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Channel: 【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》
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現代の探検家《小林快次》 =24=

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○◎ Great and Grand Japanese_Explorer  ◎○

○ 世界中を飛び回り、恐竜の姿を求める / 小林快次 ○

◇◆ 第10回、 ゴビ砂漠でテントを張るべき場所 =1/2= ◇◆

 モンゴルは今年もいい天気だった。 車に乗り込み、調査地に向かう。
 話によると、今年のモンゴルは雨が少なかったが、私たちがモンゴル入りする前に、数日間連続して雨が降ったという。そのせいか、いつもよりも緑が多い。

  「テメー!」

 一緒に乗っていたモンゴル人が叫ぶ。決して怒っているわけではない。 モンゴル語でラクダのことを「テメー」というのだ。 彼が言うように、ずっと先の方にラクダが見える。 何頭か集団でたむろしているようだった。 ラクダたちは草むらに座り込んで、リラックスしている。私たちの車が近づいていくと、その音でいらついたように立ち上がるものもいれば、何事もないように座ったままのものもいる。

  コブがしっかりと張っている。 食べ物を十分に食べて、脂肪を溜め込んでいるのだ。 

   「あと、どのくらいかかる?」

 モンゴル人のドライバーに聞いてみると、2時間ほどだという。 私はGPSユニットを取り出し、現在地を確認する。直線距離にして40キロほどだろうか。 舗装された道がないため真っすぐ走ることができず、路面の状態もあまり良くないので、時間がかかる。

  いつも驚かされるのだが、モンゴルの人々はGPSユニットも見ずに、ちゃんと目的地に着く。 まったく目印になるものがないこの砂漠で、方向感覚と距離感をしっかりともちながら、運転できるのだ。 その秘訣をちゃんと聞いたことはないが、おそらく太陽の位置や遠くに見える山、町と町を結ぶ電線などを目印にしているのだろう。

 それにしても、モンゴル人には方向音痴がいないのではないかと思う。 遊牧民のDNAがあるからだろうか。

  ドライバーが言っていた通り、ほぼ2時間で今回のキャンプ地に着いた。 ここはコンギル・ツァブという恐竜化石産地だ。 広大な壁が広がり、いかにも化石が出そうな場所だ。 

 どこにテントを張るか

  暗くなる前にテントを張る。 どこにテントを張るかに、結構性格が出るのだ。 私は独自の基準をいくつかもっていて、それを満たすところを探す。

 まず一つ目の基準は、メインテントから離れていること。 メインテントには電灯や冷蔵庫を設置するため、近くに発電機がある。 それがかなりうるさいのだ。 ぜいたくなことかもしれないが、自然の中に来たら、その自然を存分に楽しみたい。

 静けさの中で、テントから見える砂漠や夕日を眺めながら1日を振り返るのが、調査時の私の楽しみの一つだ。

 

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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