと、宇宙利用にとって大きな損失が生じる。刻々と変わるものをリアルタイムに判断するため、観測と研究が重要だ」と述べている。

 研究グループは国立極地研究所、情報通信研究機構(NICT)、成蹊大学、九州大学で構成した。ガイアは九大、成蹊大、NICTが開発。成果は宇宙天気の国際専門誌「ジャーナル・オブ・スペース・ウェザー・アンド・スペース・クライメット」に2022年12月23日に掲載されている。

おわり

https://youtu.be/VEG9IIEcYIo  == [NASA]GPM主衛星@NASA/GSFC ==

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=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

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森のなかえ

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