ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=平成5年02月14日<ⰧⰊⰧ
☆★ ローマでヴァレンタイン司教が処刑され(269年)、ハワイでジェームズ・クックが殺されて(1779年)、シカゴでアル・カポネが銃撃戦を繰り広げた(1929年)という血塗られた日。最初に殺されたヴァレンタイン司教からとって「血のヴァレンタイン」と呼ばれるが、これを製菓会社が巧い具合に商売に利用したため、陰謀と資本主義に毒された最悪の日となった。☆★ 東京と箱根の間を学生達に代わる代わる走らせて無駄に苦しむ姿を楽しもうというサディスティックなイベントが初開催(1920年)。翌年からは開催時期が繰り上がり今では正月の風物詩だったりする。☆★ 界最初のデジタル電子計算機ENIACが公開(1946年)。
本日記載附録(ブログ)
「やればやるほど難しい」と頭を抱えて“宇宙エレベーター”開発に挑む民間企業のプロジェクト・リーダー
宇宙へ行く方法といえばロケット。だが、ずっとコストのかからない方法が何かあるはず
民間企業ながら専門のプロジェクトチームを立ち上げ、宇宙へ階をかけ始め、登り初めた……
【この企画はWebナショジオ】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)
研究者から「一番現実味がある構想」と評価される構想を建設会社(大林組)が行なう!!
石川洋二(04) ◇◆ 第2回 宇宙エレベーターの「支柱」は1.38mm! =1/3= ◆◇
いよいよ本論。
宇宙エレベーターって何? 知っている人は今さら、と思うかもしれないが、ここはぜひ付き合っていただきたい。2012年にまとめられたプランだから、最新の知見が盛り込まれている部分も多く、一見一聴に値する。
基本的な部分から、石川さんに解説していただこう。
宇宙といえば、現在主流の輸送手段は化学ロケットだ。日本には1990年代から運用されているH2シリーズと、つい最近1号機が打ち上げ成功したイプシロンがある。アメリカのスペースシャトルは退役したが、あれもロケットだ。今、10代から40代前半くらいの人にとって、ロケットの代表格はスペースシャトルかもしれない。
大型ロケットに多い液体燃料タイプの場合、燃料(液体水素だとか、灯油だとか)を、液体酸素とまぜてごーっと猛烈な勢いで燃やして噴射し、推進力を得る。一度でも、現場で見ると魅了される。ロケットは、目下のところ宇宙開発の象徴であり、唯一の輸送手段であることは間違いない。
宇宙エレベーターが建設されるとそれが一変する。宇宙への輸送コストが100分の1になり、また、かなり重たいものも持ち上げられるようになる。石川さんたちの想定は積載重量70トン。スペースシャトルの25トン(低軌道)と比べて3倍にもならないという見方もできるが、宇宙エレベーターの場合は低軌道も静止衛星軌道も関係なくこの重さを持ち上げられる。静止軌道への打ち上げ能力はスペースシャトルで4トンに満たず、日本のH-2Bロケットでも最大8トンだ。それを考えれば非常に重たいものを持って行けるようになるのだと分かる。
「元々の考え自体は100年以上前からあるんですよね。ツィオルコフスキーというロシアの宇宙工学者がアイデアを出して、同じくロシア人のアルツターノフが1960年代に洗練させました。さらに、アメリカのピアソンという研究者が取りあげて、その情報提供で、クラークがSFを書いたり、といったふうなんですが……ただ、その時点では、夢物語だと思われてたんですよ。というのは、10万キロぐらいのケーブルを地球から伸ばすときの引っ張り力っていうのは半端じゃないんです。それに耐える材料がありませんでしたから」
ツィオルコフスキーは、ロケットの父とも呼ばれ、宇宙ロケットの原理を考案した人物である。実はそれよりも前に宇宙エレベーターのアイデアを考えていたというのだから驚かされる。しかし、ロケットのない世界で、まっさらな頭で考えれば、宇宙にモノを飛ばすより、高い塔を建設するとか、空に梯子をかけるといった発想の方が自然だったのかもしれないとも思う。
さて、夢物語だった宇宙エレベーターがにわかに現実味を帯びてきたのが、1991年のことだ。
「NEC筑波研究所にいた飯島澄男さんがカーボンナノチューブを発見したのがきっかけですね。炭素の結晶が管の形につながったもので、今の一番強い鋼鉄の100倍ぐらいの強度が期待できます。これはものすごく広い分野に衝撃を与えた発見なんですが、当時、宇宙エレベーターに興味をもっていた研究者も飛びつきました。これなら理論上は、数万キロの長さのケーブルが自重で切れてしまわずにすむと」
・・・・・・明日に続く
…… 参考資料: 地球と宇宙をつなぐ「宇宙エレベーター」の実現へ!(4/6) ……
宇宙エレベーターができるまで
―宇宙エレベーター1つでこんなにもたくさんの用途があるのですね。宇宙エレベーターはどのようなきっかけで構想することになったのでしょうか。
石川氏 大林組には不定期発行の広報紙があり、社内で毎回テーマを決めて未来構想や過去の復元構想を発表しています。そして、東京スカイツリー®が竣工する2012年に発行された「タワー」では、東京スカイツリー®が世界一高いタワーになるということで、究極のタワーとして宇宙エレベーターを取り上げることになりました。そして広報紙の担当者が、かつて宇宙事業に取り組んでいた私に声を掛け、プロジェクトがはじまりました。
―声をかけられてから、どのように構想を練り上げていったのでしょうか。
石川氏 2011年2月に社内の技術者が様々な分野から横断的に集められました。施工、土木、気象の担当など、計7名で宇宙エレベーターの検討を始めました。そこから1年かけて、スカイツリーの竣工に間に合うように構想を固め、2012年の2月に構想を発表しました。
参考資料:「宇宙エレベーター」建設構想https://www.obayashi.co.jp/kikan_obayashi/upload/img/053_IDEA.pdf
―すごいですね!非常に細かいところまで考察されています。構想の発表による反響はいかがでしたか。
石川氏 大林組の広報紙で未来構想を発表すると、毎回国内から反響があるのですが、この宇宙エレベーター構想は国内だけでなく国外からも多くの反響がありました。これを受けて、宇宙エレベーター実現を目指した研究開発を本格的に進めていくことになりました。
―様々な分野の技術者が関わっているとのことですが、どれくらい広い分野にまたがっているのでしょうか。
石川氏 例えば、アース・ポートは陸上にホテルがあって海上にメインの離発着基地を建設することを考えているのですが、海上の浮体構造物は海洋土木を専門にしている人が設計に取り組みます。そして、津波関係の知見を有する技術者も協力する。スカイツリーの施工に関わった人は宇宙エレベーターをどう建設していくかを検討する。そして気象が専門の人は、台風を避けるといった観点で建設予定地を検討していく。これくらい広い分野の技術者が関わることになります。
―たくさんの技術者がいる建設会社の強みを感じますね。アース・ポートの建設予定地はどこなのでしょうか。
石川氏 その点はまだ非公開ですね。ただ赤道上だと最も効率が良いので、そのどこかになるでしょう。また建設のスケジュールに関しては、現在確定していることはありません。2012年に発表した時点ではキリのいい2050年完成という形で、2025年から建設を開始するというタイムスケジュールを作成しましたが、これは技術開発が順調に進んだ場合という条件での最速のスケジュールとして提示したものです。実際に取り組んでみると研究開発は大変で、現在は具体的な完成日は想定していません。
―建設には25年かかる見込みなのですね。
石川氏 アース・ポートから伸びるケーブルはカーボンナノチューブで造りますが、想定している長さと太さの完成形のケーブルの施工に20年近くかかります。ですから、アース・ポートを含めた全体の工期としては少なくとも25年くらいの期間は必要ですね。
・・・・・・明日⑤に続く
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=宇宙エレベーター建設構想(The Space Elevator Construction Concept)=
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